【妹七変化】その1・ナース編
妹「おばあちゃんは『病は飯から』と言っていたが……。
まさか毎日私の料理を食べているのに風邪を引くとは思わなかったぞ。
まったくたるんでいる」
兄「……妹様の言うとおりです」
妹「まあ安心しろ、この程度の風邪など医者に見せるまでもない。
今日は私が一日中看病してやるからゆっくり休め」
兄「……それはありがたいんだが……なんでわざわざナース服なんか着てるんだ?」
妹「言うまでもないだろう。この服装が看護にもっとも適しているからだ。
そうでなければ世の看護士が看護服を着ている事の説明が付かん」
兄「それは確かに……」
妹「ふふ……それにナース服の美女は健全な男子の憧れというだろう?
普段の私が世界の宝とすれば、今の私は全人類の宝だな。
……どうだ? 惚れ直したか?」
兄「う……」
まさか毎日私の料理を食べているのに風邪を引くとは思わなかったぞ。
まったくたるんでいる」
兄「……妹様の言うとおりです」
妹「まあ安心しろ、この程度の風邪など医者に見せるまでもない。
今日は私が一日中看病してやるからゆっくり休め」
兄「……それはありがたいんだが……なんでわざわざナース服なんか着てるんだ?」
妹「言うまでもないだろう。この服装が看護にもっとも適しているからだ。
そうでなければ世の看護士が看護服を着ている事の説明が付かん」
兄「それは確かに……」
妹「ふふ……それにナース服の美女は健全な男子の憧れというだろう?
普段の私が世界の宝とすれば、今の私は全人類の宝だな。
……どうだ? 惚れ直したか?」
兄「う……」
妹「さて、そろそろ検温の時間だな。体温計を入れるから尻を出せ」
兄「直腸検温!? いや待て何もそこまで本格的にやらなくても……アッー!」
兄「直腸検温!? いや待て何もそこまで本格的にやらなくても……アッー!」
【妹七変化】その2・メイド編
兄「すっかり遅くなっちまった……怒ってるかな、あいつ……」
ガチャ
妹「お帰りなさいませだ、ご主人様」
兄「ああ、ただい……って、うおおおおおおおおおおおお! 何やってんだお前!」
妹「メイドでございます、ご主人様。遅くまでお疲れ様でした」
兄「いやそれは見れば分かるんだが、な、なんでまたいきなりそんな……」
妹「私の事などお気になさらずとも結構ですわ」
兄「……あの……もしかして……怒ってる?」
妹「まさか、私がご主人様に対して憤るなど天地がひっくり返ってもありえませんわ。
それよりお疲れでしょう、夕食の準備が出来ておりますから召し上がってください。
もうすっかり冷め切ってしまってますけどねウフフ」
兄「(絶対怒ってる──────!)」
兄「ああ、ただい……って、うおおおおおおおおおおおお! 何やってんだお前!」
妹「メイドでございます、ご主人様。遅くまでお疲れ様でした」
兄「いやそれは見れば分かるんだが、な、なんでまたいきなりそんな……」
妹「私の事などお気になさらずとも結構ですわ」
兄「……あの……もしかして……怒ってる?」
妹「まさか、私がご主人様に対して憤るなど天地がひっくり返ってもありえませんわ。
それよりお疲れでしょう、夕食の準備が出来ておりますから召し上がってください。
もうすっかり冷め切ってしまってますけどねウフフ」
兄「(絶対怒ってる──────!)」
【妹七変化】その3・女刑事編
妹「おばあちゃんは言っていた……『バーロー』とな」
兄「妹! それ刑事やない! 探偵や!」
兄「妹! それ刑事やない! 探偵や!」
【妹七変化】その4・シスター編
妹友「ねぇねぇ妹ちゃん、ちょっとこれ着てみてくれる?」
妹「何だそれは……ローブ……いや、修道服か? 何でこんなものを……」
妹友「ほら、今度の文化祭で仮装喫茶をやるって決まったじゃない。
その時のためにサイズを確かめておこうと思って」
妹「ああ、そういう事か……。いいだろう、着てやる。それをよこせ」
妹「何だそれは……ローブ……いや、修道服か? 何でこんなものを……」
妹友「ほら、今度の文化祭で仮装喫茶をやるって決まったじゃない。
その時のためにサイズを確かめておこうと思って」
妹「ああ、そういう事か……。いいだろう、着てやる。それをよこせ」
妹「待たせたな、これでいいん……おい、どうした。何を震えている」
妹友「……か」
妹「……蚊?」
妹友「……か」
妹「……蚊?」
妹友「……カワゆうう~いっ! こっこれは~っ! このコスプレわあぁ~っ!
つるぺたな肉体を清楚な修道服が引き立てる美しさ!!
修道服が乳臭さを! そして”いけないことしたい”という本能をかき立てるッ!
“ハーモニー”っつーんですかあ~、“萌えの調和”っつーんですか~っ!
例えるならサト○とピカチ○ウのチームワーク! コナンに対する新一!
夢一杯の原作に対して読むと心が痛くなる“劇画オバQ”! 」
妹「……『シスターキック』」
妹友「はぶら! ……はっ!? わ、私は今まで何を!?」
つるぺたな肉体を清楚な修道服が引き立てる美しさ!!
修道服が乳臭さを! そして”いけないことしたい”という本能をかき立てるッ!
“ハーモニー”っつーんですかあ~、“萌えの調和”っつーんですか~っ!
例えるならサト○とピカチ○ウのチームワーク! コナンに対する新一!
夢一杯の原作に対して読むと心が痛くなる“劇画オバQ”! 」
妹「……『シスターキック』」
妹友「はぶら! ……はっ!? わ、私は今まで何を!?」
【妹七変化】その5・スパッツ編
妹「……よし、これでもう下着が見える心配はない」
兄「正直今更という感じはするけどな」
妹「……確かに、私としたことが実に迂闊だったな。
だが安心しろ、私は二度と同じ過ちを繰り返さん。
これで兄以外の者に下着を見られることは一切なくなった」
兄「ああ……そうだな……はぁ」
妹「……な、なんだ溜息なんかついて。兄友でもあるまいに」
兄「あ、いや……何ていうか……えーと、喪失感っていうのか?
急に夢から覚めたような楽しみにしていたアニメが最終回を迎えたような、
そんな感じの何かが押し寄せてきて……はぁぁぁぁぁぁ……」
妹「……」
兄「正直今更という感じはするけどな」
妹「……確かに、私としたことが実に迂闊だったな。
だが安心しろ、私は二度と同じ過ちを繰り返さん。
これで兄以外の者に下着を見られることは一切なくなった」
兄「ああ……そうだな……はぁ」
妹「……な、なんだ溜息なんかついて。兄友でもあるまいに」
兄「あ、いや……何ていうか……えーと、喪失感っていうのか?
急に夢から覚めたような楽しみにしていたアニメが最終回を迎えたような、
そんな感じの何かが押し寄せてきて……はぁぁぁぁぁぁ……」
妹「……」
次の日、学校で
妹友「……あれっ? 妹ちゃん、明日からはスパッツにするって言ってなかったっけ?」
妹「……ふん」
妹「……ふん」
【妹七変化】その6・裸エプロン編
TV「超大型の台風一号『ホンゴー』と台風二号『ハヤト』の上陸により、
日本列島はダブルタイフーン的大惨事に見舞われております。
死にたくなかったらくれぐれも家から出るんじゃねーぞ」
兄「この気象予報士はありえないだろ、常識的に考えて……」
日本列島はダブルタイフーン的大惨事に見舞われております。
死にたくなかったらくれぐれも家から出るんじゃねーぞ」
兄「この気象予報士はありえないだろ、常識的に考えて……」
テレビから流れる破天荒なキャスターの物言いに苦笑しながら、兄はふと窓の外に目を向けた。
だが、雨粒のカーテンに遮られて景色などこれっぽっちも見えはしない。
電気をつけているのになんとなく薄暗く感じられる部屋の中で、彼は小さく溜息をついた。
だが、雨粒のカーテンに遮られて景色などこれっぽっちも見えはしない。
電気をつけているのになんとなく薄暗く感じられる部屋の中で、彼は小さく溜息をついた。
──理由はどうあれ、こう何日も閉じこもっていると色々となまってくる。
肉体的な面はもちろん、他人というものに接触しないせいで精神的にも滅入ってしまう。
自分には妹がいるからまだいいものの……と考えていると、居間の扉が開いて妹が入ってきた。
肉体的な面はもちろん、他人というものに接触しないせいで精神的にも滅入ってしまう。
自分には妹がいるからまだいいものの……と考えていると、居間の扉が開いて妹が入ってきた。
妹「……あ、兄……入るぞ」
兄「ああ……!? お、お前……な、なんて格好してるんだよ!?」
兄「ああ……!? お、お前……な、なんて格好してるんだよ!?」
妹の姿を一目見た瞬間、兄は脳天に回し蹴りを喰らったような衝撃を受けた。
しかしそれも無理はない。
妹の格好は明らかに常軌を逸していたのだ。
しかしそれも無理はない。
妹の格好は明らかに常軌を逸していたのだ。
妹「……し、仕方ないだろう。台風のせいで洗濯物が乾かなくて、もう他に着るものがなくなったんだ」
シンプルな造形にかわいらしいフリルが彩を添える純白のエプロンを纏った彼女は、その下に着るべき衣服を着用していなかった。
これぞまさしく新婚さん御用達の最終決戦兵器、いわゆる「裸エプロン」である。
これぞまさしく新婚さん御用達の最終決戦兵器、いわゆる「裸エプロン」である。
兄「あ、ああ、そう……って、いや、いくら何でもその格好は……」
妹「……そう思うなら、見るな」
兄「あ、わ、悪い……」
妹「……そう思うなら、見るな」
兄「あ、わ、悪い……」
雨風の壁によって外界と断絶された、いわば閉鎖空間に半裸の男女が二人。
おまけに外は天変地異と言っても差支えがない超大型台風の驚異に晒されている。
このような状況では、理性よりも本能の方がが強くなってしまう。
それなりの年頃である彼らに互いを意識するなというのは到底不可能なことであった。
おまけに外は天変地異と言っても差支えがない超大型台風の驚異に晒されている。
このような状況では、理性よりも本能の方がが強くなってしまう。
それなりの年頃である彼らに互いを意識するなというのは到底不可能なことであった。
兄「……」
妹「……」
妹「……」
無機質に時を刻む時計の針音が、雨粒が地面に突き刺さる音にかき消される。
だがそのざあざあとけたたましくがなり立てる雨のオーケストラの中にありながら、兄と妹は言い知れぬ静寂を感じていた。
暫し、気まずい沈黙が場を支配する。
だがそのざあざあとけたたましくがなり立てる雨のオーケストラの中にありながら、兄と妹は言い知れぬ静寂を感じていた。
暫し、気まずい沈黙が場を支配する。
──長い時間が流れた。
やがて、雨の音さえ聞こえなくなったような気がした。
やがて、雨の音さえ聞こえなくなったような気がした。
その沈黙に耐え切れなくなった二人が顔を上げたのはほぼ同時であった。
だが、それがいけなった。
だが、それがいけなった。
兄「な、なぁ……」
妹「……っ」
妹「……っ」
視線がぶつかり合った。
逸らそうとしているのに、見入ってしまう。
ひときわ強く吹き付ける風が、せかす様に窓を叩く。
それはどこか、撃鉄を起こす音にも似ていて。
逸らそうとしているのに、見入ってしまう。
ひときわ強く吹き付ける風が、せかす様に窓を叩く。
それはどこか、撃鉄を起こす音にも似ていて。
兄「い、妹……!」
妹「あ……」
妹「あ……」
決壊である。
兄はバッタのように妹に飛び掛ると(省略されました。続きを読むにはわっふるわっふると書き込んでも無駄です)
兄はバッタのように妹に飛び掛ると(省略されました。続きを読むにはわっふるわっふると書き込んでも無駄です)
【妹七変化】その7・いつもの服編
兄「……やっぱりそれが一番似合ってるな」
妹「……ん? 何か言ったか?」
兄「いや、なんにも」
妹「嘘を付け。総てを司る私の前で隠し事など出来るものか。
さあ、今の内に告白した方が兄のためだぞ」
兄「いや、本当になんでもないんだって」
妹「ほう、あくまでシラを切るか。ならば……こうだ」
兄「あっ! ちょ、おま、俺のサバ味噌だぞ! 返せ!」
妹「ふん、自業自得だ」
兄「この野郎……んならこいつを食らってみろやーっ!」
妹「ひゃっ!? こ、こらっ! く、くすぐりは反則だと前も言っただろう!」
兄「自業自得だ! ほーらここがええのんかー?」
妹「あっ……くっ、あはっ、ちょ、や、やめ……このッ……し、シスターキック!」
兄「ぶべら!」
妹「……ん? 何か言ったか?」
兄「いや、なんにも」
妹「嘘を付け。総てを司る私の前で隠し事など出来るものか。
さあ、今の内に告白した方が兄のためだぞ」
兄「いや、本当になんでもないんだって」
妹「ほう、あくまでシラを切るか。ならば……こうだ」
兄「あっ! ちょ、おま、俺のサバ味噌だぞ! 返せ!」
妹「ふん、自業自得だ」
兄「この野郎……んならこいつを食らってみろやーっ!」
妹「ひゃっ!? こ、こらっ! く、くすぐりは反則だと前も言っただろう!」
兄「自業自得だ! ほーらここがええのんかー?」
妹「あっ……くっ、あはっ、ちょ、や、やめ……このッ……し、シスターキック!」
兄「ぶべら!」