総合内科

2007/12/07 NEJM The Leading diagnosis

23歳女性 腹痛

⇒小腸腫瘍による腸重積

病理では過誤腫性ポリープ 口唇手指などに色素沈着あり

#1 Peuts-Jeghers syndrome #2 小腸過誤腫 #3 腸重積

 

Pleural Fluid Eosinophilia

●胸水好酸球増多(PFE)

①胸水細胞中の好酸球>10%

②滲出性胸水の鑑別診断を狭めるのに有用。

③末梢血の好酸球とは相関しない。

●疫学

①新たな胸水の10%程度を占める

②胸腔内の空気や血液によることが最多だが

③Up to 20%が最終的に悪性疾患と診断される。

●鑑別診断

①Air in pleural space 最多
・気胸 ・胸腔穿刺後 ・胸膜生検後

・最多で28-64%を占める

②Pleural space hemorhage

・血液が胸腔に入ると胸水好酸球が増加し

 7日-14日後にピークとなる。

・肺塞栓や良性アスベスト性胸水、外傷後の

 PFEはこの機序でも説明される

③肺塞栓症

・肺塞栓症の40-50%で少量の胸水あり
・診断的意義は少ないが浸出性で
 3分の2で血性となる。

④悪性腫瘍

・悪性腫瘍でPFEを示すことは多くはないが

・PFEは悪性腫瘍を除外しない。(PFEの9-40%に悪性腫瘍?)

⑤良性アスベスト性胸水(BAPE)
・Benign Asbestos Pleural Effusion
・アスベスト暴露に続発して起こる
・暴露から20年以内に多いが
 1年以内のはやいものや50年以上の 
 場合もある。

⑥感染症

・PFEは膿胸へ進展しにくい。

・結核がPFEを示すことはまれである。穿刺した既往もなく

 PFEであれば結核は否定的である。

・寄生虫感染や真菌感染は鑑別となる。

 (コクシジオイドマイコーシス・ヒストプラズマ・クリプトコッカスなど)

⑦特発性

・PFEの25-35%は原因不明

・原因が認識されていないだけの可能性あり(ocult PEなど)

・薬剤性のものも報告されている。

 (Warfarin・PTU・VPA・ダントロレン・ブロモクリプチンなど)

 

2007/10/26 異物性肉芽腫

●非吸収性の異物を核として周囲に肉芽腫を形成する
①美容外科領域の皮下などでみられる

②リュープリンなど徐放性皮下注薬剤でも見られうる

https://qir.kyushu-u.ac.jp/dspace/bitstream/2324/6371/1/fam98-7_p301.pdf

●ただしこれを腹腔内に注入してしまいリンパ球性腹膜炎を

 来たすような珍しいケースも・・・・?原因不明の腹膜炎で自然に消退。

 結核・悪性腫瘍などのWorkUPで診断つかず、外科的腹膜生検で

 マイクロカプセルを含む異物性肉芽腫が証明された。

●腹腔内の異物性肉芽腫を検索すると

①外科領域で以前の手術時に腹腔内に残存したと思われるガーゼ片が

 誘因となった肉芽腫の報告は散見される。腹膜炎は見当たらず。。。

②もしくは手術手袋のパウダーによる反応での異物性肉芽腫

 (Starch granulomatous peritonitis) の報告もあるようだ。

2007/10/25 5-Step Feedbackについて

●5step feedbackをとりあえず使えるようになろう
5-microskillともいうらしい
①どう思うか?(まず結論)
②その根拠は?(どうしてそう考えたか?)
③いいところを指摘してほめる
④一般的には・・・(一般論を教える)
⑤次からはこうすると・・(誤りを訂正して次につなげる)

さらにPNPも併用するとよいかもしれない。

 

=横紋筋融解症(Rhabdomyolysis)

●UTDの定義では

横紋筋の破壊・壊死により筋肉細胞内の

物質が体内循環に放出されること。

重症度は無症候性の筋酵素上昇から

電解質異常やARFにいたる致死的状況までさまざま。

●筋炎(myositis)は広義の横紋筋融解に包含される

 概念と考えてよさそう。高CPK血症は単に血中の

 CPKが高いことをあらわすので(マクロCPKや心筋由来でも)

 高CPK血症>横紋筋融解症>筋炎

 という関係になる用語であると考えてよい?

●原因

①外傷や圧迫によるもの

・多発外傷・挫滅症候群

・血管手術・整形外科手術

・昏睡や不動によるもの

②Non-traumatic
1)運動関連

 筋そのものの異常なし 

  ・過度な運動・熱中症・鎌状赤血球症・痙攣・多動状態

 筋そのものに異常がある

  ・代謝性myopathy・ミトコンドリア性ミオパチー

  ・悪性症候群・悪性高熱・Neuroleptic malignant syndrome

2)運動に関連しないもの

  ・アルコール性

  ・薬剤性

  ・感染症(ウイルス性・化膿性筋炎)

  ・電解質異常

  ・内分泌異常

  ・炎症性筋炎(inflammatroy myopathy)

  ・その他の異常

最終更新:2007年12月06日 22:28
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