最終決戦へ!目的地は治安維持局本部!

~ミストラルシティ治安維持局・決闘獣対策室~
ツバメ「全員揃ったみたいね。では新たに加わる新メンバーを紹介するわ」

ディサイブとコード・ウルズが部屋に入ってくる

ディサイブ「久しぶりだな」
ライトレイ「トニーから聞いてはいたが本当に聖王がきたとはな!」

アポロニウス「ディサイブ・ラウズレイ。何故ソナタがここに?」

ディサイブ「決闘獣を倒すためだ。そのための力がここにはある。だから余とウルズはここへきた」

にろく「ウルズって……」

結利「となりの人だよね?」

凌牙「だがその仮面……あいつらにそっくりじゃないか」

ウルズ「あぁ。おれはもともとあいつらの仲間だ」

ナル「そんなやつを入れて大丈夫なのか?」

ツバメ「そうね。でも彼は私たちに情報をくれるといっているわ。それを聞いてからでも判断するのは遅くはないんじゃない」

十也「確かにな」

ボルケーノ「まっ。でも聖王がつるむようなやつなら問題ない気もするけどな」

ディック「情報をくれるっていうなら聞きたいんだけどNって何者なの?」

ツバメ「それはだれもが気になっていることね。教えて頂戴、ウルズ」

ウルズ「治安維持局秘密諜報部の長官。それが奴の正体だ」

ナル「諜報部?それって確かにろくが任務をもらっていたところじゃあ……」

にろく「……」

凌牙「どうした、にろく?」

ウルズ「そのチョーカーだ。諜報部の人間はチョーカーをつけている。諜報部に関する情報をしゃべると爆発する仕組みになっている。Nが決闘獣を世界に放つと同時にそのチョーカーのシステムを発動させたからな」

ライトニング「そんな!どうにかして外すことはできないんですか」

ウルズ「俺なら外すことができる。今外してやるよ」





ウルズ「これで大丈夫だ」

にろく「ありがとう。これでやっと奴らからの呪縛に解放されたよ」

十也「それでお前もNの組織に所属していたって本当なのか」

にろく「あぁ。だが俺はあくまで組織の末端だ。必要以上の情報は回ってこなかった。だから今回のこともまったくわからなかった」

ボルケーノ「でもよぉ。Nが諜報部の長官っていうなら決闘獣は治安維持局で作られてたのか?」

ウルズ「決闘獣はNが独自に作ったものだ。そしてNはその力を使って治安維持局本部をのっとった」

ツバメ「独自にあんな化物をつくったですって!?」

ライトレイ「そんなことが可能なのか?」

ディサイブ「実際にその魔獣が世界にわいているのだから信じるしかなかろう」

ウルズ「そしてNは決闘獣を管理するものとして俺とコード・スクード、コード・ヴァーダンドをつくった」

結利「つくったってどういうこと?」

ウルズ「スクードとヴァーダンドはクローンだ」

ディック「クローン人間!?」

ツバメ「それも地球の技術的に逸脱しているわね」

アポロニウス「ヴァーダンドは私のクローンということか」

十也「じゃあカレンさんは……」

ウルズ「カレン・ネティスはコード・スクードではない。スクードはカレンのクローンだ」

ライトニング「アポロニウスさんは強力な決闘者。そのクローンを作ろうとしたんですね」

ウルズ「あぁ。それで俺はあいつらとは違いサイボーグだ。以前からだのほとんどを失いNの手によって機械で修復された。それが俺だ」

アポロニウス「サイボーグ技術まで持っているとはな」
結利「でもさぁアポロニウスのクローンをつくるのはわかるけどなんでもう1人はカレンのクローンなの?」

ライトレイ「あの人も強力な決闘者だが他にももっといろいろいるしな」

ウルズ「それはカレン・ネティスが特別な人間だからさ」

ディサイブ「どういう意味だ?」

ウルズ「彼女は以前治安維持局本部で行なわれていたニュージェネレーションプロジェクトの第1被検体(ファーストサブジェクター)だ」

ディック「ニュージェネレーションプロジェクト……」

凌牙「聞いたことがないな。なんだそれは?」

ウルズ「ニュージェネレーションプロジェクトはその名の通り新人類を作り上げる計画さ。カレン・ネティスは様々な実験をしその肉体、精神ともに常人をはるかにこえるスペックを得た。だがプロジェクトはそれ以上の強さを持つ新人類を望んだ。その結果、Nがプロジェクトを引継ぎ1から人間を作ることにした。その過程で作られたのが決闘獣とクローン体だ」

ナル「そんな計画が治安維持局で行われていたなんて…」

ボルケーノ「じゃあもしや俺たちが戦ったハイ・ヒューマンとかって奴らは…」

ウルズ「多分プロジェクトの完成型だろう。あいつらこそがNがいっていた新人類だ」

アポロニウス「一つ聞かせてもらおう。ヴァーダンドの持っている神のカードもNがつくったのか?」

ウルズ「いやあれは違う。あれはカレン・ネティスのSPECを利用したものだ」

結利「カレンのSPEC?」

ツバメ「初耳ね。彼女がSPECをもっていたなんて」

ウルズ「彼女のSPECは【具現】系のSPEC【記現結晶】」

凌牙「聞いたことがないSPECだな」

十也「どんな能力なんだ?」

ウルズ「記憶の結晶としてカードを作り出す能力だ。だがこのSPEC単体では自分の記憶からしかカードを作り出すことしかできない」

にろく「なんでそのSPECと神のカードが関係あるんだ?」

ウルズ「このSPECとNの開発したSPECコードを使うことで能力を応用させることに成功したのさ」

ライトレイ「SPECコードだと?なんだそれは?」

ウルズ「人工的なSPECだ」

ボルケーノ「人工的にSPECを作るなんてそんなことが可能なのか?」

ウルズ「あぁ。だがSPECコードは使用者の脳に大きな負担をかける。普通の人間ならば1回使用しただけで死にいたるレベルだ」

ツバメ「そんな危険なものを使うなんて」

ウルズ「NはSPECコード【視憶】、相手の記憶をスキャンするSPECを組み合わせることで様々な人物の記憶を元にしたカードを作った。そしてそのSPECコードを使っていたのがおれだ。俺はお前たちとも一度会ったことがあるんだがお前たちの俺とあった記憶は【視憶】のSPECコードで消されているから覚えてないだろうがな」

アポロニウス「そうか。つまりヴァーダンドのカードは私の記憶から作った神のカードというわけか」

ウルズ「そうだ。そしてそれは単純な偽者とは違い本人の記憶を元にしたもの。だから神のカードの拒絶反応も起きない。まして使用しているのがオリジナルの使用者のクローンだからな」

ライトニング「でもその話が本当ならカレンさんはNに協力しているってことですよね」

ウルズ「いや違う。カレン・ネティスはNに捕らえられている。そして海峡のラメイル、葵夜昴もだ」

ボルケーノ「なんだって!?」

アポロニウス「ラメイルがNにつかまっていたとは」

ディサイブ「葵夜昴……たしか起源のオリジンとの戦いの時にいたやつか」

ウルズ「昴はNにだまされ№を集めさせられていた。その証拠を消すためNに捕まっている。ラメイルはネイトシステムの生体コアにされている」

十也「ネイトシステム?」

ウルズ「決闘獣とクローン体を制御するためのシステムだ」

アポロニウス「ヴァーダンドが言っていたネイトの剣とはそのことだったのか」

ディック「そういえばネルティアって人は知らないか?」

ウルズ「だれだ?」

ディック「ここの副長官だった人なんだが本部にいったきり戻ってこないんだ」

ウルズ「だったらかわいそうだがもう生きてはいないだろうな。本部にいた奴らは決闘獣にみなやられたからな」

結利「そんなネルティア……」

ライトニング「ネルティアさんのためにも私たちは負けられません!」

ライトレイ「そうだな!あの人の無念を晴らすためにも俺たちがNを倒す」

ツバメ「今までの話からNの技術力が逸脱しているのはわかったけれどそもそもNは何者なのかしら」

ウルズ「あいつの仮面を外した姿はだれも見たことがないんだ」

ツバメ「そうなの。それだけの技術力をもつ者が何者なのか興味があるわね」

ウルズ「俺が知っている情報はこれぐらいだ。それであんたたちはこれからどうするんだ?」

ツバメ「そうね。このまままたミストラルシティに攻め込まれたら負けるかもしれない。相手はそれだけの力を持っているわ」

ディサイブ「ならばどうする?」

ツバメ「こちらから打って出ましょう」

ボルケーノ「こちらから?」

十也「俺たちから奴らのところに出向くってことか」

ツバメ「えぇ」

にろく「だけど奴らがいる治安維持局本部はモゴラ大陸はここからかなり距離があるぞ」

ツバメ「だからこれを用意させたわ」

モニターに巨大な飛行艇が映し出される

ライトニング「これは!」

ナル「飛行艇!?」

ツバメ「今寄崎家で極秘裏に開発された特殊高速飛行艇“タイタニック=ジャッジ”の二番艦よ」

ボルケーノ「すごいな!」

アポロニウス「これならば奴らのいるモゴラ大陸にも行くことができるな」

ツバメ「各自出発の準備にとりかかりなさい!目的地は地球連邦治安維持局本部!これが私たちとNとの最後の戦いになるわ!みんな気を引き締めなさい!」

~ミストラルシティ治安維持局・連絡通路~
通路を歩く十也。その前にコード・ウルズが現れる

十也「どうした、ウルズ?」
ウルズ「天 十也。久しぶりだな。おまえとこんな形で共にたたかうことになるとはな」
十也「なに?どういう意味だ?お前は……」
ウルズ「十也いやヘレティス2」
十也「!?何故その名前を知っている!」

仮面を外すコード・ウルズ

十也「お前は!?生きていたのか、ヘレティス1!」
ウルズ「あぁ。おまえとの戦いに敗れた後おれはNに拾われ肉体を改造されコード・ウルズとなった」
十也「くっ!」

警戒する十也

ウルズ「大丈夫だ。今の俺に敵意はない。あのころの俺とは違う。信じてくれっていっても難しいだろうな。だから俺の行動をお前は見ていてくれ」

十也「ヘレティス1……」

ウルズ「今までの償いってわけじゃないけどな。俺は俺の信じる正義をなすさ」

十也「わかった。お前の言葉信じるぜウルズ!」

ウルズ「十也……。Nの野望は必ず俺が、俺たちが打ち砕いてみせる!」

十也「あぁ!いこうウルズ!」


それぞれの決意を胸にNとの最終決戦へ彼らは向かうのであった


to be continued
最終更新:2013年01月18日 20:15