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◆◆◆

「そういえば吉田様、貴方様が元々所属していた鷹の爪団の残党はいかがいたしましょう……?」
「残党?」

本来の主を失ったスーパークライス要塞にて、元ショッカー怪人の一人が大総統吉田に恐々と言葉を続けた。

「は、はい。KAITOに一人残らず殺されたものと思われていましたが、
 若干名は生存、或いは復活して各地に散らばって「すぐ殺っちゃってください」……え!?」

部下の言葉を遮り、吉田は底冷えするような声で命令をくだした。
そのあまりの即答に、怪人も思わず絶句してしまう。
てっきり、同じ組織のよしみでスカウトするか、洗脳して利用するものかと思っていただけに、
その即断即決は完全に予想外だったのだ。

「確かに彼らは僕の後輩にあたるかもしれませんが『鷹の爪団』の今の『総統』は『僕』です。
 僕は前の総統とは違う。敵対する者や、邪魔な者は容赦なく殺す主義です。
 洗脳は万が一解けた場合、馬鹿なJUDOの二の舞になりかねませんから論外。
 前の総統の部下なら、確実に僕たち生まれ変わった鷹の爪団の障害になるに決まってます。
 ああ、それに協力的だった連中も危険ですね。
 さ、わかったらさっさとちゃっちゃと殺ってきてください」
「た……た~か~の~つ~め~!」

指で首をかききる仕草を見せ、吉田は部下に再び命じた。
そして怪人は後ろを振り向きその命令を伝言式に戦闘員に伝える。
ショッカー隊員改め新生鷹の爪団員はそれに逆らうこともできず、すぐさまに目的地に向かうのだった。


◆◆◆


「ほら、これでもう大丈夫よ」
「ありがとう、助かったわ。危うくまた瓦礫に埋もれて圧死するところだったわ」

鷹の爪団の仲間が惨殺されてから妹紅は一人で鷹の爪団の一員として活動していた。
最終防衛システムの置き土産である神々の秘宝は刀、盾、心臓とメインの3つが欠けた状態ではあったが、
真実を映し、近くにいる生物のおよその位置を示す秘宝や、
2つを組み合わせることにより隠された回復ポイントを見つけ出せる秘宝などもあった。
妹紅はその力を使って災害で怪我を負った者たちを救っていたのだ。
この戦いを終わらせ罪のない人々を救い平和を取り戻すことこそ、散っていった彼らの願いなのだから。

「本当に助かったわ。それじゃ、もう行くわね。のびちゃんが心配――

だが……
そんな妹紅の願いを踏み躙るように、今助けたばかりの眼鏡主婦の頭部が何者かに吹き飛ばされた。

「なっ……!?」
「藤原妹紅だな?これより貴様ら『旧』鷹の爪団の残党狩りを開始する」

突然のことに妹紅は言葉を失うが、主婦の頭を吹き飛ばした男はおかまいなしに妹紅に襲い掛かる。
全身を真っ赤なピチピチタイツで包み、両手に鷹の爪を模した鋼鉄爪を装備した男――
レオナルド博士により洗脳強化改造された、元ショッカー戦闘員だ。
その戦闘力は元の軽く数倍まで跳ね上がっている。

だが。

「甘い!」
「エッ!?」

繰り出した爪は妹紅が振るった斬鉄剣であっさり切り裂かれる。
いくら数倍の強さになろうと、所詮は名もなき戦闘員。
対する妹紅はExボスでさらには秘宝の恩恵も受けており、二人の間には埋めようのない力の差があった。

「おいお前!」
「ヒィッ!?」
「『旧』鷹の爪団ってどういうことだ!それに残党狩りだと?」
「わ、わかった、話す!話すからもうやめてくれ!」

マウントポジションで戦闘員を適度にボコボコにした妹紅は、戦闘員の胸倉をつかみあげる。
その戦闘員は鼻血をぼだぼだと垂らしながら、完全に戦意喪失状態だ。
妹紅の迫力に圧され、口から砕けた歯を吐き出しながら戦闘員は喋り始めた。

「じ、自分たちは『新生』鷹の爪団総統吉田様に命じられただけなんだ!
 邪魔になるであろうお前達『旧』鷹の爪団を全員抹殺しろって!」
「なんだと!?」

戦闘員の話に、妹紅は驚愕の表情を浮かべる。
吉田……その名前には聞き覚えがあった。
まだ総統が生きていた頃、道中興味本位で聞いた鷹の爪団『本来』のメンバーの話。
『吉田君は戦闘主任ながら気の弱い子じゃからな……心配じゃわい』
総統は確かにそう言っていた。

「……その、総統吉田の目的はなに?」

なんとなくだが、嫌な予感はしていた。それでも、聞かずにはいられない。

「決まっているだろう?世界征服だ!JUDO様以上の力を持つあの方ならそれが実現――
「っ!」

戦闘員が全てを言い切る前に、妹紅の右拳がとんだ。
妹紅もわかってはいた。部下がなんのためらいもなく人を殺めたのだ。
その上に立つ者も、そういう思考なのは容易に想像できる。
そして、『世界征服』の意味も、総統の言う『世界征服』とは異なることも。
何故吉田が総統の話と正反対な性格になってしまっているのかまではわからないが……

「これだけは言える!お前達なんかに『鷹の爪団』の名を語る資格はない!
 総統が死んでしまったからって『新生』?
 悪いけど、私は総統の、みんなの遺志を継いで今生きている!まだ『鷹の爪団』は生きてるわ!
 そして、破壊と殺戮による『世界征服』を企む『偽者』なんかには絶対に負けない!」
「愚かな……お前は吉田様の力を知らないからそんなことを言える……
 新生鷹の爪団に……栄光あれ……た~か~の~――
「悪いけど、それは『鷹の爪団』の団員の証。『偽者』にやらせはしないわ」

戦闘員が怪しく手を動かすが、それよりも早く妹紅の炎が全てを焼き尽くした。




「……私が、止めてみせる。絶対に!」

妹紅は戦闘員に殺された主婦を埋葬し、立ち上がった。
『新生鷹の爪団』を語る『偽者』を倒すために。

(そういえばあの男……お前『達』って言ってたな。
 もう、鷹の爪団は私しか残っていないはずなのに……
 誰かがまだ生きてる?……まさか、ね……)

三日目・13時10分/新惑星・東京都】

【藤原妹紅@東方Project】
【状態】全身に包帯が巻かれている、全身血塗れ、鷹の爪団員、強い決意、スターバスターを習得
【装備】チェーンソー、斬鉄剣 、秘宝75個
【道具】支給品一式、蜆、米の苗、将棋セット一式、ゾフィー直筆サイン色紙、黒竜号
【思考】基本:戦いを止めたい。『生きる』
1:死んでいった者たちの遺志を継ぎ、人々を守り必ずこの大災害とバトロワを止める。
2:空気王、らきすたのデコ、KAITO、新生鷹の爪団を倒す


野比玉子ドラえもん 死亡確認】
【強化戦闘員A@カオスロワ 死亡確認】

◆◆◆
同刻――新惑星・非常階段

「ま、まて!落ち着け!」
「私はいたって正常。落ち着いているからこそ……抹殺します」

地下深くで復活していた最終防衛システムのもとにも新生鷹の爪団の戦闘員が派遣されていた。
その結果は……最終防衛システムの足元で潰され飛び散った肉片を見ればわかるだろう。

「そ、そうだ!お前、新生鷹の爪団に入らないか!?き、きっとレオナルド博士がお前をもっと強く改造してくれる!」
「……私が鷹の爪団に入ったのは、総統の思想に感銘をうけたからこそ。
 生憎自らの力を振りかざし世界征服を企むような愚者に従う気はありません。
 そして、そういう世界征服思想の持ち主はやがては滅び逝く。あなたたちこそ考え直してみては?」
「よ、吉田様は神をも殺せる力を持っているんだぞ!?滅ぶわけがない!」
「機械である私にも神を殺す程度なら容易い。無限の可能性を持つ人間ならばさらに容易い。
 神屠りの力というのは、結構あっちこっちに転がっているものですよ?
 例えば、さっき拾ったこれもね……!」

ぼうえいシステム は チェーンソー でこうげき!
せんとういん は バラバラになった! 1たいたおした

「……吉田率いる『偽鷹の爪団』を第一級危険物に認定。
 総統、かつてのあなたの仲間とはいえ……危険人物は容赦無く抹殺させていただきます」

二人分の肉片を適当にあしらい、最終防衛システムは再びエスカレーターを逆走し始めた。

(……しかし地上まであとどのくらいかかるんでしょうかね?)

【三日目・13時10分/新惑星・非常階段中腹】
【真・最終防衛システム@サガ2GOD】
【状態】健康
【装備】砲台×6・自己修復システム・浮遊システム、オメガ、
    サイバー・エンド・ドラゴン、破壊神フォロボス、悪神ヨミ
【道具】チェーンソーその他拾い物
【思考】
1:まずはとにかく早く地上に戻る
2:新生鷹の爪団を抹殺する

【強化戦闘員B@カオスロワ 死亡確認】
【強化戦闘員C@カオスロワ 死亡確認】


◆◆◆
同刻――新惑星・東京都路上

「な……なぜだ。自分たちはレオナルド博士により強力な力を……」
「お前頭悪いな。総統は光属性の持ち主でありそこに本来闇属性の世界征服が合わさることで最強にみえる。
 だがお前たちみたいな暗黒属性が世界制服を企んでも頭がおかしくなって死ぬだけ。
 その馬鹿みたいに頭HITさせた吉田とかもそうなるのは確定的に明らか。
 死にたくなければいますぐやめるべきやめさせるべきそうすべき。
 やめないならお前らに未来はにあだろうな。もうすでに俺の腕血管とか血走っててかなり危険。
 このままでは雷属性の左がおもえのジョーを裏世界でひっそりと幕を閉じさせるんだが?
 俺は謙虚だからよ、本来なら12回殴るところを9回でいい。
 この謙虚さをお前たちも身に着けてみたらいいのではないか?まあ一般論でね?
 謙虚で平和的世界征服→みんなに感謝される→心が豊かなので性格も良い→彼女ができる
 傲慢で武力的世界征服→みんなに嫌われる→そのままHNM級参加者にぼこられる→いくえ不明
 ほらこんなもん。わかったら他の奴にも教えて――
「話が長い!」
「ギガトンパンチ!ギガトンパンチ!ついげきのダークパワー!」


「お前調子ぶっこきすぎた結果だよ?
 ここは謙虚なナイトである俺が吉田に一撃をいれて目を覚まさせてやろうと思った。
 だがその前にまずあのきたないドラゴンを必殺シュートで倒すのが先だな。
 俺パンチングマシンでキック力100とか普通に出すし」

そう言いながら仲間のもとに戻っていくブロントさんの後ろには哀れにもズタズタにされた赤タイツの雑魚が転がっていた。

(レイズされた俺のところにまできているとなると妹紅のところにもこいつらが向かうのは明らか。
 とんずらでカカッと合流すべきだな。しかしこの変態たちの姿は妹紅には見せられにぃ……)

【三日目・13時10分/新惑星・東京都路上】

【ブロントさん@ネ実】
【状態】疲労(中)、ダメージ(中)、謙虚
【装備】グラットンソード@FF11、アイスシールド@FF6
【道具】支給品一式
【思考】基本:主催者を倒して元の世界に帰る
0:ドラゴン軍団を沈める。ニアラは新たな超次元サッカーの実験台にする
1:貧弱一般人を守る。余裕があればデコと新生鷹の爪団を倒す
2:妹紅と早く合流する
※阿部さんに狙われているようです

【強化戦闘員D@カオスロワ 死亡確認】


◆◆◆
同刻――新惑星・東京都

「く、くそ!なんで貴様らが怪人を手懐けておぶぅ!?」
「俺は怪人ではなく猫である。名前はタマ……刑事さん、大丈夫ですか?」
「た、助かりましたよタマさん……」

新生鷹の爪団の魔手は、英雄組と鷹の爪団の協力者であった刑事と天才組にも迫っていた。
彼らが乗っていた護送車は奇襲により大破してしまったが、同時に飛び出したタマが戦闘員をねじ伏せた。

「んー、とりあえずこの男も逮捕しておきましょう。今泉君殺されかかったし」
「そうですねぇ……この男にはあとで色々お話を聞かせてもらいましょう。
 ところで湯川さん、装置の方は無事ですか?」
「物理的に考えれば、私が作った装置はこの程度では壊れはしない」
「それはよかった。しかし……移動手段を潰されたのは痛いですねぇ……
 禁止行為のせいで新しく車を手に入れることもできませんし、ここで誰かを待ちましょう」

刑事と天才と獣人は戦闘員を縛り上げ、巨大な装置とともに佇むのであった。

【三日目・13時10分/新惑星・東京都】
【刑事と天才組】
【湯川学@探偵ガリレオ】
【状態】健康、天才
【装備】白衣
【道具】新惑星を元の軌道に戻す装置@テラカオスバトルロワイアル
【思考】基本:この新惑星を元の軌道に戻して大災害を止める
1:物理的に考えれば、新惑星を元の軌道上に戻すことなど実に簡単だ
杉下右京@相棒】
【状態】健康、ペルソナ「剛毅」カメヤマ解放
【装備】全裸 ニューナンブ
【道具】警察手帳、メガホン
【思考】0:湯川に協力し、藤原妹紅、英雄組、探索者組、もしくはそれ以外の力を持った対主催者を探す
    1:信長を逮捕する
    2:戦闘員が目覚め次第尋問する
※カメヤマの力で雷系の攻撃を吸収します
【古畑任三郎@古畑任三郎】
【状態】健康
【装備】無想正宗@眠狂四郎
【道具】
【思考】1:信長を逮捕する
2:湯川に協力し、藤原妹紅、英雄組、探索者組、もしくはそれ以外の力を持った対主催者を探す
【今泉慎太郎@古畑任三郎】
【状態】健康
【装備】壊れた護送車@警察
【道具】
【思考】1:古畑と行動を共にする
【タマ@サザエさん
【状態】健康、獣人化、悔悛
【装備】手錠@警察
【道具】なし
【思考】1:サザエを殺した罪を償う
2:とりあえず刑事と天才組は守る
【強化戦闘員E@カオスロワ】
【状態】顔面打撲、レオナルド博士により洗脳強化改造
【装備】手錠、荒縄
【道具】
【思考】気絶中

◆◆◆

「よ、吉田様!各地に向かった強化戦闘員が全員やられました!」
「わざわざレオナルド博士が強化してくれたのにですか……わかったもういい下がれ」
「は、はっ!」

数刻後、スーパークライス要塞にて部下の報告を聞いた吉田。ためいきをついた。

(新生鷹の爪団を結成したのはいいけど……本当に今のショッカーろくな戦闘員いないな。
 まともなのは海東兄弟と数体の怪人だけだ)

JUDO率いるショッカーは確かに大勢力であったはずだ。
しかし度重なる戦闘で怪人の数は減っていき、吉田が思っていた以上にショッカーは弱体化していた。
ちなみに彼が自分の力を誇示するために多数の怪人を殺したのも響いている。
無駄に多い普通の戦闘員を改造してみたりもしたが、結果はあまりよろしくない。
いくら自分やフィリップが強化されたとはいえ、多勢に無勢という言葉も世の中あるわけで、
やはり強力な部下はたくさんいるにこしたことはない。

「……仕方が無い。こうなったら博士に頼んで『アレ』を使うか」

そう呟くと、吉田はレオナルド博士の研究室へと姿を消した。

【三日目・13時15分/スーパークライス要塞(宇宙空間)】

【吉田@秘密結社鷹の爪】
【状態】健康、新生鷹の爪団総統、アルティメットワンメモリの力を完全制御
【装備】包丁、アルティメットワンメモリ@テラカオスバトルロワイアル
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
基本:新生鷹の爪団による世界征服
0:強力な戦闘員を補充する
1:敵対するものを皆殺し
2:た~か~の~つ~め~
3:自分の『力』を奪うかも知れない者を始末する。
4:クウガはアルティメットフォームに変身できない内は保留
5:いずれは探索者・英雄・王と王子・忍者連合と鷹の爪団残党を倒す
※ショッカーが持っていた人材、施設、技術、人脈はすべて受け継ぎました
最終更新:2010年05月13日 00:38