おいでませ天国
世界は核の炎に包まれず
かといって晴れてもおらず
雲もないのにキュウと絞られたようにしわがれ
その空は耐用年数を超えたことを示していた
びっしりと入ったひび割れ
よく見ればそれは滑らかな曲線の重なり合った風
その昔機能していた天蓋をみて
それはやはり半球状であったのだと天使たちが言った
太陽は黒々と広がる網目を避けて通過していく
斜陽の世界はしんなりと飴色だ
腰砕けに天が曲がったなと
誰の目にも分かった
ある天使がラッパを吹くと
亀裂からのれんである
「おいでませ天国」
「おいでませ涅槃」
最終更新:2012年06月12日 20:46