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秋葉原にて伊澄とドナルドの戦闘が始まった、まさにその時―――



ライダーとアーチャー、およびそのマスターたちも秋葉原に到着していた。
「セイバーの気配を追ってここまで来たが……予想外の事態になったらしいな」
「そうですね」
お互いを警戒しながらも、目配せをして状況を確認しあうライダー・メタナイトとアーチャー・八意永琳。
「ちょっと、どういうこと?」
マスターである輝夜の問いにアーチャーは答える。
「サーヴァントでは無いようですが、膨大な魔力を持った存在が近辺にいます。その者の魔力のせいで、他のサーヴァントの気配が掻き消されています。
もはや、よほど近くに寄らない限りはセイバー、いえ、他のどのサーヴァントでも存在を知覚することはできないでしょう」
その魔力の出所がドナルドという名の道化師であることまではわからなかったが、ここに来て予想外の壁にぶつかったことを認識していた。
「なぁるほど? つまり、そのどっかの誰かさんも、そこまで魔力を貯蔵してるってことは……」
「サーヴァントと同等以上の戦闘力を有していると考えて、間違いは無いかと」
ルカの言葉に、頷いて同意を示すメタナイト。
「ふーん、でもまあ、聖杯戦争に無関係な人間ならわざわざ絡みに行く必要は無いわね。
私たちはあくまでも私たちの目的を果たしましょう?」
「同感です。しかし、こうなると虱潰しにこの近辺を捜索するしかありませんね」
永琳の言葉に、ルカは豊満な胸を揺らしながら答える。
「ここは二手に別れましょう。ミクはここ数時間秋葉原から動いていないようだし、手分けすればきっと近いうちに会えるわ」
「なるほど、いいわね。そのミクとかいう名前のセイバーを見つけたらすぐに連絡しあいましょう」
「では我々は駅の北側を捜索します。ルカさんたちは駅の南側を。二時間後、進展がなければ駅で落ち合いましょう」
そう言い残し、永琳と輝夜は駅から出て行った。


「マスター殿、我々もセイバーの捜索を急ぎましょう」
メタナイトがルカを見上げて言う。実のところ、彼の背丈では見上げたところで胸に遮られてルカの顔はよく見えなかったのだが。
「うん、それだけどねライダー、私たちは二手に別れましょう。南側はそうでもしないととても探しきれないわ」
「なっ……しかし、マスター殿は戦闘力は皆無。もし敵に単独で遭遇したら……」
「大丈夫、私とミクは顔見知りよ。あの子の性格からしても、会っていきなり襲ってくることは無いと思うわ。
それに、万一の時には令呪であなたを呼び出せばいいんだから」
「……承知した。くれぐれもお気をつけて。私は駅の東側を捜索する」
ライダーはそういい残し、目にも留まらぬ速さで駅から駆け出していった。
「さすがは『ライダー』だけのことはあるわね。さて、私も……」
そうして、一人駅構内に残ったルカがミクの探索に出発しようとした時だった。
突如目の前に、行く手を塞ぐかのように「アイスで出来た」壁が出現したのだ。
その圧倒的な冷気と甘い香りに気圧されながら呆気に取られていたが、しばらくして背後からの気配に気付き振り返る。
そこにいたのは青い髪と服をした美青年だった。
「やあ、久しぶり、だったかな?」
KAITO……兄さん……」
ルカの顔に、初めて動揺が浮かぶ。ある意味、今の段階ではもっとも出会いたくない『敵』だった。
「さて、まどろっこしい話は抜きにしよう。お前はミクの命を狙うためにマスターになった、もしくはマスターになってからミクを殺すことを考えた。
どちらかは知らないが、本気でこの『聖杯戦争』に参加するつもりなのは間違いないな?」
穏やかながらも詰問するような口調に、ルカの顔は見る見る青ざめる。
「やっぱり、KAITO兄さんはミクの味方なのよね?」
青年は笑って答える。
「そりゃあ、僕にとってミクはボーカロイドである以前に実の妹だからね。でも、それとは別の意味で、ミクには今死んでもらっちゃあ困るんだよ。
僕が困るんじゃない、この世界が困るんだ」
「……どういう意味?」
「これ以上は話せないね。少なくとも、今のお前には」
ルカは唇を噛んだ。KAITOの言葉の一つ一つが胸に突き刺さる。ここで後に引くわけにはいかないのに。
「兄さん、私を殺す?」
「殺さない。けど、お前の好きにはさせない。ミクを殺しに行くっていうのなら、そのアイスの壁を崩してから行くことだね」

【一日目・午前7時30分/日本・秋葉原】

【巡音ルカ@ボーカロイド】 (マスター)
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】
1:KAITOをどうにか突破する
2:アーチャー達と協力し、ミクを探す


【KAITO@ボーカロイド】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】 基本:ミクを手助けする(?)
1:ルカを足止めする



【メタナイト@星のカービィ】 (クラス・ライダー)
【状態】健康
【装備】剣(詳細不明)
【道具】支給品一式
【宝具】不明
【思考】
1:マスターに従い、敵を討つ (今はミクの捜索)
2:アーチャーたちがマスターに危害を加えないように警戒する


(果たして、二手に別れたのには何か思惑があってのことなんでしょうか……まあ、いずれ明らかになるでしょう)
秋葉原の駅の北側の大通りを歩きながら、永琳は思案していた。
あのライダーの主従はどうも捉えどころのない部分がある。確定的にわかるのは、セイバーのサーヴァントであるミクに並々ならぬ敵意を抱いているであろうこと。
しかし、手元にある新聞によればルカと初音ミクは親類らしい。なぜあそこまで憎み合うのだろうか。
幻想郷では顔見知りや親類で戦うことは珍しくは無いが、本気で命を奪い合うようなことには至らない。
「えーりん、その新聞に何か目新しいことは書いてあった?」
新聞に目を落としながら歩いていたら、輝夜が興味ありげに手元を覗いてきた。
「ええ、あれからも何組か新しいサーヴァントとマスターが現れたようですね。相変わらずよくこんな短時間で調べが付くものですが……」
新しく出現したマスターとサーヴァントについても、その来歴から能力の一部に至るまで詳細に報告されていた。
一番驚いたのは、あのエミヤが『アーチャー』から『アングラー』にクラスチェンジしていたことだが。
なおこの新聞のことは、流石にライダー陣営にも秘密である。おそらくはこれが自分たちの最大の『切り札』になるだろうからだ。
「ねええーりん、さっきから何か考え事してるみたいだけど、何か気になることでもあるの?」
実際、あることが気にかかっていた。
新聞を読んで、明らかにこの新聞の作り手は何かを隠していると感じていたのだ。
その異常な情報収集能力も相俟って、永琳の中にはとある懸念が渦巻いていた。
仮に、この新聞の書き手が敵に回ったら?

「―――ですが、その話はまた後ほど」

二人は歩みを止めざるを得なかった。
道の中央に立ちはだかって二人の行く手を阻んでいたもの。
それは小山のような巨躯をした赤い肌の鬼と、肩に釣竿を担ぎ腰蓑を付けた漁師風の男だった。

【一日目・午前7時30分/日本・秋葉原】


【八意永琳@東方project】 (クラス・アーチャー)
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【宝具】不明
【思考】 基本::マスター(輝夜)に絶対の忠誠
1:バーサーカーに対処
2:ライダー達と協力し、セイバーを捜す
3:アーチャー(エミヤ)に助けた理由を聞く


【蓬莱山輝夜@東方project】 (マスター)
【状態】健康
【装備】ジャージ@現実
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:カオスロワ、聖杯戦争の優勝を目指す。

【赤鬼@泣いた赤鬼】 (クラス・バーサーカー)
[状態]健康
[装備]なし
[道具]きびだんご(桃太郎から奪った)
[宝具]不明
[思考]基本:マスターに従う

【浦島太郎@童話】 (マスター)
[状態]健康
[装備]釣竿、亀
[道具]支給品一式
[思考]基本:優勝して、自分の失われた時間を取り戻す

「黒桐さん、今の私たちの状況は?」
秋葉原で最も高いと言われるビルの上にも、一組のマスターとサーヴァントの姿があった。
「幸いまだ僕たちの存在に気付いた人はいないようですが、この近くだけでセイバー、ライター、アーチャー、ライダー、バーサーカーの姿を確認できます。
また、ユダとブッチギルンジャーもここ秋葉原に向かっているようです。
―――そしてたった今、イーターのサーヴァントが秋葉原に入りました」
「……まるで猛獣の檻ですね」
文は自分の取った進路を心底後悔していた。
まさか拠点を移すために移動中に、こんな場所でこんな多数のサーヴァントに囲まれてしまうとは。
それも、二人ともサーヴァントであるセイバーとライター、単純な戦闘力では最強ともいわれるバーサーカーなど、一筋縄ではいかなそうな連中揃いだ。
加えて、セイバーをあと一歩のところまで追い詰めた長宗我部元親を初めとして、サーヴァント以外にも要注意な人間まで揃っていると来ている。
「幸いなのは、この町にいるサーヴァントと同等以上の魔力を持った存在、ドナルドによって、僕たちサーヴァントの気配が掻き消されていることです。
おそらくこのままでいれば、他のサーヴァントに存在を気取られる可能性は皆無でしょう」
「ならばなんとかやり過ごして早めにこの町を抜け出すか……さもなくば、一か八か、誰かに接触してみるかですね」
曲りなりにも顔見知りであるアーチャー陣営であれば、共闘関係を結ぶことだって出来るかもしれない。
が、それは否応無くサーヴァント同士の戦闘の最前線に身を晒すことを意味する。
さらに、未だに沈黙を守ったままのキャスターとアサシンの動向も注視しないわけにはいかない。
「黒桐さん、今後のことをどこまで『予測』できますか?」
「流石に状況が複雑で、不確定要素が多すぎますね。しかし……この町で、今後の僕たちの運命を左右する出来事が起きるのは確かでしょうね」



【一日目・午前7時30分/日本・秋葉原】

【射命丸文@東方project】(マスター)
【状態】健康
【装備】手帳@現実
【道具】不明
【思考】 基本:真実を新聞にして客観的に皆に伝える
1:どうしよう……
2:この聖杯戦争を生き延びる
3:元の世界に皆で帰る方法を探す


【黒桐幹也@空の境界】(クラス・サーチャー)
【状態】健康
【装備】無し
【道具】不明
【宝具】不明
【思考】
1:式やその他の知り合いを捜す
2:文を手伝う

「マスター、ここはどういうお店なんですか?」
薄い本が並んだ棚の間で、居心地が悪そうにもじもじするセイバー・ミク。
「一般的には同人ショップと言われているな。特にここはいい本が揃っている。……ハアハアみなみかわいいよみなみ」
床一杯にみなみが出ている同人誌(当然エロも含む)を広げて悦に入る6/。
「我々は何のためにこの店に入ったんでしょうか?」
「考えても見ろ、まさか聖杯戦争に関わっている人間が同人ショップでエロ同人を堪能しているだろうなどとは思うまい」
「でしょうね、当事者である私もびっくりですから」
「お前はさっきの戦闘で疲弊している。しばらくはここで消耗した魔力と、擦り剥いた膝と、腫れた尻の回復に専念しろ。
もし敵が来たら俺が相手する」
「マスター……」
ミクはつかつかと6/の元に歩み寄り、
「言っておきますけど、お尻が腫れたのはマスターのせいですからね!!」
「『怪我をするな』という約束を破ったお前が悪い
「普通あの手の約束は実行に移さないもんでしょう!!」
頬を膨らませつつも、お尻を摩りながら床に座るミク。
「それにしても本当にいろんな漫画の同人誌があるんですね。ドラえもんサザエさんの18禁なんて一体誰が買うんですか?」
「これなんかお前やお前の兄弟が出てるけど……」
「いいです見たくないです」
何故か残念そうな顔をして、その本を棚に戻す6/。
「……どうせ篭城するなら、カラオケボックスのほうが良かったですよ」
「カラオケって言えば、お前らにもああいうところの印税とかって入ってくるのか?」
「ええまあ一応。カラオケだけじゃなくてCDとか着メロとかでも何パーセントかは」
「じゃあ相当稼いでるんじゃないかお前?」
「うーん、まあ純収入だけなら……」
「好きです。結婚してください」
「そんな誠意の感じられないプロポーズ、生まれて初めて聞きましたよ!! それにうちはかなり貧乏ですよ?」
「へ? なんでそんだけ稼いでて貧乏なんだ?」
「……お金があればあるだけ、アイスを買い占める兄がいるので」
「ああ……」
などとどうでもいいことを話しながら同人誌を見ていた二人だったが、ある瞬間、同時に顔を上げた。
「おい、この気配って……」
「ええ。敵のサーヴァントです」
その時、店の入り口のドアを盛大に破壊しながら、一人の相撲取りが押し入ってきた。
いや、よく見たらそれは相撲取りではなくて相撲取りのような女だった。そしてその隣には、彼女と同じ髪形をした少女がいる。
「「ひ、柊かがみ?」」
同時に声を上げるセイバー陣営。しかし反応したのは力士体型の少女のほうだった。
「ふっふっふ、覚えのある匂いを辿って来てみればやっぱりビンゴだったわ!! これも運命って奴よね、6/!!」
不意に名前を呼ばれて、不快そうに顔をしかめる6/。
「……マスター。こちらの恰幅のいい方はお知り合いでしたか?」
「いや、こんな奴は知らん」
それを聞いたミクは満足げに微笑んで、二人の柊かがみに向き直る。
「聞いての通りです。申し訳ありませんがお引取り願えますか? さも無くば、一人で二人のサーヴァントを相手にする羽目になるかと」
それを聞いたかがみ(でぶみん)は、パンパンに腫れた顔に血管を浮き上がらせて吼えた。
「何よあんた!! いいわ、あんたも6/と一緒にまとめて食ってやる!!」

【一日目・午前7時30分/日本・秋葉原】
【◆6/WWxs9O1s氏@書き手】(マスター、クラス・ライター)
【状態】健康 SOS団臨時団員
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【宝具】SS用万年筆
【思考】
1:なにこいつ……気持ち悪い……
2:死にたくない
※6期までの6/氏とは別人です
※ミクのマスターであり、同時にミクのサーヴァントです



【初音ミク@ボーカロイド】(マスター、クラス・セイバー)
【状態】健康 SOS団臨時団員
【装備】伝説の首領パッチソード@ボボボーボ・ボーボボ
【道具】支給品一式
【宝具】電子の歌声
【思考】
1:なにこの人……気持ち悪い……
2:マスターに従う
※ 6/のサーヴァントであり、同時に6/のマスターです


【柊かがみ@らき☆すた】 (クラス・イーター)
【状態】でぶみん、全裸
【装備】無し
【道具】無し
【宝具】変態的性欲
【思考】 基本:いつも通り、本能に従う。
1:セイバーとライターを「二つの意味で」食う

【柊かがみ@らき☆すた】 (マスター)
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:つかさやこなたを守るために戦いに身を投じる
2:これがもう一人の私とは……
最終更新:2009年05月29日 00:27