チェンジ・ザ・ワールド☆
三島7日目・No.1
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私のやんごとなき王子様
7日目
今日も朝からあちらへこちらへとひたすらに奔走している。
昨日海で遊んだのがいい気分転換になったらしく、皆の雰囲気もどことなくはつらつとしている。
私はというと、実は三島君と水原さんの事が昨日から気になっちゃって、仕事の合間を見ては二人の様子を伺っていた。
三島君は相変わらず真剣な眼差しでテキパキと仕事をこなしているのだけれど、その後ろの方では水原さんが、ちらちらと三島君の事を見ていた。水原さんってもしかして……?
……って、何でこんなに二人の事が気になっちゃうんだろう?
……って、何でこんなに二人の事が気になっちゃうんだろう?
私には関係のない事じゃない!
自分の中に沸き起こった、自分でもよく分からない感情を押し込めて、私は担当に集中した。
自分の中に沸き起こった、自分でもよく分からない感情を押し込めて、私は担当に集中した。
昼食を済ませた後、私達実行委員の面々は調理室へと向かっていた。
今日は私達が食事当番なのだ。とはいってもメイン料理を作るのはあくまでも宿舎のシェフの方々。私達は教育の一環として、担当班ごとに日替わりで1品を作るというのが決まりなのだ。
1品とはいっても、全校生徒プラス先生の合計200人分の料理だから作る量がさすがに多い。
1品とはいっても、全校生徒プラス先生の合計200人分の料理だから作る量がさすがに多い。
私達が作るのは鶏のから揚げ。
漬け込み用のタレを作る為に、しょうがとにんにくをすりおろした物を入れた大鍋に醤油と酒を投入していく。鶏肉の量が半端無いから、タレの量も当然すごい。
漬け込み用のタレを作る為に、しょうがとにんにくをすりおろした物を入れた大鍋に醤油と酒を投入していく。鶏肉の量が半端無いから、タレの量も当然すごい。
「待て、小日向君」
「ん?」
だばだばと醤油を注いでいると、三島君からストップがかかった。
「レシピには二人分で醤油大さじ3杯と書いてある。つまり200人分で大さじ300杯だ。大さじ300杯という事は4500ccであるから、つまりは4.5リットルになる。つまり」
「三島君、料理は目分量! きっちり作るより自分の普段の感覚で作っちゃった方が案外美味しかったりするものだよー」
レシピ通りに計算する三島君を制して、構わず私はだばだばと醤油と酒を派手に大鍋に注ぎ込んでいった。
「う……うむ。小日向君、君は普段から料理はするのだろうか?」
「ん~、お母さんのお手伝いしたり、お菓子作ったりする程度には。でも大丈夫! から揚げ位は余裕だから」
「そ……そうか」
話をしながらも私はテキパキとタレを作り、鶏肉を漬け込んでいく。
「これで良し! 1時間くらい冷やすね~」
「ああ」
10人分位ずつをバットに移して、冷蔵庫内にズラーっと大量のバットを並べ終えてから、この間に衣用の片栗粉や油も用意する。
「慣れたものだな」
「見なおした?」
なんて軽口を叩きながら微笑むと、三島君も温かな微笑みを返してくれた。
タレが染み込むまでの間、少しだけ時間がある。私は気になっていた事を聞いてみる事にした。
「昨日――あの後結局三島君は海に戻ってこれなかったね」
「ああ、すまない。宿舎に戻ったら色々とやり残してあった仕事が気になってしまって」
「そっか……」
宿舎から三島君が戻ってこなかったのが、私は本当は少し寂しかったんだよ――って言いたかったけど、それを言うとなんだか責めているような感じになりそうな気がして、私は黙って俯いた。
「……けれど、昨日は楽しかった。少しの時間だったとはいえ、俺はあんな風に海に入ったのも久しぶりだったし」
俯いた私に三島君が優しく声をかけてくれる。
「ホント?」
「ああ、本当だ」
思わず聞き返した私に、答えてくれた三島君のその言葉が嬉しい。
だって、あんな風に無理やり海まで引っ張ってしまって、少しだけ迷惑だったのかな? なんて思ってたから。
「その……また……時間が取れたら……一緒に行ってもらえないだろうか?」
ためらいながらそう言葉を紡いだ三島君は、心なしか顔が赤らんでいるように見えた。
「もちろんだよ! 私も三島君とまた行きたいな!」
嬉しくて私は思わずはしゃぎぎみで返事をしてしまう。
だってあの三島君にこんな風に言って貰えるなんて思ってもみなかったから。
そんな風な事を喋っているうちに時間はあっという間に過ぎ、鶏肉にはいい感じに味が染み込んでいった。
その日の夕食のから揚げは、みんなに大好評だった。
かなり目分量で済ませてしまっていたから、少し不安ではあったのだけれど好評で良かった!
その日の夕食のから揚げは、みんなに大好評だった。
かなり目分量で済ませてしまっていたから、少し不安ではあったのだけれど好評で良かった!
「小日向君、本当に美味しいよ。君に任せて良かった、有難う」
三島君の言葉が心に直接響いてくるようで、体中が温かくなっていくような心地がする。
それはとても幸せな感覚―――。
私の方こそ、有難う――三島君。
心の中でそっと呟いて、私はふっと微笑んだ。
私の方こそ、有難う――三島君。
心の中でそっと呟いて、私はふっと微笑んだ。
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