冠詞

 アスガル語には7種類の冠詞がある。冠詞は名詞または名詞句の直前に置かれ、その性質を特定する。

  • 一般名詞に添えられる冠詞
  fa ~  女性
  hï ~  中性
  mo ~  男性

 これらの冠詞は名詞(句)の直前に置かれる。『名詞の直前』ではなく『名詞(句)の直前』であるので、冠詞の直後の不定詞名詞ではなく形容詞であるかもしれないという点には留意されたい。
 なお、アスガル語の一般名詞は通常であれば冠詞を必要としない。これらの冠詞は定性を明示したい場合に任意で用いるものに過ぎない。


  • 固有名詞に添えられる冠詞
  da ~  女性
  di ~  中性
  do ~  男性

 これらの冠詞は固有名詞(単語とは限らない)の直前に置かれる。逆に言うと、これらの冠詞を伴わない名詞は自動的に一般名詞であると判断される。
 但し、明らかに世界に一つしかないような物を示す語(世界、太陽、月、宇宙など)であれば、形の上では一般名詞のままで、つまり冠詞を伴わずに固有名詞的扱いを受ける場合がある。もちろんこれは“太陽”と“恒星”、“月”と“衛星”などがはっきり別の語である事が前提であるし、複数の衛星を持つ惑星に住む者によって用いられる文脈であれば“月”という語が固有名詞的扱いを受ける事はありえないが。


  • 固有形容詞に添えられる冠詞
  de ~  性別無関係

 この冠詞は例えばhup de suwaruz”(=“シュワルツという名前の人”)といった具合に、直後の固有名詞(単語とは限らない)と共に一つの固有形容詞句を作って左の名詞を修飾する為に用いる。

 なお、“de”“fa, hï, mo”を併用し、例えば“fa hup de suwaruz”(=“シュワルツという名前の女の人”)などといった表現をする事も可能である。



最終更新:2008年06月03日 20:05