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読点出土


読点出土


ポリネシア人たちは
自らの故地を「ハワイキ」「アヴァイキ」などと呼ぶ
そこは
熟熟と塩とフォルマントが腐っている
あらゆる家畜が死に絶え
潮騒に洗われていき
鳥のような繊維も次第に
ほつれて
骨となり
化石となる

長い長い年月ののち
ミラネシアの島にアンパサンドが生まれた

孤島の森は熱帯性気候に富み
鬱蒼と繁った感嘆符と終止符に浸され
ざっとひらけたかと思うと
言葉が捻れてはちきれんばかりの果実
彼らは持ち去っていく
数限りないひとつづきのヴァース
漁師が頓号を焼いて食している

島々は海に浮かんでいるので
人間の空白は舞踏的である
トゥッイ
歌とドラミング
踊り字のもれなくひっきりなし
弱強格を踏み
手拍子は鳴り止まない
足はもつれることもない
叙述的なピリックがサモアをしとどに濡らして
万国旗がカノアに揺れている

(ニュー)カレドニア
文字の降る土地だ
新しい読点が出土したのも頷けた
その読点はしっぽがやや左に曲がっていたので
クレオールの呪術師によればそれが借用語彙だった
だから
真名に満ちている
magicの語源はペルシアの司祭を表すmagusに由来していて
やはり感染呪術である

アステリズムを補助している
星はそのようなもの
たしか
ギリシャ語で南回帰線と言っただろうと感じられる
燐鉱石がよく取れたナウル
陶器質のビジン語を発掘するソロモン
ココナッツはしばしば脚注より芽生えた
いずれ
帆掛け舟のようなポリオの夜
長音記号も掘り起こされたことだろう
最終更新:2012年06月12日 20:30
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