アスガル語の音韻体系
アスガル語の音韻体系について解説する。個々の音素については既に
アスガル文字の発音で学習済みのはずであるが、まだの場合は先にそちらに目を通しておいた方が良い。
アスガル語のアクセントは高低アクセントであり、固定アクセントである。アクセントの位置は各単語の最終母音である。
アスガル語の母音は長短の区別を持つ。但し、数え方としては連母音の一種に過ぎず、二音節である。ちなみに、同じ母音の三連続はさすがに回避される。つまり“Ooka tomokaxu(オーカ・トォモカズ)”は問題無いが“Oooka ecixë(オーーカ・エチィゼン)”には無理がある。この場合、通常は“O'oka ecixë(オッオカ・エチィゼン)”と音訳されるだろう。
長母音で終わる単語のアクセント位置は、たとえそれが長母音に聞こえるとしても二音節である事には違いが無いのでやはり最終母音のみに置かれる。よって、例えば“zuu(ツー)”という単語の音の高さは“低高”となる。ちなみにアスガル語において固有名詞が(というか、固有名詞に限らず全ての内容語が)(C)Vの形である事は認められないので、地名の“津”をアスガル語で表記する場合は“zu”ではなく“zuu”になる。このあたり、関西人にとっては馴染みやすいかもしれない。
アスガル語では基本的に、文末のみにイントネーションがある。文中においてはその代わりに、各単語の最終母音の長短によってイントネーション的なものを表現する。先程アスガル語の母音は長短を区別すると述べはしたが、アクセントの置かれた母音は各単語に一つしか存在しない為、それが長かろうと短かろうと単語の弁別に影響は無い。
例えば
“Ti ba noif ket.”という文であれば通常
“てぃーばのいはけーと” (アクセントは
“高高高低高無高低無”)という感じに聞こえる。
“ti”と
“ket”が長音化している事が判る。これはこの二つが文の成分として重要だからである。もっとも
“ket”は文末に位置しているので、たとえ重要成分でなくとも
“.”の影響で長音化したのではあるが。ちなみにアクセント表示の
“無”は子音のみの音でありアクセントに無関係である事を示している。
アスガル語の文末は、最後に置かれる記号によりイントネーションが表現される。
“.”で終わる文は平叙文であり、最終母音は伸ばされつつ音が下がる。
“!”で終わる文は強調された平叙文であり、一般的な平叙文と同様に読まれるが文全体が強い調子になる。
“¿”で終わる文は呼びかけであり、通常は文というよりも語句のみで構成される。最終母音は音の高さを保ったまま長めに伸ばされる。
“?”で終わる文は疑問文であり、最終母音は伸ばされつつ音がさらに上がり、しばしば鼻にかかる感じになる。といっても口母音が鼻母音に変化するというわけではないので念の為。
“!?”で終わる文は驚きの表現であり、最終母音は短く鋭く音が上がる。開音節であれば声門閉鎖音が付加される場合が多い。
最終更新:2009年11月29日 03:34