第29回災害救助犬神奈川主催IRO(国際救助犬連盟)試験 リポート


↑↑ (本年2回目の当会主催IRO試験でした。画像はV評価をいただいたシェパードの「群衆内行進」の様子です)

  • 会 場: 長野県諏訪郡富士見RDTA八ヶ岳国際救助犬育成センター
  • 審査員:澤田和裕(IRO公認審査員)
  • 実施日時:2024年9月22日(日)~23日(月・祝)
  • 受験頭数:IPO-R TEST
広域捜索試験 A段階(RH-FL A)2頭
瓦礫捜索試験 A段階(RH-T A)6頭、B段階(RH-T B)1頭/B段階捜索単科目(RH-TBN)1頭

  • 試験結果

広域捜索試験A(RH-FL A) 捜索15分/仮想被災者2名/単体告知1名/20000平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(200点) 服従熟練(100点) 合計(300点) 所属
1 大谷/T-Beau Vom House Mochi jp 2021/10/5 DS♂ 143 85 228(合格) 神奈川
2 広川/Happy Flat Jp U-Sky 2018/7/7 LR♀ 159 60 - RDTA

瓦礫捜索試験A(RH-T A) 捜索15分/仮想被災者2名/単体告知1名/1000平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(200点) 服従熟練(100点) 合計(300点) 所属
5 松本/NASH OF STUDIO CHELSEA JP 2017/4/18 LR♀ 159 88 247(合格) RDTA
6 菊池/アイン 2016/5/25 WELT ♀ 112 85 - OPDES
7 若月/Bruno VON SCHATZEN JP 2017/2/18 MALI♂ 168 86 254(合格) OPDES
3 勝野/Juri Vom Yhoko Shonan JP(Nia)2019/5/5 DS♀ 194 84 278(合格) 神奈川
8 森田/ALCIA OF EIN ADRIGER HUNT 2017/3/10 WL ♀ 92 67 - RDTA
10 竹原/ハチ 2017/6/15 DS ♂ - - 棄権 OPDES

瓦礫捜索試験B(RH-T B) 捜索30分/仮想被災者3名/1500平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(200点) 服従熟練(100点) 合計(300点) 所属
3 岡村/Vent(ヴァン) 2016/6/19 LR♂ 197 72 269(合格) 神奈川
4 岡村/Ruhe(ルー) 2019/5/2 DS♂ 105 捜索単科目 - 神奈川
注)合否について
IROの国際救助犬試験は、各課目それぞれ70%以上の得点で合格となります。ただし、総合得点で210点/300点を獲得しても、合格点に達しない課目があれば合格にはなりません。

↑↑(1日目は広域のA段階試験から。激しい雨の中での捜索でしたが、この若いシェパードは初のA段階試験ながら意欲的に捜索しました)
↑↑(広域捜索:幸い雨脚が弱まってきた2組目。安定した告知をみせたラブラドール)
↑↑(瓦礫捜索:初のB段階受験で捜索200点満点中197点を獲得し合格した当会のラブラドール。自信に満ち溢れた告知です)
↑↑(瓦礫捜索:A段階の捜索。ハンドラーは黄色いテープの外側しか移動できません)
↑↑(瓦礫捜索:B段階の捜索。天気の変動が大きかったこの日、この組の作業中だけ太陽が照りつけ、熱中症の心配をするほどになりました)
↑↑(瓦礫捜索:A段階はこの「単体告知」作業からはじまります)
↑↑(本降りとなった雨の中、木材瓦礫の山を乗り越えて捜索エリアに向かうマリノア)
↑↑(作業開始2分で「雨音で犬の告知が聞こえない」という審査員判断から作業中断。その後雨脚がやや弱まり、無事に試験続行できました)
↑↑(がんばっている犬をどう手助けしよう? 全てのハンドラーの大きな課題ですね)
↑↑(2日目は「服従作業」です。脚側行進で高い集中力を見せた若いGSD)
↑↑(「動く橋」を、着実こなしていきます)
↑↑(ハンドラーから他人に受け渡される「移送」。落ち着いた態度です)
↑↑(「水平はしご渡り」このラブラドールはらくらくこなしていきました)
↑↑(「ディスタンスコントロール」行進中の停座後、約40歩の距離で対面し、次の作業に!)
↑↑(「遠隔指示による方向転換」ハンドラーの指示で、40mづつ離れた3つのテーブルに向かいます)
↑↑(同じく「遠隔」左のテーブルから右のテーブルへ、活き活きと走り抜けていきます)
↑↑(グランドサイドの待機用タープから服従試験を見学中!)
↑↑(いつも落ち着いた作業をありがとう、群衆犬担当のへこまるくん)
↑↑(同じく、群衆犬担当の六花ちゃん。ありがとう!)


・総評

当会主催の第29回IRO試験は、前回と同じくIRO公認審査員・澤田氏を迎えて実施しました。
ご参加、ご協力くださった皆様、ありがとうございました。

初日の捜索試験は猫の目のように変わる天候に翻弄されることとなりました。
豪雨による中断があったかと思えば、熱中症が心配になるほど太陽が照りつける時間帯もあり、ペアによっては過酷な捜索条件だったかもしれません。
しかしながら、そのような条件下でも安定した作業を見せた犬たちがいたことを心強く思います。

また、当会所属犬のペアが初めての瓦礫Bの段階試験で捜索197点(V評価)、瓦礫A段階合格犬が総合SG評価をいただいたことも、前回試験に続き、当会としての大きなステップとなりました。

この試験の結果が、救助犬育成者の皆様にとっての有益な指針となることを望みます。
今回も、ヘルパーとしてご協力くださいました皆様、群衆犬のみんな、本当にありがとうございました。
次回試験でまたお会いしましょう。
次回の当会主催IRO試験は本年12月21日、22日を予定しています。

(災害救助犬神奈川/勝野英樹)



■ご協力






最終更新:2024年10月18日 11:29