「X2+2pXY+Y2 に X=rx+y,Y=-x を代入して整理したときのx2,xy,y2の係数をそれぞれ順にa,2b,cとする。同様にして、X2+2qXY+Y2 に X=rx+y,Y=-x を代入して整理したときのx2,xy,y2の係数をそれぞれ順にd,2e,fとする。pとqの間に pq=3 の関係があるとき、
af+cd-2beの値を求めよ。」(灘)
中学三年生、この問題に取り組んでみましたが、理屈を理解するまではかなり難問だと思います。そして、先生に解説をしてもらい、理屈を理解すると分かりました。
見る限り複雑そうですが、因数分解出来れば出来る問題です。この問題「きも!」と思っても大丈夫。分かりやすく丁寧に解説していきます。なんせ、これが初の高校入試問題解説ですから(笑)
~解説~
まずは、
X2+2pXY+Y2 に注目しましょう。そして更に、X=rx+y,Y=-xであることに着目してみます。
XとYの値は分かってます。ですから実際に式に代入してみれば良いのです。従って、
X2+2pXY+Y2 にX=rx+y,Y=-xを代入してみます。すると、
(rx+y)2+2p(rx+y)(-x)+(-x)2
となります。ここまでは大丈夫かな?ここまではただ代入しただけですので理解出来ると思います。そして、計算できるところはやっていきましょう。展開できるところや分配法則出来るところを全て計算していくと、
r2x2+2rxy+y2+2p(-rx2-xy)+x2
=r2x2+2rxy+y2-2prx2-2pxy+x2
ここまでは大丈夫?展開できる場所は展開して分配法則できるところ分配法則していっただけだよ。次に因数分解を行います。共通因数を探していきましょう。まずは、x2ふくまれている項を書き出しましょう。
r2x2/-2prx2/+x2
の三つの項がありますね。これらの共通因数はx2ですのでこれらを除いた状態で括弧でくくります。要は共通因数を取り出す因数分解ですよ。そうすると、
(r2-2pr+1)x2
ですね。次にxyを共通因数として取り出します。
xyの含まれている項は、
+2rxy/-2pxy
の二つの項があります。xyを共通因数として因数分解してみますと、
(2r-2p)xy
となりますね。残ったのはy2。
これらを全てつなげると、
(r2-2pr+1)x2+(2r-2p)xy+y2
もうここらへんで分かりだしたかな?ここまでやってきたのは全て因数分解を用いました。公式は使わずに、共通因数を取り出す因数分解でいけます。
さて次に問題文において注目するのは、
「x2,xy,y2の係数をそれぞれ順にa,2b,cとする。」
の部分です。x2,xy,y2の係数はもう分かりましたので、それらをまとめてみると、
a=r2-2pr+1
2b=2r-2p
c=1
という結果になります。
しかし、この2b=2r-2pにおいて両辺を2で割っても等式は成り立ちますので、
b=r-p
と表すことも出来るわけですね。
さて、これでX2+2pXY+Y2 に関しては終わり。
次に、X2+2qXY+Y2 に関しての処理を行います。
しかし先ほどの式との違いは、2pXYと2qXYというように、pとqの違いで代入する値も全く同じであるし、a,2b,cとd,2e,fに関しても同じでただの違いはpとqの違いであることから、aをdに変えて、2bを2eに変えて、cをfに変えた後にpとqを入れ替えれば良いことが分かりますが、念のために解きます。先ほどと然程変わりはないので、途中の説明を省きますと、
X2+2qXY+Y2
=(rx+y)2+2q(rx+y)(-x)+(-x)2
=r2x2+2rxy+y2+2q(-rx2-xy)+x2
=r2x2+2rxy+y2-2qrx2-2qxy+x2
=(r2-2qr+1)x2+(2r-2q)xy+y2
ここまで解いて後は、
d=r2-2qr+1
2e=2r-2q→e=r-q
f=1
となりますね。
次に注目したいのは、
「af+cd-2be」
ですね。a,2b,c,d,2e,fの値は分かってますからこの式に代入すれば求めることが可能になるわけなんですね。まずはafから見ていきましょうか。
afとはa×fですよね。けど、fというのは1ですよね。1はかけても数値自体は変わらないのでafっていうのは結局aと同じことになります。つまり、
af=r2-2pr+1
ですね。この次は、cdの値です。
けどこれまだcが1なので、cdは結局dの値と等しいので、
cd=r2-2qr+1
となります。そして、2beの値を求めてみましょう。
b=r-p
e=r-q
ですね。beというのは、b×eと等しいですからこれらをかけますと、
(r-p)(r-q)
となります。これは展開により求めます。従って、
r(r-q)-p(r-q)
=r2-qr-pr+pq
beの値は求めたのですが、2beなので二倍すると、
2(r2-qr-pr+pq)
=2r2-2qr-2pr+2pq
よって、
2be=2r2-2qr-2pr+2pq
ですね。
これで、af,cd,2beの値は求まったのでaf+cd-2beに代入していきましょう。
af+cd-2be
=r2-2pr+1+r2-2qr+1-(2r2-2qr-2pr+2pq)
=r2-2pr+1+r2-2qr+1-2r2+2qr+2pr-2pq
ここまで来たら、後は同類項をまとめてみよう♪
r2+r2-2r2=0
-2pr+2pr=0
-2qr+2qr=0
1+1=2
-2pq
従って最終的に残ったのは、2と-2pq。よって、
2-2pq
が得られる。さて、最後に注目するのは、
「pq=3」
ですね。-2pqのpqを3に置き換えることが出来ます。-2pqというのは-2×pqですから、pq=3ならば、-2×3が成り立ちます。ゆえに、
2-2pq
=2-2×3
=2-6
=-4
よって、af+cd-2beの値は-4である。
どうでしょうか?少し複雑でしたか?
確かにややこしい問題で難しい問題ですが、問題文をしっかり読んで理屈を理解してみましょう。きっと分かると思いますよ。分からない場合は上の説明を何度も何度も読んでみましょう。読めばきっと得ることが出来るものがあると思いますよ。