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「そんなまさか……永琳が……」

調子にのって全裸でマッスルダンスを踊り始めた勇者を妹紅が川に叩き込んでいた頃に流れた放送。
おびただしい数の死者の中に、確かにその名前は呼ばれていた。
八意永琳……妹紅の宿敵であった蓬莱山輝夜に絶対の忠誠を誓う従者にして
敵に洗脳されている可能性があった凄腕の弓兵……
妹紅としては、憎き空気たちを倒して永琳の洗脳を解くつもりでいたため、この放送の衝撃は大きかった。

「……」

そしてもうひとり、この放送で衝撃を受けたのが最終防衛システムだった。
ひとつは、今しがた主催サイドでも重要な役職についていたであろう徳川家康を倒したにもかかわらず……
いや、それどころか別の参加者が羽柴秀吉も撃破していたことを考えると、主催二角が倒されたにもかかわらず
平然と、どこかちゃらけた雰囲気さえした織田信長自身による放送。
そしてもうひとつ。読み上げられた死者の中にいた「朝比奈みくる」の存在。
その名前には覚えがあった。
数時間前、秋葉原にて行った大規模な爆撃戦の最中、デコレーザーの遣い手の隣で目からビームを放った少女。
そのビームの名前が確か「みくるビーム」だったと記憶している。
もしあの少女が朝比奈みくるだったならば、憎き仇のひとりが死に実に喜ばしいことである。
本来ならば、だ。

「システム、永琳が死んだってことは……洗脳者も誰かに殺されたってことなの?」
「仲間のひとりと従わされていた永琳の名前が呼ばれていた以上、連中に何かあったのは間違いない。
 しかし、本名がわからないためあくまで推測ですが、首領たるデコの名前は放送にはなかった。
 ここから考えられるのは、連中が私たちとは異なる「敵対する存在」に襲撃され、敗走した……という可能性ですが」
「あの永琳が真っ向勝負で負けるとは思えないんだけど……そもそも「本来死ねない」はずだ」
「ですよね……彼女を殺せる可能性は、マスターを殺害するか、先程の徳川家康級の力の持ち主ということになります」
「でもそのデコとやらはまだ死んでない……つまり、あんな化け物のがまだいるっていうの?」
「……えぇ、恐らくは」

妹紅と最終防衛システムの考察は外れている。いや、化け物がこの惑星にいるという考察だけは当たっているといえなくもないか。
しかし、誰が想像できようか?
まさかその首領……らきすたのデコが仲間を殺害し、おぞましい化け物へと変化したなどと……
そして、自分達がその化け物に狙われているなんて……

「いずれにせよ、永琳はもう……この世にはいないのね……」
「残念ながら。私たちにできることは、彼女の遺志を継ぐことだけです。つまり……」

「「空気王とその仲間を絶対に殺す!」」

◆◆◆


悲しみを乗り越え、打倒空気王を改めて決意した妹紅たち。
しかし、鷹の爪団には現在、空気王を相手にできるほどの余裕はない。
その原因は、放送の最後に言われた禁止行為……

「……z」
「……スゥ」
「……ムニャ」
「寝るなお前達!寝たら死ぬぞ!」
「「「はっ!?」」」

妹紅が素早く仲間全員を激しく揺さぶると、危うく眠りかけていた3人が覚醒する。
そう、これが今の最大の問題。放送によって禁止された「睡眠行為」だ。
この禁止行為は現在の鷹の爪団とって酷と言えよう。
総統は極普通の一般人。昨夜から溜まった疲労はピークに達している。
修造は半ば人間をやめつつあるようだが、叫び疲れたのかどこか意識が朦朧としている。
エリスは太陽の光を浴びると睡魔に襲われる体質であり、既に太陽がのぼりつつある。
そしてその3人を起こす妹紅も元は大怪我人。失った血液の影響か、こちらも眠気は強い。
唯一まるで睡魔に襲われていない……そもそも眠る必要がない最終防衛システムなのだが、
仲間を起こそうと頬をはたきでもしたら確実に首がもげるため、何もできずにうろたえるのみ。
ぶっちゃけ地味にピンチだった。
そんな時……

「ちょっとそこの人たち、もしかして鷹の爪団?」

槍と盾をもった中年の男が現れた。
その後ろには従者の様な緑色の怪人が控えている。

「いかにもわしらは世界征服を目論む秘密結社鷹の爪団じゃ!」
「ああーやっぱり!私も世界征服を目論む秘密結社フロシャイムの将軍なんですよ」
「なんじゃと!?」

ナチュラルに世界征服と言ってのける二人の男、鷹の爪団総統とフロシャイムの将軍……ヴァンプ。
両者が世界征服を企むということは、いずれ戦わなければならない存在ということになる。
向き合った世界征服を企む二者は……

「噂は聞いてますよ。なんでもこの戦いを終わらせるために奮闘して主催のひとりを倒したんでしょう?」
「こっちも君たちの噂は聞いとるぞ。裏でひっそりと罪のない住人たちを安全な場所に逃がしていたそうじゃな」

彼らは一言言葉を交わしただけで、互いが似たもの同士であることを理解した。
世界征服を企みながらも、その本質は人々の死を望まない存在。
願うは、世界征服とこのバトルロワイアルの終結……

「どうやら考えていることは同じようじゃな!」
「こんな物騒なこと早く止めさせないとね!同じ志を持つもの同士、仲良くしましょう」

やがて、中年二人による熱い握手が交わされた。

◆◆◆

「……私、世界征服の意味間違えて覚えたかな?」
「いえ、多分彼らが間違っているんですよ……」
「ヴァンプ様は間違ってなどいない!
 ヴァンプ様は私を救ってくれたのだ!殺し合いに乗ってしまったようなこの私を!
 死ぬしかなかった私を海より深い慈悲の心で……(略」
「わ、わかったから、信じるから」
「ヴァンプ将軍、危険度無し……これでいいですか?」
「ヴァンプ様を理解してもらえたようでなによりだ」

いぶかしんでいた妹紅と最終防衛システムも緑の怪人……セルの熱弁により説得された。
そして同盟を結んだ鷹の爪団とフロシャイムは互いのこれまでのいきさつを話し合った。
謎のデコの襲撃により半壊に追い込まれた鷹の爪団……
書かれていない最中に起きた激戦で二人の戦闘員を犠牲にしてしまったフロシャイム……
先程の放送で名前を呼ばれていた総統の宿敵デラックスファイター……
まだ生きてはいるが、行方不明のままのヴァンプ将軍の宿敵サンレッド……
二つの世界征服を企む組織は状況もどことなく似ていたのだ。

「そうだったんですか……けど、だいぶお疲れなんじゃない?顔色悪いよ?」
「うむ……正直眠いんじゃが、眠れなくて困っておったところじゃ」
「実は私もなんですよ。年のせいかな~」
「それなら私に任せろ。手刀一発で気絶させればそのまま眠れる筈だからな」

そう言うとセルが一歩前に出る。
力加減が果たして本当にできるのかはヴァンプ将軍も正直不安ではあったのだが……
今この状況で睡眠をとるには、首輪を解除するか気絶するしかないわけで。
さらに気絶させる担当もしばらく起きていられる人材でなくてはならない。つまりセルはまさに適任だった。

「それではヴァンプ様、総統、失礼して……はぁ!」
「「ごふぅ!」」

セルがまずはどちらかというと老体の二人の気絶に成功した。
ゴキャっと音がした気がするが、多分気のせいだろう。ちゃんと二人は呼吸しているし。

「次はお前達の番だな」

台詞だけだと悪役……
実際悪役ではあるが、セルは残る鷹の爪団に狙いを定めた。

「ではいくぞ。……せいっ
「させるかぁ!」
「ぶるぁ!?」
「「「「!?」」」」

しかしセルの手刀は空振りに終わる。
突如現れた青年の飛び蹴りでセルは哀れにも顔から地面にめり込んでしまったのだ。


◆◆◆

「本当にすみませんでした……
 まさか妻がお世話になっている方たちとその協力者の方とは思わなくて……」

数分後、そこには土下座をする青年……ラグナの姿があった。
手刀を放とうとしているセルがどうみてもマーダーにしか見えず、たまらず攻撃をしかけたらしい。
しかし妻であるエリスの弁護もあり、一応危険度はないと判断されるのであった。

「色々とご迷惑をおかけして申し訳ございません……せめてもの恩返しと謝罪も兼ねて、
 微力ですが、僕にもあなたたちのお手伝いをさせてください」
「戦力は多いにこしたことはないけど……それじゃあ気絶させて睡眠を……」
「いや、その必要はないですよ」
「え?」

そういうとラグナはおもむろに服を脱ぎ始めた。
あまりに突然の行為に妹紅は慌てふためいてしまう。

「な、何をしているんだお前は!?」
「何って……「夫婦の営み」で俗に言う「今夜は寝かせない」を実践するつもりですが?
 ああこの場合は「今朝は寝かさない」ですね。これで眠る暇もないし、余韻で眠れないと思うんですよ」
「何考えてるんだ!こんな場所でそんなこと……」
「大丈夫ですよ。(検閲)や(検閲)プレイもあるんで。それにこういう行為には魔力回復効果があるのが定番じゃないですか」
「やめろー!」
「小僧!その前にさっきの一撃の借りをいれさせろ!」

一気に騒がしくなった鷹の爪団。
その騒ぎの片隅で、気絶しそこなった修造も服を脱ぎ捨てて川に入っていた。

「この寒さを吹き飛ばせる熱さを!
 もっと熱くなればこの程度の眠気は吹き飛ばせる!」

三日目・7時30分/新惑星・大田区】

【総統@秘密結社鷹の爪】
【状態】気絶睡眠、中疲労、打倒織田信長その他改めて決意、フロシャイムと同盟
【装備】チェーンソー
【道具】支給品一式、不明支給品、女神の心臓
【思考】基本:織田信長、空気王を倒す
0:わしら以外にも世界征服を企む組織があったんじゃな……
1:吉田君らを探すと同時に新しいメンバーを補充する

【ヴァンプ将軍@天体戦士サンレッド】
【状態】気絶睡眠 、鷹の爪団と同盟
【装備】槍、盾
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:レッドさん大丈夫かな~……
2:バトルロワイアルなんて物騒な事、絶対止めさせないとね!

【藤原妹紅@東方Project】
【状態】全身に包帯が巻かれている、若干の自己嫌悪、鷹の爪団員、中疲労
【装備】チェーンソー、斬鉄剣
【道具】支給品一式、蜆、米の苗、将棋セット一式、ゾフィー直筆サイン色紙、黒竜号
【思考】基本:戦いを止めたい。『生きる』
0:燃やされたいのかこの男は!
1:02の仇である空気王は倒す。鷹の爪団、永琳の仇も倒す
2:KAITOを警戒
3:輝夜が心配
4:輝夜とは幻想郷で殺し合う(ここでは殺し合わない)

【真・最終防衛システム@サガ2GOD】
【状態】究極合体中、鷹の爪団員、全身中ダメージ、左腕修復中、黒コア修復中
【装備】砲台×6・自己修復システム・浮遊システム、オメガ、秘宝75個、サイバー・エンド・ドラゴン、徳川家康
【道具】無し
【思考】
0:しばらくこの場に待機して傷を癒す。あと妹紅は止める
1:できる限りの惑星防衛をする
2:惑星を破壊するもの及び、防衛対象に害なす者は殲滅。それ以外は様子見
3:いずれ襲ってくるであろう惑星破壊活動を行う敵全ての殲滅
4:空気王は見つけ次第再攻撃

【セル@ドラゴンボール】
【状態】健康、首に痛み、オメガルガールを吸収
【装備】
【道具】支給品一式
【思考】
0:ヴァンプ将軍に従いこの戦いを終わらせる
1:ヴァンプ将軍を守る。鷹の爪団にも協力
2:あとで小僧(ラグナ)に一撃いれる

【ラグナ@ルーンファクトリーフロンティア】
【状態】健康、職業・のうぎょう、真竜ニアラを警戒、半裸
【装備】丈夫なクワ・ティアラ@ルーンファクトリーフロンティア、骨の剣
【道具】支給品一式、マーマン達の骨(大量)、真竜の鱗、フライパン、ビン詰め油
【思考】基本:主催者の撃破・嫁の守護
1:鷹の爪団の手伝い。今は魔力供給優先
2:襲われている人は助ける。
3:襲撃者にはそれなりの対応・それ以外は友好的に
4:真竜ニアラは発見した場合、仕留める

【エリス@ルーンファクトリー】
【状態】眠る暇無し、魔力回復中、合体中(黒ベース)、空気王、真竜ニアラを警戒、大疲労
【装備】なし
【道具】支給品一式×2、ホウレン草
【思考】
0:せめて草むらに行きたい
1:鷹の爪団のの手伝い

松岡修造@現実】
【状態】健康、熱回復中、魔力大消費、鷹の爪団員、中疲労、喉の痛み、全裸
【装備】なし
【道具】支給品一式 蜆×97 米の苗 不明支給品 、服
【思考】
0:頑張れば眠くない!
1:もっと熱くなる!
2:空気王と真・空気組を熱く倒す!
※洪水でできた川をどんどん蒸発させています

【フロシャイム戦闘員1号@天体戦士サンレッド】
【フロシャイム戦闘員2号@天体戦士サンレッド】
死亡確認。オメガルガールによるジェノサイドカッター
【オメガルガール@KOF】
死亡確認。セルに吸収された
最終更新:2010年03月27日 00:14