概要
「第3回エクストリーム陣取り世界選手権オープン部門 個人戦2位」の実績を持つ外道 一がパートナーとして選んだのは、ローブに身を包んだ謎の男、ミステリアスパートナー。
裾から覗く刺青のような模様は「イスカリオテの聖痕」と呼ばれ、国際魔人刑務所<インペルダウン>で終身刑以上の刑を科せられた囚人に施されるものである。
「塾講師」という仮面を脱ぎ、外道 一は悪魔のファイトを魅せる。
エピソード
「これより一回戦の組み合わせを決定する」
委員長の号令と共に、トーナメントマウンテンの壁面に無数の扉が出現した。
「このミラクル・ドアーは2人の魔人の力を合わせなければいかなるパワーを持ってしても開くことは不可能。
そしてそれぞれの扉の先は1回戦の会場に通じておる。準備のできたチームから好きな扉を選んで入りたまえ」
「面白い趣向だ、乗ったぜ」
「折角だから俺はこの赤の扉を選ぶぜ」
扉に浮き出た2つの手形にタッグチームがそれぞれの右手を添えると、
ガガガという音と共に扉は回転して二人を招き入れた。
飛び入りチームたちもそれぞれなんとかパートナーとなる魔人を見つけ出して、一足遅れて入山に成功した。
しかし、そのなかで外道一だけは落ち着き払ってその場を動こうとしなかった。
腕時計に目をやる委員長
「後一分以内に入山しなければ棄権とみなし失格とする」
それでも外道の表情は変わらない。
10秒…20秒…30秒…
外道の耳がピクリと動いた。
「来ましたね」
「トタァーー!!」
叫び声と共に、どこからともなくローブを纏った大柄な影が飛び出し、外道の前に現れた。
「俺を呼んだのは貴様だな」
「そう。だが、話は中でだ」
外道が眼で扉を示すと、ローブの男は扉に向かって両手を突き出し、たった一人で扉を回しはじめた。
「バ、バカな…貴様、何者だ」
慌てて尋ねる委員長に、男は振り向きざま吐き捨てるように答えた。
「名は既に無い」
野獣のような眼光に射すくめられた委員長に、外道は初めて柔和な表情を浮かべて言い添えた
「だ、そうです。彼の登録名はミステリアスパートナーとでもしておいてください」
最終更新:2010年12月19日 14:51