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今度は少女だった。往来の真ん中で、不安そうにきょろきょろと辺りをうかがっている。おそらく、今自分の置かれている状況を理解できていないのだろう。
音も無く背後に回りこみ、金属バッドを振り下ろした。
たったの一打で、少女は物言わぬ屍と化した。
「やれやれ・・・・・・なんとも因果なものだ」
教育者であったはずの自分が、いきなり生徒達と一緒にわけのわからない狂った殺人ゲームなるものに無理やり連れ込まれたかと思ったら、あっという間に殺され、戻ってきたら今度は国ごと狂っていた。
「野比、剛田、骨川、そして・・・・・・源。守ってやるからな。今度こそ・・・・・・」
赤頭巾の荷物を回収して、次の標的を探そうとしていたときだった。
「ばっかもーん!! 」
いきなり、背後から怒鳴られた。振り返ってみると、そこには着物姿のかなり頭髪の乏しい壮年の男性が仁王立ちしていた。
「教育者の身でありながら、こんなゲームに乗るとはなんたることか。全くけしからん!! 」
先生は驚いた。こんな自分に声をかけてくる人がいることにも驚いたが、何より、この男は自分が教師だと知っている・・・・・・?
殺すかどうか、と考えながら、先生は答える。
「おっしゃるとおり、私は教師です。だからこそ、生徒達のためならば殺人でも厭うことは無い。すでに一度、目の前で生徒を失った今となっては・・・・・・」
「ほう? 」

「ここではない、別の世界の話です。その世界で私はネタでした。
出場候補者名簿に名を連ねられた瞬間から、ネタになることが決定付けられていました。そして、開始したらいじられる間もないまま撲殺されました。
しかしその後も、ネタにされるために何度か召喚されました。そして次に召喚されたのが、この世界でした」
「なるほど、あなたも私と同類でしたか」
「同類? 」
「いや、失礼。そうではありませんね。私ごときと、あなたのようなティーチャーのクラスを持ち、
ドラえもんという作品の先生という確かな存在であるあなたと私とでは格が違いましたな」
先生は、彼の意味深な言葉に戸惑う。
「あなたと私では『願い』が違う。

なぜなら、この身は、磯野波平などではないからだ――――」

「な―――」
「確かに磯野波平という男はいただろう。また、酔っ払うと地下鉄の擬音芸を始める男もいたはずだ。しかしそれは一人の男のものではない。
このワシは、ただ伝承上の磯野波平と同じ髪型をしているという点によって、雷使いのサーヴァントとして召喚されたのだ。
ワシにはそもそも名前など無い。そんなものを持てる身分でもなかったのだ。
しかし、そんなワシにも願いがあるとすれば――――」

それは、無名のハゲでは買うこともかなわなかった高級育毛剤を、その頭に振りかけてみることではなかったか。

先生は悟った。この男に対しては説得は不可能。
「わかりました。私の願いは生徒を救うことのみ。しかし今はそれを忘れ、全力であなたの相手をいたしましょう」

次の刹那、二人の間に雷が落ちた。




【東京都 農道 1日目:22時】
先生@ドラえもん
[状態]:超神水で戦闘能力大幅アップ
[装備]:金属バット
[道具]: 超神水 ??? 赤頭巾の持ち物
※赤頭巾の持ち物
ぶどう酒とパン
おばあちゃんの人肉入りシチュー
グリム童話初版本第一巻
[思考]
1:波平を倒す
  2:更なる高みを目指す
  3:高みを得て、生徒達を助ける

【東京都 農道 1日目:22時】
【磯野波平@サザエさん
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]: 不明
[思考]
1:先生を倒す
  2:高級育毛剤を頭にかける
  3:他の家族に会いに行く

 【赤頭巾@グリム童話 死亡確認】




23話
12話 先生@ドラえもん 46話
磯野波平 46話
赤頭巾


最終更新:2007年02月06日 13:19