細菌各論
2009/07/18 Candidemia risk factor
Nosocomial vs Community-acquired
DM患者の発熱ショックで搬送され数日で他界されたケースで
血培からカンジダ・・・
●Candidemia
通常はnosocomial BSIとして
みられることが多いが
community acquiredのケースも
ありうる.
特に糖尿病が大きなリスク因子である.
外来患者でみられても実は
入院歴があったりHealth care
associatedのことが多いらしいが
真にcommunity-aquiredのことも・・
- 最近の入院43%
- カテやCVなど41%
- 消化管出血46%免疫抑制剤43%
抗菌薬の使用37% がリスク
③真のcommunity acquiredのケース
では62.5%が糖尿病であり
HAとは有意差がありと
④C.albicans39% C.tropicalis22%
C.glabrata17% であった
- 悪性腫瘍38.5%
- 糖尿病36.3%
- 腎不全28.6%
- 肝硬変9.9%
③リスク因子として
- 広域抗菌薬84.6%
- CVライン83.5%
- カンジダのcolonization79.5%
- 静脈栄養40.7%
- 腹部手術39.6%
- ステロイド30.8%
- 好中球減少5.5% がみられたと.
2007/12/17 Candida glabrata fungemia
●CID2005;41:975-981
三次医療機関における真菌血症のうち
C.glabrataによるものを解析したレビュー(ミシガン)
●609例のFungemic episodeを解析して
主なポイントは
①全体の17%(103例)がC.glabrataによるものだった.
②>60歳が36%を占めた
③背景としては
- 広域抗菌薬86% ・CVライン77% ・ICU入院48%
- 腎不全46% ・静脈栄養45%
④全体の死亡率が29%・無治療群では64%
⑤AMPH-BとFLCZのどちらが使用されたかで
Outcomeは違いがないように思われた.
(が、筆者はFLCZでよいとは言っておらず
ガイドラインどおりAMPH-B・Caspofunginを勧めている)
⑥このレビューでは眼内炎の発症は0%であった。
⑦単一施設・Retrospectiveであること・多因子解析には
研究サイズが小さいことをLimitationとして挙げている。
2007/12/05 レミケードと結核
●レミケード(インフリキシマブ)の
投与後に結核の発症が多い
①平均12週後・レミケード2-3回投与後の
発症が多いが幅は1-52週とひろい
②肺外結核が多い傾向あり(半数以上)
③レミケード投与後の結核では
組織で肉芽腫がみられにくいらしい。
リンパ球浸潤や肺間質線維化など。NEJM2001;345:1098-
Ann Intern Med.2007;147:699-702 では
①130例のinfliximab-associated TBcを検討した
②45%にextrapulmonary diseaseがあった
23%にDisseminated tbs(millaryということ?)
③リスク因子としては
免疫抑制療法の併用
hisitory of LTBI or Active TBC
結核流行地域への渡航 といったところ
2007/11/17 mycotic aneurysm
定義
動脈の限局性・不可逆性拡張(正常の1.5倍以上)をきたしたもの
①感染によって新しく瘤ができる場合
②もともとある動脈瘤に新たに感染する場合 両方あり
200711/15 GroupC/G streptococcus
頻度は高くないが
髄膜炎や心内膜炎の原因にもなりうる。
骨軟部感染(関節炎・骨髄炎・椎体炎など)も
ありうる。
菌血症のエントリーは皮膚が多いよう
基礎疾患に悪性腫瘍が10-60%の幅があるが見出される。
Mandellの記載より
2007/10/26 コロニー性状からの鑑別
肺炎球菌のコロニー
①白っぽくて辺縁がやや濃い
②中心が軽度にくぼんでいる
③周囲の溶血はα溶血でしっかりしている
④特有のにおいなし
S.milleriのコロニー
①独特のにおいがある
②小さくて白い
③悪臭ではないが甘いような変なにおい
セラチアのコロニー
①派手に赤い
緑膿菌のコロニー
①うすい白をしたコロニー
②オキシダーゼ試験(試験紙にコロニーを塗って青くなる)陽性
であれば腸内細菌ではないことが分かる。
2007/10/16 ●肺炎球菌性髄膜炎での抗菌薬選択
熱病での記載
①PCGのMIC<0.1のとき PCG400万単位4時間おき
②PCGのMIC0.1-1.0 CTRX2g 12時間おき or CTX2g 4-6時間おき
③PCGのMIC≧2.0のとき VCM+CTRX
VCM500-750mg 6時間おき+CTRX2g 12時間おき
④CTRXのMIC≧1.0のとき VCM+CTRXを同様に。
2007/10/15 髄膜炎 25 予後因子
●市中化膿性髄膜炎の予後因子
NEJM2004;351:1849-59
696例のCommunity acquired bacterial meningitisを
解析して予後因子を検討した。
肺炎球菌51% 髄膜炎菌37% リステリア4% その他8%の内訳
神経学的予後を悪くする因子として
有意差があったのは
●臨床像として
①年齢が高い②副鼻腔炎がある③皮疹の存在④頻脈(HR>120)
⑤GCSが悪い
●髄液所見として
①WBCが1,000-10,000/mm3を基準とすると
②WBC<100 OR3.43(1.64-7.20)
③WBC100-999 OR2.82(1.59-4.78)と
髄液中WBCが少ない方が予後が悪い!
④ちなみにWBC>10,000ではOR0.55(0.30-1.01)と
有意差はないものの逆に予後良好の傾向?
⑤髄液糖の低下・蛋白の増加の程度は
予後因子として有意差なし。
⑥血培陽性はOR2.24(1.24-4.03)で
有意な予後不良因子。
●上記の報告の予後は致死率ではなく
神経学的な予後である。
感染症一般・ICT活動について
1
2
3
最終更新:2009年07月18日 06:02