「……なんて楽に倒せたら、苦労しないんだけどね」
乾いた笑いを少女が浮かべる。
戦いの最中、炎で防衛システムを焼き尽くす光景が妹紅の頭に流れこんだせいなのだが……
現実はそんな容易くかたづく相手ではない。
妹紅の攻撃は防衛システムにダメージを与えてはいる。
予算の問題だったのか、それとも張り忘れたのか……
何故か防衛システムにはボス御用達の属性魔法防御壁がついていないのだ。
それ故、妹紅の火炎は弾かれず、防衛システムに何発も着弾している。
しかし、それにもかかわらず、防衛システムは倒れない。これには原因がある。
妹紅は知るわけがないが、防衛システム本人の魔力は、神の魔力さえ凌駕している。
その元々の魔力の高さから、火炎ダメージがかなり軽減されているわけだ。
そして、防衛システムに装備された自己修復システム。これがダメージをすぐさま修復している。
つまり現在、妹紅の与ダメ値<防衛システムの回復値……という状況である。
では、防衛システムの圧倒的力で妹紅が一瞬で吹き飛ばされたかといえば……答えはNOだ。
妹紅とて、長き時を生き、戦ってきた猛者である。
(右からの振り下ろし……次にくる!)
「スターバスター発射!」
しかし発射されたスターバスターは妹紅には当らず、後方の山を吹き飛ばしただけ。
妹紅は戦いの中で、防衛システムの攻撃パターンを見切っていた。
(とりあえず連射はできないみたいだな……あんなものを連射されても困るけど……)
スターバスター直後の踏み潰しを回避しつつ、妹紅は考える。
攻撃パターンを見切りはしたけれど、こちらの攻撃が効いていないのも事実。
不死人と自回復機械の組み合わせ。長期戦の一言では済まない。
火力を上げる?
……上げたとしてもたかが知れている。むしろ攻撃後の隙を突かれかねない。
物理攻撃に切り替える?
……あんな見ただけ硬いってわかるもの殴れるわけがない。
でも攻撃パターンはわかったし、あのスターバスターとかも明後日の方向に飛ぶことも……
ここで妹紅はふと疑問を抱いた。
(さっきからこの機械は私をピンポイントで狙ってきている。
打撃攻撃、肩砲台からのレーザーは正直ギリギリでなんとか回避している。
だけどあのスターバスターとやらはさっきも含め、割と楽に回避できた。
……わざと外して撃っている?一体どうして?)
と、ここで妹紅の視界にあるものが入ってきた。
尻を真っ赤にして地に伏せる騎士、ブロントさんである。
そしてそのすぐ隣には口から血を流しつつも肉体美は衰えぬ男、ビリーが。
(痛そうだな……あの人は確かあの機械の後ろから来た……もしかして仲間なのか?
ああそうか!仲間を巻き込まないために外して撃っていたのか!)
戦いの最中だが、謎が解けて思わず手をポンと叩いて納得する妹紅。
しかしその顔からはすぐに冷や汗が。
(……仲間を思っているなら、ただの殺人機械というわけがない。
もしかして……今私たちが攻撃されている理由は……)
妹紅はギギギと首を右に回す。視線の先には先ほどのビリーが。
続いて首を左に。視線の先には地面に頭から刺さったソウマが。
防衛システムが攻撃してきたのは、この二人が動いた後だ。
「申し訳ない!」
戦いの原因がビリー達にあると気付いた妹紅は、即座に頭を下げるのだった。
※
「……つまり我々に害を与えるつもりはないと?」
「本当にすまない……あの2人はそういう人種なんだ」
「わしらの敵は
織田信長じゃ!」
防衛システムと妹紅、それから気絶からいち早く回復した総統が向かい合ってあた。
ちなみに全員正座。
「まずはわしらの話をするべきじゃな。
わしらは世界征服を企む悪の
「総統っ!!」
「……世界中の皆が笑顔で暮らせるように活動する、鷹の爪団じゃ!」
「今凄く気になる言葉が聞こえた気がするが……
我々は防衛システム。何者かにこの星に呼び出され、星の防衛を命じられている」
互いの軽い自己紹介を終えると、双方とも驚いた様子。
(星を防衛するほどの機械と私は戦っていたのか……よく無事で済んだな)
(むうう……これはもしかするともしかするかもしれんぞ!)
(今どき神でも考えないような平和思想の持ち主か……珍しい)
妹紅は自分がよく耐えれたものだと安堵のため息をついた。
いくら丈夫な体とはいえ、まともにスターバスターを食らえばひとたまりもなかっただろう。
防衛システムは総統の神でも考えない思想に驚いた。
もっとも、防衛システムが元いた世界の神は揃いも揃ってまともなのがいなかったが。
そしてそんな思想を持つ総統は……
「防衛システム君、君も我が鷹の爪団に入るんじゃ!」
なんと勧誘活動を開始した。
星の防衛者を前にしても退かないのはある種さすがである。
「織田信長がこの度の殺し合いなぞを仕組んだんじゃ!
奴を倒せば殺し合いも終わる、つまりは星も破壊されないし君たちを襲う者もいなくなる!」
「……」
「そしてわしら鷹の爪団は打倒信長を掲げておるのじゃ!」
総統の熱弁に、防衛システムは考え込む。
自分達は星の防衛が仕事……主催者の撃破が仕事ではない。
だが、思い出されるのはあの日、人間に破壊された日のこと。
あの時、ただ黙々と命令通り世界の中心を防衛し続けた結果、かなり酷く破壊された。
交戦になった理由は、
自分達は相手が世界崩壊原因を作ったと思ったから、持ち場を動くなと命令されていたから。
対する人間は世界を『修復』するために、立ち塞がる自分達が邪魔だったから。
あの時、しっかり話し合いでもしていたら互いに苦労しなかっただろう。
そうだ、あの日学習したではないか。
命令にただ黙々と従うだけでは駄目なのだ。
自ら動き、考える。そうしていればあの時も、自らの手で真の敵を抹殺できただろう。
今回も同じなのではないか?
あの世界崩壊の原因を作った腹立たしいアポロンのように……
裏で糸を引き、星の破壊あるいはそれに準ずる行為を参加者に行わせたりしているとしたら?
なるほど、真の敵はその糸を引く人間になる。それが織田信長というわけか。
中には自らの意思で、あるいは意思もなく破壊活動をする人間がいるかもしれないが……
それは自ら見極める。
そして目の前の人間達は、あの2人は置いておくとして……
殲滅の必要性はないだろう。それならば……
「総統……危険度無し。妹紅……危険度、戦闘力を除けば無し。了解、鷹の爪団への協力を承認」
「やったぞ妹紅くん!」
「本当に団員にするなんて……」
「これで鷹の爪団は更に強力になったわい!それでは、新たな団員を歓迎して……」
『た~か~の~つ~め~』
新惑星・東京都。
焼け野原の真ん中で、防衛兵器と普通の人間と不死人とが、揃って怪しく手を動かした。
【総統@秘密結社鷹の爪】
【状態】疲労(中)、ご機嫌
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:織田信長を倒す
0:倒れている騎士の若者も団員にしたいものじゃ
1:吉田君らを探すと同時に新しいメンバーを補充する
【藤原妹紅@東方Project】
【状態】ダメージ(小)、疲労(中)、鷹の爪団員
【装備】
【道具】支給品一式、蜆×3、米の苗、将棋セット一式、ゾフィー直筆サイン色紙、黒竜号
【思考】基本:戦いを止めたい。『生きる』
0:ソウマとビリーを起こす。ブロントさんとエリスにも謝罪
1:ルカや修造達の元へ向かう
2:02の仇である
空気王は倒す
3:蒲田に向かう
4:
KAITOを警戒
5:輝夜とは幻想郷で殺し合う(ここでは殺し合わない)
※阿部高和、
マーラ様、ギルガメッシュ、空気王一行を危険人物と判断しました
【最終防衛システム(黒)@サガ2GOD】
【状態】人型形態、鷹の爪団員
【装備】砲台×4・自己修復システム・浮遊システム(両名)、オメガ
【道具】無し
【思考】
1:黒は黒い少女を、白は白い少女を防衛
2:惑星を破壊するもの及び、防衛対象に害なす者は殲滅。それ以外は
様子見
3:鷹の爪団に協力。ただしソウマは目覚めしだいもう一発殴っとく
【
野比玉子 死亡確認】
死因……流れスターバスター
【タケシ 死亡確認】
死因……流れ弾幕
最終更新:2009年11月23日 10:46