チェンジ・ザ・ワールド☆
Engagement ring
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Engagement ring
大学野球で全国2年連続一位に輝き、卒業前にはドラフト一位で5球団から指名された。正式に地元のプロ野球チームと契約をして、俺は億という契約金のほとんどを親にやり、残りを貯金した。
チームの寮に引っ越す日が明日に迫り、俺は一人ショッピングモールの中にあるジュエリーショップで浮いていた。
とんでもなく居心地の悪い思いをしながらそんな所にいるのには理由がある。高校を卒業してから付き合い始めたあいつに、結婚を申し込む為だ。
さっきから店員はにこにこと無駄に笑顔を作っては俺の前にいくつも指輪を並べて来る。
「彼女さんにプレゼントですか? どのような感じがお好きでしょうか?」
こっちが何も言っていないのに、ぺらぺらと一人で良くしゃべる。ふと店員が出した指輪が気になった。俺の反応に気付いたのか、店員はそのシンプルな小さいダイヤが3つ埋め込まれた指輪をディスプレイの手の薬指にはめた。
俺はそれを見てあいつが着けている姿を想像する。
それは驚く程似合っていて、俺はすぐにそれを買った。きっとあいつはそんな高いものはいらない、と、困った顔をするんだろうな。
チラリと時計を見ると、昼の2時になろうとしていた。俺は足早にモールのエントランスを通り抜け、所在なげに柱にもたれて時間を気にするあいつの元へと急いだ。
「悪い。少し遅れた」
ぱっと明るい表情でこちらを振り向いたお前の笑顔に、喉まで出掛かった言葉を呑み込む。
「ううん、私も今着いたばっかりだよ」
「そうか」
まだ、あと少しの我慢だ。綺麗な夜景を見ながら言いたいんだ。
俺と、結婚して欲しいーーーーと。
END
お帰りの際は、窓を閉じてくださいv
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