第31回災害救助犬神奈川主催IRO(国際救助犬連盟)試験リポート


↑↑(新規定適用後はじめての当会主催試験は、最高のお天気に恵まれました!)

  • 会 場: 長野県諏訪郡富士見 RDTA八ヶ岳国際救助犬育成センター
  • 審査員:澤田和裕(IRO公認審査員)
  • 実施日時:2025年4月26日(土)~27日(日)
  • 受験頭数:IPO-R TEST
   広域捜索試験 A段階(RH-FL A)1頭、B段階(RH-FL B)1頭
   瓦礫捜索試験 V段階(RH-T V)2頭、A段階(RH-T A)1頭、B段階(RH-T B)4頭

  • 試験結果

瓦礫捜索試験V(RH-T V) 捜索10分/仮想被災者1名/600平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(100点) 服従熟練(100点) 合計(200点) 所属
1 飯島/Jidai von Yoko Shonan J.P 2019/5/5 DS ♂ 70 71 141(合格) RDTA
2 杉原/奏響 2019/6/19 DS ♀ 75 74 149(合格) OPDES

瓦礫捜索試験A(RH-T A) 捜索20分/仮想被災者2名/単体告知1名/1000平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(200点) 服従熟練(100点) 合計(300点) 所属
3 菊池/アイン 2016/5/25 WELT ♀ 44 76 - OPDES

瓦礫捜索試験B(RH-T B) 捜索30分/仮想被災者3名/単体告知1名/1500平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(200点) 服従熟練(100点) 合計(300点) 所属
4 岡村/Vent 2016/6/19 LR ♂ 182 68 - 神奈川
5 勝野/Nia 2019/5/5 DS ♀ 187 74 261(合格) 神奈川
6 大谷/T-Beau Vom House Mochi jp 2021/10/5 DS ♂ 175 70 245(合格) 神奈川
7 澤田/ハリー 2016/2/9 DS ♂ 20 76 - OPDES

広域捜索試験A(RH-FL A) 捜索20分/仮想被災者2名、単体告知1名/20000平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(200点) 服従熟練(100点) 合計(300点) 所属
8 広川/Happy Flat Jp U-Sky 2018/7/7 LR ♀ 80 67 - RDTA

広域捜索試験B(RH-FL B) 捜索30分/仮想被災者3名/単体告知1名/40000平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(200点) 服従熟練(100点) 合計(300点) 所属
9 近藤/リッター 2014/3/20 MALI ♂ dis - OPDES

注)合否について
IROの国際救助犬試験は、各課目それぞれ70%以上の得点で合格となります。ただし、総合得点で210点/300点以上を獲得しても、合格点に達しない課目があれば合格にはなりません。

↑(服従)新ルール改変点:「作業開始申告」としてチップコントロールも採点対象になりました
↑(服従)新ルール改変点:「群衆内行進」が「作業開始申告」という一連の作業にまとめられた新科目になり、群衆犬はペアの受験犬の役割に
↑(服従)新ルール改変点:V段階試験にも「遠隔操作による方向転換」が加わりました
↑(服従)新ルール改変点:「休止」犬の位置、ハンドラーの待機のしかたにも、段階ごとの変更がありました
↑(服従)新ルール改変点:脚側行進作業から「群衆内行進」がなくなったため、シンプルに
↑(服従)IRO試験の特徴でもある「移送」には、犬の心情がよく現れます
↑(服従)「熟練科目」の「水平はしご」に挑むウェルシュテリア
↑(服従)B段階試験では、ブランコのようによく振れる「スウィング」を渡ります
↑(服従)IROの「持来」は、専用のダンベルではなく「物品」を使います。これら大きな変更のなかった服従科目でも、細部の採点基準に見直しがあったそうです
↑(捜索)瓦礫V段階。IRO試験初受験のジャーマン・シェパード。審査員から状況説明をうけています
↑(捜索)瓦礫V段階。このあと、しっかりと告知することができました
↑(捜索)瓦礫A段階段階。ウエルシュ・テリアは、小さいけれど体を使うことが上手な犬種です
↑(捜索)新ルール改変点:瓦礫、広域ともB段階にも「単体告知」が導入されました
↑(捜索)瓦礫B段階。犬が自らの判断でこの階段を登り、告知しました
↑(捜索)瓦礫B瓦礫段階。エリア全域をしっかりカバーしなければ落としがちな配置でしたが、この犬は手堅く発見、告知しています
↑(捜索)瓦礫B段階。9才オスの落ち着いた作業です
↑(捜索)新ルール改変点:広域A段階。ハンドラーの歩くルートを、自分でプランニングできるようになりました
↑AWDSA災害救助犬神奈川主催の試験といえば、この景色。参加者、スタッフ全員がグランドサイドで見学します。テントの中にはお茶が用意されてます

・総評

日差しは初夏でしたが、気温、湿度ともに恵まれた気候条件の2日間となりました。

本年1月1日より施行されているIRO試験の新ルールを適用しての、当会初の試験です。
審査員によれば、服従試験の細かな採点基準、捜索試験の難易度などについては、新ルールの要求度から乖離することのないよう、直前に開催されたRDTA主催IRO公認試験と同等のものとなるよう慎重に設定してくださったそうです。

そんな中、当会からの受験犬3頭は、瓦礫B段階の捜索試験を,2頭SG評価、1頭G評価でクリアすることができ、チームの犬たちに安定した地力のついてきたことをはっきりと確認できました。

また、初日服従試験開始前に、今回の大きな改変点のひとつであり、少しわかりにくかった「作業開始申告」という新科目の一連の作業について
試験開始前にデモンストレーションを実施してくださった審査員のご配慮にも
御礼申し上げます。

参加者の皆さん、ヘルパーをつとめて下さったボランティアの皆さん、2日間にわたって、ありがとうございました。

また次回も、気持ちのよい試験が実施できればと思います。
次の試験でお会いしましょう。

(試験実行委員長/災害救助犬神奈川 勝野英樹)



■ご協力






最終更新:2025年05月02日 08:24