森を彷徨う私たちが次に目にしたものは小屋であった
「あの小屋の中は刺激が、
強いのでご注意ください」
彼の注意を心に刻み、私は崩れかけの小屋の中へと足を踏み入れた
内部は想像よりも更におぞましいものだった
「犯人が使っていた小屋です」
小屋には殺人犯が使用したと思われる凶器の数々が床に散らばり、穴の開いた屋根からふりそそぐ光がそれらを照らしていた
「何だこのきっ…」
冷蔵庫を覗くと中には期限切れのハウスウェルネスc1000、ZEROSHコーラ、平家パイなどがあった
「刺激が強いです」
コンロに置いてある大きな鍋には調理した後が残ったままで、顔を近づけると少し南瓜の匂いがした
「今日は
ここまでにしときます」
彼が振り向いて言った
「それでは、
出口まで案内します
さよなら~」
「チョットマッテヨ…」
「アヘ?」
「森の呪いをさっさと消してしまうんじゃ…」
「消えんのじゃよw」
「消えんのだよ言う…」
「森から消えんのじゃよ…
どうしたもんかのう!」
彼の慟哭が辺りに響き渡る
「呪いは事件の犯人が
創り出したぽい感じ」
落ち着いた彼がゆっくりと話し出す
「ですので、犯人の正体が
わからなかった以上、
何もできないんですよそれが…」
彼はがっくりとうなだれる
その時私にある考えが浮かび上がった
「犯人の正体がわかりましたよ」
「…そろそろ時間です
それでは、さよなら~」
最終更新:2018年11月04日 00:31