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souzou

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「伊吹 武」

コードネーム”真紅(クリムゾン)”

レネゲイドウィルスが体内で活性化すると両目が真紅に輝くことからこの名が付けられた。

UGNアメリカ支部トレーニング施設出身。

トレーニング施設での評価はSS~C級の5段階評価中C級。

トレーニング施設脱走の事実有り。

現在、UGN日本支部に所属しK市支部に配属。


「伊吹 ユキ」

コードネーム”雷天使(ラミエル)”

体内で発生させた強電圧によるイオノクラフト効果で飛翔し、結晶化した体表面が発行することから名づけられた。

UGNアメリカ支部トレーニング施設出身。

トレーニング施設での評価はSS~C級の5段階評価中SS級。

伊吹武とトレーニング施設で出会い、以後兄とし慕って行動を共にする。

トレーニング施設脱走時の事故で植物人間となる。

現在、UGN日本支部に所属し、関連施設にて治療中。


フォトグラフに写る訓練服を着た2人の子供

-俺とユキ-


二人の絆を示す唯一の写真。

それは遥か昔、UGNアメリカ支部のトレーニング施設と言う名の監獄に囚われていた頃の記憶。


漆黒の闇の中を疾走する2つの人影…

普通の人間ならば歩くこともできないような闇を走り、飛び、進む

「大丈夫かユキ?」

「…ごめんねお兄ちゃん、我侭言って…でもねユキどうしても外が見たかったの…」

「気にするなユキ、俺も外が見たい。」

「お兄ちゃん…」


二人の頭上に二機のヘリのローター音が迫る。

「いいか、ユキ。今からお兄ちゃんがあのヘリを引き付ける。その隙に川に飛び込むんだ。」

「えっ嫌だよ…ユキはお兄ちゃんと一緒がいいよ!」

俺は嫌がるユキを振り切り、ヘリの前に飛び出す


ヘリはサーチライトを照らしながら威嚇射撃を繰り返す。

体の周りで銃弾が、兆弾が、削られた岩がはじける。

走る速度を維持したまま、足元の石を拾いタイミングを計り投げつける。

石はまるで銃弾のようにありえない速度でヘリの操縦席を覆う風防を砕く。

一瞬ふら付き態勢を立て直し為、上昇する。

殺さずにすんだ…その思いにホッと息を付く。


ユキを探して振り返るともう一機のヘリがユキを追い詰めるのが目に付く。

機首の20mmバルカンがユキの姿を捉える

-威嚇じゃない-

反射的に石を拾いヘリに向って投げつける。

-ヘリを落とすつもりはなかった-


「ドン!」と言う爆発音

ヘリは後部から火を吹きながら落下する。

ヘリがユキを押しつぶすように落下し爆発、炎上する。

-俺はユキの名前を叫び立ち尽くした-


近くでヘリのロータ音が聞こえ視界の隅に風防の割れたヘリが見えた。

激しく揺さぶられる体、紅に染まる視界、霞む視界

20mm弾を全身に喰らいながら俺は呆然としていたと思う。

-ユキを守りたかったのに-


気がついた時は病院のベットの上だった。

「気が付いたかね、真紅(クリムゾン)。何故、施設を…UGNを脱走しようとした?」


ベットの横に立つのは俺の上官と一人のオーヴァード。

上官はUGNアメリカに強い発言権を持つていると噂されオーヴァードによる特殊部隊の発足に奔走している

俺やユキ、上官の横にいる奴も特殊部隊の候補生で毎日地獄のような訓練を受けていた。

-ユキやそいつと違い俺のトレーニング実績は最悪だったが-


「話したくないか…まぁ、いいだろう…雷天使(ラミエル)の容態を教えて欲しいか?」

俺は顔を上げ上官を見る。

「雷天使(ラミエル)はオーヴァードの生命力を持ってしても現在は回復の見込みがない。治療するなら莫大な費用がかかるな…」


上官は氷のように冷たい目で俺を見下ろす。

「不要なものをおいて置くほど私は物好きではない…」

「…」

「真紅(クリムゾン)、貴様が私に忠誠を誓うと言うならUGNアメリカでの治療を手配してる」


まるで圧力に負けるように俺は上官から視線を逸らす。

上官の横に立つ候補生の目はガラス玉の様に空ろな目をしていた。

-トレーニング中に俺を何度も助けてくれた、優しい目をしていたのに-


「一週間以内に結論を出せ」

そう言い放つと上官と変わってしまった仲間は病室を後にした。


その後、何故かUGN日本支部の霧谷と名乗る男が俺とユキの身柄を預かる事になり、俺はK市に配属された。

これが始まりだなんてその時の俺は何もわかってはいなかった。


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