促音便について

 この記事は日本語文法の用語を借りて『促音便』と名付けられているが、本来ならば『内破音化』とでも称すべきところかもしれない。
 これは、例えば“sokke”が「ショッケ」と読まれるといった類の現象を指して言う。もし文字通りに素直に読めば「ショクケ」となり、末子音を脱落させて読めば「ショケ」となるが、そのどちらにもあたらない読み方である。

◆ 子音字が二つ並んだ際に左側の文字が破裂音・破擦音であった場合、それが内破音となる場合がある。具体的には↓の組み合わせで起こり得る。 (⇒Wikipediaの内破音を別窓表示)
   -kk-    -kg-    -pp-    -pb-    -tt-    -td- 
   -cc-    -cj-    -zz-    -zx- 

   -tc-    -tj-    -tz-    -tx- 

◆ 促音便に単語の切れ目は関係無い。例えばcaut tiekは「チャウッティエク」と発音され得る。

◆ 促音便は子音脱落とは違い、固有詞内以外の全ての場合で起こり得る。

◆ 促音便はあくまでも「そうしても構わない」という規則に過ぎず、実際に内破音化するか否かは任意である。



補足事項

 破裂音・破擦音以外の無声子音字“f, h, s, þ, v”でも、同じ字が二つ並んだ際に左側が「っ」という音に聞こえる場合があるが、これは単に両者がつながって長子音となっているからであって、音便でも何でもない極当たり前の現象に過ぎない。



最終更新:2009年03月03日 01:10