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「あぁ、そうか……」

 暗く、暗く、暗く、暗く、暗く、暗く、暗く、暗い。
 全てを飲み込んでしまいそうな闇の中に、KAITOは居た。
 レン達を探している途中に、とある協力者から連絡があり、その場に居た。
 その顔には、先程までは全く違う表情が浮かんでいる。

 無。

 否、何も浮かんではいなかった。
 あらゆる感情が抜け落ちた、抜け殻のような表情だった。

「来て、くれたんですね」

 だが、その声は無などではない。
 それは一種の興奮を孕んでいて、そして、どこか安堵も含まれているようだ。
 KAITOは見つめている。
 自らの救世主、を。

「ありがとうございます、◆6/WWxs9O1s氏」




 一通り、埋葬終えた6/は今後の方針について考えていた。
 一先ずの危機は乗り越えたとはいえ、周りは相変わらずの激戦区。
 先程から轟音が響き、瓦礫を震わせていた。

(俺とミクだけだったら、このままここで戦っていても良いんだが……)
 ちら、と6/はみなみの方を向く。
 その時、若干顔がにやけてしまっていたが、誰も気付かなかった。

(こっちは結構な数の非戦闘員を抱えているしな。さっさとこんな場所からは抜けるべきだな)
 ルカもサーヴァントを失った今では戦力としては期待できないし、みなみやゆたかは論外として、修三もサーヴァント同士の戦闘で戦力として期待するのは難しいだろう
 何より関係ない人を巻き込む訳にはいかない。

(とりあえずはここから離脱するか。そんでその後に修三達の探し人も探してやるか。みなみともっと一緒に居たいし。
 だけど、今は……)
 6/は腹部を押さえながら、今自分がするべきことを確認する。

「ミク」
「何ですか、マスター?」
 6/は未だに尻が痛いのか、ずっとお尻を押さえているミクに声を掛けた。
 どうやら本気で痛いらしく目元には涙が浮かんでいる。
 が、6/はそんなことは気にせずに会話を続けた。

「俺、ちょっとトイレ行ってくる」
「あ~どうぞご勝手に」
 ミクは素っ気無く言葉を返した。
 何だかんだいって、二人ともこの関係に慣れてきているのだ。
 そのことに気付いて、6/は少しおかしくなった。

(この戦いが終わっても、友達ぐらいでは居てやるか。嫁は勿論みなみだけどな!)
 6/はトイレに向かいながら、ふとそんなことを思った。

 新惑星・新惑星・蒲田の夜は依然として明けそうにない。


 *

 その後、トイレは問題なく見つかり、何故か死んでいたラオウの死体を無視して、6/は用を足したのだった。
無事にことが済んだ6/はミクの元へ向かう。

だが、その歩みは阻まれた。

「止まってくれないかな?」
 それは6/にとって聞き覚えのある声だった。
 声のした方を向くと、そこに居たのは――――

「お前は……ミクの兄貴の、何でこんな所に居るんだ?」

 KAITOだった。
 先程、自分達と別行動するといっていた男が何故此処にいるのか、6/には分からず、不審に思い、警戒心を持つ。

「君が一人になってくれたのは好都合だった。少し、君に用事ができてね」
 が、KAITOは6/の不審などお構いなしに言葉を紡ぐ。
 心なしか表情は笑っているようだ。

「何だ、その用事ってのは?」
「何、簡単なことだよ」
 困惑する6/を見ながら、KAITOは告げる。
 それは―

「君に死んで貰う」
 次の瞬間、何者かが6/に襲い掛かった。

―――

 同刻

「ミク、貴女のマスターは?」
「トイレだそうです」
「ふーん」
「全く能天気ですよね!もう!」
「ねぇミク、貴方のマスターって強いの?」
「え?まぁマスターはサーヴァントでもありますしね。並大抵の相手には負けないと思いますよ」

―――

 6/は『それ』に一方的にやられるだけだった。
繰り出される強烈な攻撃、卓越した技、追随を許さぬスピード。
そのどれもが6/を上回っていて、6/は『それ』にやられて地に転がるしかなかった。
 だが、6/が何より驚いたのは

「何で、お前……俺と同じ万年筆を持っていやがるんだ!?」
 万年筆だけではない『それ』は6/と全く同じだった。
 故に6/は『それ』の正体を思いつく。

「お前、俺のレプリカか!」
 だが、

「違うよ」
 それはKAITOによって、否定された。
 きっぱりとした、断固とした、冷たい否定だった。
 そこで6/はさらに混乱する、レプリカでないならば一体『それ』は何なのだ?

 KAITOは6/の困惑を見透かすように、告げる。
「彼の名前は――◆6/WWxs9O1s氏」
「なっ!?それは俺の」
「違うな」

 KAITOは笑った。
 いつも以上にドSに、表面上は同じでも、兄妹に向ける時とは質の違う、冷たい冷たい嗤いだった。
 そうして6/は知る。
 己の真実を。

「君は◆6/WWxs9O1s氏などではないんだよ」

「なん……だと?」
「君は疑問には思わなかったかい?何故自分はらきすたでみなみ萌えなのか、何故自分はパロロワ書き手なのか、何故自分は聖杯戦争やバトルロワイヤルを簡単に受け入れられるのか?」
「それは……」

 6/は答えようとして、考える。
 記憶を探って、考える。
 思い出そうとする。
 考える。
 だが

(何で……だ?
何時から俺はみなみが好きになったんだ?俺ってどんなロワで書いていたんだ?
何で、俺は自分のことを◆6/WWxs9O1sだと思ったんだ?)

分からなかった。
思い出そうとしても、彼は思い出すことができなかった。
バトルロワイヤル以前の記憶、それがとても曖昧なのだ。

分からなかった。
思い出そうとしても、彼は思い出すことができなかった。
バトルロワイヤル以前の記憶、それがとても曖昧なのだ。

「かつて一人の英雄が居た」

 KAITOは滔々と語り出す。

「こことは違う時空、こことは違う世界、こことは違う舞台でも、ここと同じく殺し合いは開かれた。それも六回も。
 そんな世界に英雄は居た。英雄は仲間増し、時には周りからひどい誤解を受けても諦めずに戦い続けた。
 そして、最後には殺し合いを打破したんだ。沢山の仲間と共にね」

 6/は何も言わない。否、何も言えなかった。

「勿論、無限に分岐する平行世界の中には敗北した英雄もいた。途中で別の殺し合いに巻き込まれて、堕ちてしまった神の力を持つ英雄もいた。
 しかし、世界を救うことができた彼は、紛れもなく英雄だった」

『それ』は動かない。

「英雄の名は◆6/WWxs9O1s氏。
僕は信長様を失った後、彼を知った。
 そして、こう思った『この人がいれば信長様を救える』と。
 だから、探したんだ。この世界にも6/氏は居ると思って、必死に探した。
 そして、見つけた。けれど、彼は◆6/WWxs9O1s氏ではなかったんだ」

 KAITOは言葉を止めない。
「確かに彼は◆6/WWxs9O1s氏と同じ存在だった。でも『この世界』の◆6/WWxs9O1s氏は、英雄とはいえなかった。固有結界なんて持って居なかったし、みなみ萌えでもなかったし、何よりパロロワ書き手でなかった。
 そんな出来損ないの英雄、それが君だ」

 視界が歪み、動悸が速くなり、不安定になっていく。
 ぐらぐら、ぐらぐら、と。

「しかし、僕は諦めなかった。いや、諦めるなんて選択肢はそもそもなかったんだろう。
 結果、ああああを倒す為に◆6/WWxs9O1s氏を『作った』。
 出来損ないの英雄を拉致し、6/に似た人格を与え、6/氏に似た記憶を与え、6/氏に似た嗜好を与え、6/氏と似た能力を与え、君は誕生した」

(…………………)

「その途中で◆nkOrxPVn9c氏とも協力してね。
6/レプリカ達はほとんど君と同じ過程を経て生まれたんだ。違ったのは素体が本物か偽者だったか、だけだ。
 その後、聖杯戦争に君を選んだんだ」

 だけどね、とKAITOは言葉を続ける。

「その結果、生まれた君はとても不安定な人格だった。まぁ人格なんてのは他人と接触して、生まれる物なんだから当たり前といえば当たり前なんだけど。
だから、バトルロワイヤル開始直後の君と今の君では性格がまるで違ってしまった。ミクと接触してからは大分安定したみたいだったけど。
 それでも不安定だった。けれど、僕は君を使うしかないから頑張ってサポートしていたんだけど――」

 そこでKAITOは一度、言葉を切る。
 そいして、ずっと黙っていた『それ』を指差した。

「君を作るのとは別に進めていた計画が成功してね。
 それは6/氏を『呼ぶ』こと。別の平行世界から英雄となりうる◆6/WWxs9O1s氏を連れてくる計画。正直、成功するかは微妙だった、彼は来てくれた」

 だから、と言ってKAITOは笑った。
「君には死んで貰う。英雄は二人要らないんだ。
 ミク達には説明しておくから安心して死にな

「無限の胡桃(真)」
 真6/がそう呟いた、瞬間

(あ……れ、俺、は――)

 6/は光に包まれた。

【◆6/WWxs9O1s氏@書き手 死亡確認?】

二日目・3時30分/新惑星・蒲田】
【KAITO@ボーカロイド】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】不明
【思考】基本:ミクをサポートする(?)
1:ミク達に6/のことを説明(?)する。
2:レン達に対処。
※牛乳に流されてて放送を聞き逃したため、MEIKOとハクが死んだことを知りません
※何らかの手段で太陽系の現状をほぼ把握しました

【◆6/WWxs901s氏(真)@書き手】(マスター、クラス・真ライター)
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【宝具】SS用万年筆(真)
【思考】
1:KAITOに従う。
※平行世界の6/氏です。英雄的な人物らしいです。
※ミクのマスターであり、同時にミクのサーヴァントです
※6/のマスターとしての権限、サーヴァントとしての能力を引き継ぎました。

岩崎みなみ@らき☆すた】
【状態】健康 お尻真っ赤
【装備】
【道具】支給品一式
【思考】
1:ミクたちと一緒に行動する
2:6/はやや警戒?

小早川ゆたか@らき☆すた】
【状態】気絶、お尻真っ赤
【装備】
【道具】支給品一式
【思考】
1:ミクたちと一緒に行動する

松岡修造@現実】
【状態】健康 熱血
【装備】なし
【道具】支給品一式 蜆×97 米の苗 不明支給品
【思考】
1:もっと熱くなれよ!
2:藤原妹紅と合流する

―――


「ミク、貴女。マスターのこと信頼してるのね?」
「え?あ、はい。時たま、ひどいことする人だけど良い人ですよ」
「じゃ、聖杯戦争が終わっても関係を続けたら?」
「うーん、それも悪くないかもしれないですね」


【巡音ルカ@ボーカロイド】
【状態】お尻が赤い 競泳水着
【装備】なし(KAITOに没収された)
【道具】なし(KAITOに没収された)
【思考】基本:ミクをサポートする
1:とりあえずミクたちと一緒に行動する
※牛乳に流されてて放送を聞き逃したため、MEIKOとハクが死んだことを知りません
※ライダーとの契約を解除し、聖杯戦争から離脱しました
※ライダー(メタナイト)自体がどうなるのかは不明です。消えるかもしれないし消えないかもしれません


初音ミク@ボーカロイド】(マスター、クラス・セイバー)
【状態】お尻真っ赤 SOS団臨時団員 称号『人間失格』
【装備】伝説の首領パッチソード@ボボボーボ・ボーボボ
【道具】支給品一式
【宝具】電子の歌声
【思考】
1:お尻が痛いです……
2:マスターに従う
※6/のマスターであり、同時に6/のサーヴァントです
※人間失格です。もうほとんどボカロとしても失格です

―――

 6/は生きていた。
 最後の瞬間、彼は咄嗟に近くにあった剣を握り締めた。
 その剣の名は、エターナルソード。
 ダディーナが持ち、オプーナが奪い、幾多の血を吸った時の魔剣は何の因果か6/の手に渡った。
 結果、彼は咄嗟に空間転移に成功し、生き延びていた。

「復讐するしかねぇな」
 強大な復讐心と共に、生き延びた。
 6/の心は砕かれた、だが、それくらいで再起不能になる程、その人格はやわではない。
 皮肉にもKAITOに与えられた英雄を模した人格故に、彼は彼のままでいられたのだ。

(この人格が、作られたものだって良いさ。この能力が作られたものだって良いさ。
 復讐する。この気持ちだけは、誰のものでもない、確かに俺の物だ) 

そして、彼の目の前にあるのは、左右反転した偽者の自分の――
(だが、その為には力が足りない。サーヴァントの力を失った。俺じゃあ奴らには適わんだろうし。
 だから―――)

――かつて9/と呼ばれたレプリカの死体だった。

(レプリカ達の力を殺して奪ってでも、奴らに復讐する)

 レプリカと6/自身にそこまでの身体的な差はない。
 共に能力をKAITO達から与えられた、極めて近しい存在なのだ。
故にその能力を奪うことも可能な筈。

 だから、殺した。 
 別に自分に襲い掛かってきた訳ではない、何も悪くない人間を殺した。

(知るもんか。どうせ俺は英雄じゃねぇ。俺は……ただの復讐者だ)

 その姿は、もはや書き手/ライターとは言えない。

(見ていろ、KAITO。絶対に貴様らボーカロイドに復讐してみせる)

 彼はまさしく復讐者/アヴェンジャーだった。

【◆6/WWxs901s氏@書き手】
【状態】硬い決意 SOS団臨時団員 称号『人間失格』、血塗れ
【装備】エターナルソード
【道具】支給品一式、不明支給品
【宝具】SS用万年筆 ×2
【思考】
1:KAITO達に復讐する
※ 6期までの6/氏とは別人です
※ 彼の人格はKAITOに与えられた物でした。
※ 9/の力を奪いました。その為、ミルクの固有結界が使えるようになりました。
※ 人間失格です
※ サーヴァント、ミクのマスターとしての力を失いました。

【9/@クロススレ 死亡確認】
最終更新:2009年09月27日 00:34