語られる十也の過去 過去からの刺客

~ミストラルシティ治安維持局・会議室~
カレン「部屋はここでいいか?」

十也「すいません、カレンさん。ありがとうございます」

カレン「気にするな。お前たちには以前世話になっているからな。ところでそいつは?」

スライ「スターライト・カッパーフィールド。スライと呼んでくれ」

カレン「わかった。よろしくだ、スライ」

結利「これで全員揃ったわけだし話を始めるの?」

スライ「いや、ちょっとまってくれ。あいつらがそろそろ来るはずだ」

十也「あいつら?」

トントン!
会議室の扉が叩かれる

カレン「入れ」

ライトレイ「よお。久しぶりだな」

十也「ライトレイ!それに…」

凌牙「お前たちと再びこうして顔を合わせることになるとはな」

ディック「なつかしいねみんな!」

結利「PULENGERのみんな!」

ナル「十也と結利は俺たちとはタウガス共和国以来か」

にろく「いろいろとまた厄介なことがおきているらしいな」

ルナ「へ~。彼らが噂の…」

結利「…とだれ?」

ルナ「私は古津琉ルナ。いろいろ事情はあるのだけどPULENGERのチームメイトよ。よろしく」

十也「新しい仲間か?」

凌牙「まぁそんなところだ」

スライ「これで全員そろったな」

ライトレイ「それで奴の正体がわかったのか?」

スライ「あぁ。確定ではないがな。だがその前に十也から俺たちに話さなければならないことがる」

ディック「十也が?なにをだ?」

十也「俺の過去についてだ」

カレン「おまえの過去?それが何の関係があるんだ?」

十也「関係はないかもしれないしあるかも知れない」

ルナ「どういうこと?」

十也「聞いてくれればわかる」

にろく「なにやら深い理由がありそうだな」

十也「まずは俺がどこから来たのか。それを話すよ」

ライトレイ「どこからって?」

ルナ「まさかあなたも!?」

結利「も?」

ルナ「い、いえなんでもないわ(私がエーリアンの姫だってことを言うといろいろややこしくなっちゃうから黙ってないと。けど彼は私と同じ異星人ってことかしら?)」

十也「俺は並行世界の地球から来た」

ナル「なに!?」

カレン「並行世界…」

スライ「そんなものが存在しているというのか」

結利「私はオリジネイターシステムのグローリーとの戦いの時に聞いたから知っていたけどね!」えっへん!

胸を張る結利。だがみんなはそんなことは気に留めない。

ライトレイ「並行世界っていうとこことまったく同じ地球が存在するってことか?」

十也「いや厳密には違う。並行世界というのは確率の過程と結果が違う世界だ」

にろく「確率の過程と結果…」

カレン「つまり地球という星があるのは同じだがそこで起きている事象や住んでいる人は私たちがいるこの世界とは違うというわけか」

十也「そうです。俺があちら側の世界から転移してきたのは今から3年前。俺はあちら側の世界で造られた人工シグナーだ」

ナル「シグナーって言うとあのチーム5D'sたちのことか」

十也「そうだ。俺のいた世界でも遊星たちはシグナーの力を使い人々を救っていた。並行世界のレクス・ゴドウィンはシグナーを元にした人造人間を作った。そいつらを戦い合わせ生き残ったものを最強の人造シグナー、シグナー・オイドとするために」

ライトレイ「十也にそんな過去があったとはな」

凌牙「お前がたびたび見せる不可思議な力はそのシグナー・オイドの力に寄るものってわけか」

十也「あぁ、多分な。そしてヘレティスシリーズと名づけられたシグナー・オイドたちは戦い、生き残ったのが俺ともう1人いたんだ。そいつと俺は最後の生き残りをかけた死闘を繰り広げたんだが決闘の途中で何らかの力が働きこちら側の世界に飛ばされてしまったんだ。これがおれがこちら側にきた経緯だ」

結利「これは知らなかったよ…」

ディック「つまり十也はそのヘレティスシリーズだっていうことか」

十也「そうだ。ヘレティス2。それが俺の本当の名だ。そして俺と死闘を繰り広げた相手がウルズだ」

ライトレイ「ウルズ!?あいつもお前と同じ世界のやつだったのか!」

結利「これも知らなかったよ…」

十也「あいつはヘレティス1。ヘレティスシリーズの最高各だ。だけどあいつとはこっちの世界に来てから和解している。今のあいつと俺は共に戦う仲間だ」

ルナ「並行世界にヘレティスシリーズね」

スライ「ヘレティスシリーズは災いをもたらすと奴ら言っていたな。それが奴らがお前を狙う理由か」

十也「だろうな。その意味はわからないが」

カレン「それでお前が言っていた過去が関係あるかもしれないしないかも知れないというのはどういう意味だ?」

十也「あいつらが狙っているのはこちら側のヘレティスシリーズなのかも知れないということだ」

結利「どういうこと?」

凌牙「そうか。奴らの対象はヘレティスシリーズ。それが俺たちの世界にも存在するという可能性か!」

十也「そうだ。だから奴らが狙っているのは俺じゃなくこの世界の俺の可能性があるということだ」

スライ「その可能性は低いと思うぞ」

ナル「なんでそう思うんだ?」

スライ「カレン」

カレン「なんだ?」

スライ「あんたは治安維持局の暗部についてはくわしいんだろ?」

カレン「いやな記憶だが…まぁな」

スライ「治安維持局にアサルト・シャドーという特殊部隊が存在していたことはあるか?」

カレン「いやないな」

ディック「過去になくても新しくできたんじゃないの?」

カレン「それもないだろう。ネオの1件があってから治安維持局ではそのような非合法な部隊を作るのはやめているからな」

スライ「つまりアサルト・シャドーは並行世界から来た可能性が強いということだ」

十也「俺のいた世界から来たと?」

スライ「そうだ」

にろく「何らかの組織が治安維持局の名をかたっている可能性は?」

スライ「その可能性も薄いだろう。あれだけの数の治安維持局員の服装を入手しようとすれば必ずどこかで足がつく。奴らは最初からあの服を持っていたと考えられるな」

ライトレイ「じゃあよ。なんで並行世界の治安維持局の特殊部隊がわざわざ十也たちを追ってこの世界に来たんだ?」

スライ「さぁな。そこまではわからない」

十也「(そもそも奴らはなんでヘレティスシリーズのことを知っているんだ。俺とウルズ以外の奴は全員死んでいる。何かのデータを見たのか?)

カレン「まぁなんだ。つまりアサルト・シャドーは十也のことを狙っているというわけか」

ルナ「今までの話からそうなるわね」

結利「ウルズがヘレティス1ならウルズも狙われるんじゃない?」

十也「そうだ!ウルズも危ない!」

カレン「わかった。アサルト・シャドーがいつどう攻めてくるかわからない以上こちらから手を出すことはできない。だが十也を守ることはできる」

ライトレイ「そうだな。俺たちがいる!」

凌牙「あぁ!」

結利「うん!」

十也「みんな…」

カレン「あとはウルズをどうするかだがあいつはどこにいるんだ?」

ナル「ネオとの戦いのあと、あいつは昴と一緒にどこかにいってしまったからね」

ディック「どこにいるかはだれも知らないってことか」

カレン「なら私の方で彼を探すよう人を手配しよう」

十也「ありがとうございます!」

カレン「かわいい部下のためだ。気にするな」

スライ「それじゃあ俺は奴らの足取りを追ってみる」

ライトレイ「俺もいくぜ!」

凌牙「俺はディックと一緒に独自のルートで探りを入れてみるぜ」

ディック「おう!任せろ!」

にろく「じゃあ俺とナルは十也と行動するよ」

ナル「いつやつらが現れてもいいようにね」

ルナ「なら私もそうするわ」

結利「私も十也と一緒に行動するよ!」

十也「みんな…すまない(ウルズ…無事でいてくれよ)」


特殊部隊アサルト・シャドー。十也を狙う新たな敵に対抗するためかつての仲間たちが集った。
十也たちはアサルト・シャドーとの戦いに備え各々(おのおの)にできることをしていくのであった
そしてウルズと昴。2人はいったいどこにいるのだろうか


to be continued
最終更新:2013年02月20日 22:40