雲孝夫
雲孝夫は東京大学卒、数学科講師。駿台予備学校、河合塾、SEG、大数ゼミ講師である。
駿台には、2015年度より出講開始。2015年度はお茶の水東大理系のZS1と市谷SA~SDのXS1を担当。
数3範囲、極限や微積分の授業を担当することが多い。
河合塾では、ハイパー東大理類クラスのみ授業を10年以上担当。
なお、講習は、SEGと駿台でしか授業を持っていない。
人物
雲幸一郎の弟。
学生時代の専攻は整数論、指導教官は伊原康隆。
板書の字は大きめで綺麗だが、手書きの配布プリントは読みにくさに定評あり。
問題のパターンに合わせて解法を覚えることよりも、本質を抑えて、どんな問題でも同じような手順で解く方法を教える。(例えば、数列の漸化式や、極限分野)
50分授業の駿台では、問題解説で手一杯となるため、他予備校で行う基本事項の教科書とは違った視点からの解説にあまり時間を掛けていない。
兄同様、θを(スィータ)と発音する。
記号の使い方、読み方は海外に倣っているようであり、≒を「≈」と書いたり、f(x)の第一次導関数f´(x)を「エフ プライム エックス」と読んだりする。なお、第二次の場合は「エフ ダブル プライム」
質問対応は非常に丁寧である。一緒になって考えてくれる。
教科書、参考書等々の批判の際も、非常にやんわりとした言い方である。
かつて
大島保彦は、「雲君(=雲幸一郎)の弟さんは人格者だよ~。」と仰っていた。
授業
授業はほんわかした関西弁で進められる。喋りが上手く、授業に引き込まれる。
「ノート取らなくてええからな~、まずは見ててくれ~」と、問題の大まかな方針や、公式の図形的イメージを前でやってみせた後で、ノート用に丁寧に板書し直すことが多く、とても分かりやすい。
パターン毎の解法暗記ではなく、根本原理の理解を重視する。
極限分野の授業では、主要項を重視する話から、最終的にテイラー展開まで解説する。
テイラー展開は、易しい問題の場合、使うのに適さない場合もあるが、難問であるほどあっさり解決して、師の解説を聞くと感動する。また、1次近似、2次近似への理解も深まる。
問題を深く理解するため、微分方程式について解説することもある。
バームクーヘン分割や傘型分割はあまり好きではなく、テクニックに頼らずとも、まっとうにやれば確実に解けることを強調する。
一問一問を深く解説するときは、テキストの一部の問題をプリント配布で済ませることがある。プリントを読めば、理解できる生徒には、数学的に深い話が聞けるので好まれる。
紹介する別解の中には、他の講師の解説や、参考書では中々目にしない、独特なものもある。特に、求積分野ではアクロバティックな解法を見せることがある。
煩雑な積分計算でも、その場で暗算で計算し、テキストや授業メモはほとんど見ない。
前期テキストを解説するときは、「基本の確認」→「例題」→「テキストの問題」という流れで進むことが多い。他の講師がテキストの問題を解きながら重要なことを確認するのに対して、まず重要事項を確認してからテキストの問題に入る、という感じ。
師の良さは、基本事項を教科書とは違った視点から再構成することで出てくるので、授業の担当時間数が少ない駿台では、その良さが出づらい。
各分野を詳しくまとめる時には、練習問題をその場で出すことが多い。
生徒を当てることがあるが、難しいことは聞かない。答えられなくても、丁寧な解説で、フォローしてくれる。
兄の雲幸一郎は毎月大学への数学に連載しているが、師は、最近は時々しか記事を書いていない様子。
大数ゼミでは、長年数Ⅲの授業を担当している。
面積や体積の求積問題では、他の講師がやらないような、近似を駆使した別解を紹介することがある。
一通り解説したあと、その問題から、何を学んだのか、どの考え方が他の問題に応用できるのかを再確認する。
類題が作れるようになって初めてその問題をモノにしたと言える、という話をすることがある。
講習
- 東大理系数学(夏期・冬期)
- 東大文系数学(夏期・冬期)
- 医系数学(夏期・冬期)
- スーパー数学完成Ⅲ(冬期)
- 完答を目指すセンター数学ⅠAⅡB(冬期)
- 数学FAⅡ(直前Ⅰ期)
最終更新:2016年01月30日 18:53