第24回災害救助犬神奈川主催IRO試験 リポート


新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止を鑑み、前回試験同様、捜索試験、服従試験を1日で行う単日開催にて実施しました。

↑↑(まだ雪の残る山々に囲まれた八ヶ岳訓練センター。服従試験「群衆内行進」では、群衆犬としてオス・メス1頭づつにご協力いただいています)

  • 会 場: 長野県諏訪郡富士見RDTA八ヶ岳トレーニングセンター
  • 審査員:村瀬英博(IRO公認審査員)
  • 実施日時:2022年3月20日(日)
  • 受験頭数:IRO救助犬瓦礫捜索試験 A段階(RH-TA)4頭/(RH-TB)1頭

・試験結果(出場順)

瓦礫捜索試験A(RH-T A) 捜索15分/仮想被災者2名/単体告知1/エリア1000平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(200点) 服従熟練(100点) 合計(300点) 所属
岡村/ヴァン 2016/6/19 RL♂ 159 79 238(合格) 神奈川
勝野/ニア 2019/5/5 GSD♀ 152 78 230(合格) 神奈川
川野/ラック 2015/12/8 LR♂ 99 79 - 神奈川
菅原/ぶり 2015/10/8 JRT♂ 169 68 - RDTA

広域捜索試験B(RH-T B) 捜索30分/仮想被災者3名/エリア1500平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(200点) 服従熟練(100点) 合計(300点) 所属
戸塚/ドウタ 2014/3/11 RL♂ 169 82 251(合格) RDTA

↑↑(瓦礫A段階捜索試験は単体告知からはじまります。安定した告知をみせたJRT)
↑↑(A段階試験初挑戦のラブラドール。時間いっぱいで、2人目の告知ができました)
↑↑(犬の告知した箇所を確認中。犬は少し離れて待機しています)
↑↑(コンテナ内で告知した犬の様子を確認するハンドラー)
↑↑(ベテランB段階受験犬。タイヤの海の中でも安定した作業の様子です)
↑↑(服従試験は午後から。ドキドキしながらハンドラーもがんばりました)
↑↑(服従試験「移送」。このGSDはリラックスした移送態度です)
↑↑(服従作業で格段の成長を見せたラブラドール)
↑↑(小さい体で元気に作業してくれました)
↑↑(ベテランラブラドールとハンドラーの手堅い服従作業)
↑↑(今回も登場、ダミー犬ペア。なかなか息があってきました)


・総評

前回試験から半年ぶりの瓦礫試験です。
前回試験での結果をうけて、それぞれに課題を絞った練習を重ねた結果を検証するのに、よいタイミングとなりました。

前回「前段階試験」に合格した当会の2頭が、はじめての瓦礫A段階で合格に至ることができました。少し及ばなかったペアは次回受験までに改善、修正し、力強いステップが踏めるようにしていきましょう。

B段階試験受験資格を得るにはA段階をG評価(総合240点)以上で2度合格しなくてはならず、IRO全体を見渡すと、この段階で合格、不合格を繰り返しながら停滞しているペアも少なくないのが現実です。
とはいえ、A段階試験は、あくまで「過程」の試験。
この段階で十分に検証と練習を重ね、ペアとしてステップアップしてゆくことが、「実働」でしっかりと働ける力をつけることにつながると考えます。
この試験での結果そのものだけでなく、その結果をうけて、次回試験まで、力をつけるためのよい練習を重ねられるかどうかが肝要です。
それこそが、試験の意義なのですから。

今回も公正で犬を大切にした試験を実施し、採点・講評をくださった村瀬氏に感謝申し上げます。
講評でいただいたアドバイスを指針として、ステップアップを目指してチームとして訓練を進めてまいります。

ビジターで受験してくださったペアの皆様にとっても、今回の試験の結果が、今後の訓練の指針となれば、主催団体として嬉しく思います。

今回も、寒い中ヘルパーとしてご協力くださいました皆様、ありがとうございました。


(災害救助犬神奈川/勝野英樹)

↑↑(当会の未受験犬・なぎ とともに群衆犬をつとめてくれた へこまるくん。ありがとう!)

■ご協力
RDTA(NPO法人救助犬訓練士協会)八ヶ岳訓練センター→https://www.facebook.com/rescuedogrdta
カジヤチャンネル→https://www.youtube.com/channel/UCzLX03yVEG-n-KPEJohMgfA
ドッグフィールドロコ→https://dogfieldloco.com/



注)合否について
IROの国際救助犬試験は、各課目それぞれ70%以上の得点で合格となります。ただし、総合得点で210点/300点を獲得しても、合格点に達しない課目があれば合格にはなりません。

注)IRO世界大会出場権
例年出場権の可否をご案内してきた『IRO国際救助犬連盟ワールドチャンピオンシップ』は2019年実施のフランス大会より出場規定が変更となりました。
2019年大会からの出場資格は、各国開催の『IRO公認試験』のリザルトによって獲得した各ペアの年間のポイントによって決まります。




最終更新:2022年04月02日 08:26