勝利の鏡


「フフフ・・・私は運が良いようだな」
 川沿いの森の中でヴィンデル・マウザーは独り、悦に浸っていた。
 彼に支給された茜色の機体。
付属したマニュアルを見る限り、攻守共に問題は無い。
ジャスティスという名も、自らの勝利を約束しているかのようで心地よい。
(さて、これからどう動くか・・・)
あの場にはよく見知った顔があった・・・アクセル・アルマーとW17。
やはり、ここは彼らと合流すべきだろう。
その後は他の参加者も手駒にし、そして・・・あの戦艦を手に入れる。
見たところ、あの艦には異星人の技術が使われている。
それも、自分が理解する知識以上の物が・・・
「それを手にさえすれば、シャドウミラーの再起も早まるであろう・・・」
 ヴィンデルは戦艦を見つめつつ呟く・・・そして、踵を返すと新たなる自機に駆け上った。
「さて、それでは戦いを始めよう・・・か?」

『オマエモナー』『イッテヨシ!』『キターーーーーー!!』
 ハッチを開けたヴィンデルは
『キラタンハァハァ』『ヤッパ、アス×キラダロ?』『キョーシヌケガーーー!』
 目の前に広がる光景に
『グゥレイト!』『ニコルコロスナヨ!』『キュンキュン☆』
 卒倒しかかった。

・・・そこには、パイロットシートを埋め尽くさんばかりのハロ達が、自らの存在を誇示していた。

【ヴィンデル・マウザー ZGMF-X09A・ジャスティスwithハロ軍団
 パイロット状況:健康、多少脱力気味
 機体状況:損傷なし、ただしコクピット内がハロで埋め尽くされている
 現在位置:B-5
 第一行動方針:とりあえず、座れる場所を確保する
 第二行動方針:アクセル、ラミア・ラヴレスとの合流
 最終行動方針:戦艦を入手する】




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最終更新:2008年05月29日 01:08