一人煌く
(このペースならば・・・いけるか?・・・いや、やってみせる!)
そこはD-8,地図上の最南端,市街地の一角。
G-6にある基地を目指し、ガルドは今もなお
自らの機体であるエステバリスのバーニアをふかしていた。
その進路は後30分弱で禁止エリアとなるE-7へと向いている。
普通ならば誰もが迂回して進む場所である。
万が一そこでトラブルが発生してしまえば命にかかわるのだから当然といえよう
だが、彼にとってはそれが逆に狙い目となっていた。
今現在、自分がいる市街地や誰もが避けて通る禁止予定区域ならば
途中誰かに見つかる可能性も低くなる。
ならばこそ、周りを警戒する必要性も低下し、より高速で飛行できるというものだ
かなりの時間短縮となるだろう・・・
もちろん、これは多少なりとも危険を要する、一種の賭けである。
だがガルドにとって、これ以外に選択肢はなかったのだ。
迂回した航路をとればその分時間もかかるし
また、誰かの目につきやすそうな場所を移動するには辺りを警戒して速度を落とさなければならなくなる。
つまり二重にタイムロスとなりえるのだ。
それはなんとしても避けねばならぬ事態であった。
夜間の移動は昼間の其とは全く違う、
薄暗い中、バーニアを煌かして飛ぶのだから目立つことこの上ない。
もし危険な相手が航路上に潜んでいればひとたまりもないだろう。
確実に目的地へ着きたいのであれば、なるべく慎重にゆっくりと・・・
早く目的地に着きたいのであれば、なるべく人目のない所を移動するしかない
一見無鉄砲な行動に見えるが、救いたい相手、そして自分の命
両方を考えるのであれば最も理にかなっているといえよう。
(ここを抜ければ、しばらく平原か・・・警戒が必要になるな。再びスピードを落とさねばならんか・・・だが!・・・)
そう、ここを抜けてしまえば目的地まではあと僅かなのだ。
問題はない、9時・・・いや8時半ぐらいには到着できるかもしれない
エステバリスは飛ぶ、暗闇をバーニアで煌かせて・・・
その目的地でどのような運命が待ち受けているのか
それはまだ、誰にもわからない・・・
【ガルド・ゴア・ボーマン 搭乗機体:エステバリス・C(劇場版ナデシコ)
パイロット状況:良好
機体状況:エネルギー消費(中) 駆動系に磨り減り
現在位置:E-7に差し掛かったところ
第一行動方針:G-6でのイサムの存在の確認・合流
第二行動方針:G-6にて、首輪・マサキの情報を集める
第三行動方針:空間操作装置の発見及び破壊
第四行動方針:チーフとの合流
最終行動方針:イサムの生還および障害の排除(必要なら主催者、自分自身も含まれる )
ただし可能ならばチーフ、自分の生還も考慮に入れる】
【2日目 19:25】
※予約被りのため、被ってないキャラの部分のみ投下
最終更新:2009年02月15日 05:22