「本当にこんなところに穏健派の本部が……?」
「いやぁ、こいつは嵌めらた感マキシマムだぜぃ?
だって見てみい、『めんそーれ、穏健派本部!』なんてデカデカ書いてあるなんて……」
「……似たような基地あったわよ、レジスタンスにも……」
「マジですかい?」
ヒマラヤ山脈。
地球上で最も標高の高い地域である。
チベットの端の方というよりも国境付近である。
「というか、穏健派って言う割には……」
「血生臭い……わね」
どう考えても穏やかじゃない雰囲気が漂う穏健派本部。
獣が暴れまわったような血の跡が残っている。
看板の『めんそーれ』の『ー』の部分にはもうべっとりついている。
「それでも行くっきゃない!」
「ゆっかりん……覚悟はあるんだね」
そして、二人は中に入って行った。
中にあったのも地獄、まるですでに誰かが潜入して潰されたような惨状であった。
「……死んでる」
「プロの犯行……というより、特A級ストライダークラスの犯行」
通路には死体。右にも左にも死体の山、山、山。
まるで嵐が過ぎ去ったような7静けさがそこにはあった。
そして、しんばらくすると分かれ道、左に行くか、右に行くか。
「選択ね、地獄行きか地獄行きかのね」
「私は左に行く」
「あら、貴方にしては即決ね、その理由は?」
「強いて言うなら、勘って言ったところ……生きて帰ってきなよ」
「貴方の方こそね」
10/は左の道に、紫は右の道を進んでいった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
通路の奥に進むにつれ匂いが濃くなっていく。
戦場がすぐそこに待っていた。
「当たった……今日は厄日かな?」
「ああ、そうだね(便乗)」
10/が突き進んだ先には奴がいた。
「私、黒幕ぶってたけど、捨て駒にされた……それでも君を殺す」
「『名無し』……」
無数の屍の上に『名無し』はいた。
その顔に張り付いたのは『微笑』。
「ようこそ、この素晴らしき惨殺空間へ」
「……何故殺した……穏健派だったんだろ……ここにいたのは……」
「変革には多少の犠牲は付き物だよ、違うかい?」
「……だからって……貴方はやり過ぎだ……!!」
初めて怒りを感じた。
……怒りのあまり、リミッターの一つが外れた。
「どうして、私がこっちにいると分かったんだい?」
「……女の勘は『カオス理論』を超える、ご存じないんですか?」
「知ってた」
まるで昔からの友人と話すような口調で話し掛ける。
非常にフランクな口調だが、異常なまでに殺気立っていた。
「マイメロさんと両手コンビが私から離れていくのも私のシナリオ通りだ。
真の主催者……ゼロ君が私をクビにしようとしているのも勿論、私の思惑通りだ。
君がここに来たのは50:50だった……そして、敢えて言おう、それも私だ」
「最後の奴が言いたかっただけじゃねーか!」
「……それと君はおかしいとは思わなかったのかい?
出典が違うのにまるであたかも昔からの知り合いだったように振る舞う者たちを!
主催者、レジスタンス、ジロリアンがそれに当て嵌まる!
この世界は最初から狂っていたんだよ! 君も分かっていただろ!」
「薄々だけどね……でも、もう振り切ったよ、そんな些細なことは。
……いや、振り切ったんじゃないのか……振りきれたんだよ……。
それと私はお前の因果を断ち切れればあとはどうだっていい」
「そうかい……なら、始めようか……」
「……こっから先は、筋書きの無いバトルロワイアルだぜ?」
右手にエターナルソード、左手に九字兼定。
変則式な二刀流の構えである。主催者基地にあったのを適当に拝借してきたのだ。
空気を読み、自分はもう捨てられると分かったから、イタチの最後っ屁って奴だ。
「……捨て犬如きが私を倒せるわけないだろ?」
その装備を見て、感じたのはその一言だけであった。
その程度なのだ、今の彼女にとっては。
「―――無限の胡桃(黒)」
「おろ、自重する気はゼロか?」
「私のクライマックスは今だからね、最初から全力でやらせてもらう!
……出ないと死んでから後悔しそうだからね!!」
10/は初っ端から固有結界を発動させる。
「……来いよ、『名無し』!! 元主催者としての実力はあるんだろうな!」
「――抜かせ、空気女!! チートの貯蔵は十分か!」
縦横無尽に胡桃が乱れ飛ぶ。
360°ありとあらゆる方向から飛んでくる。
「守護方陣!! 加えて、次元斬!!」
が、防がれる。
結界さえも切れる業物に加えて時を操る魔剣。
さらに……『名無し』の影が増えていく。
「まさか自分自身のコピーですか?」
「……けど1000体しか出せないみたいだね」
「当たり前だ、ここは私の心象風景だからな」
「……だが、1000体全て私と同程度の実力を持っている」
「笑わせるな……捨て犬……今の私は一人の修羅ですぜぃ?」
1vs1000。
しかも相手は雑魚じゃない、厨ボスである。
「『逸騎刀閃』って言葉知っている?」
「さぁね、というか『一騎当千』じゃないのかい?
いや、んなこたぁどうだっていい……やれるものならやってみい」
「行かせてもらうよ」
「「……戦争の時間だ!!」」
1000体の分身が情け無用に襲い掛かる。
「空円脚!!」
弧を描くように足が上がり、二体ほどの分身が真っ二つになる。
足に刃物でも仕込んでるんじゃないかと疑惑が出そうな蹴りを放つ。
「飛べッ!! 幻影の不死鳥ッ!!!」
覇気で出来た幻獣を分身に向かってぶっ放す。
100人ほどの分身を一挙に薙ぎ払う。
彼女たちの戦いはこれからだ。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「ハズレ……というより、どうやら連合自体が潰れたようね」
その頃、紫は穏健派のメインコンピュータを弄る。
そこで連合が潰れたという情報を掴んだ。
その次の瞬間、紫の背後から木刀のようなものを突き付けられた。
「穏健派の生き残りか?」
「いいえ、潜入者と言ったところかしら?」
紫が振り向くとそこに居たのは黒帽子に眼帯の男だった。
男は木刀を収めた。
「貴方が全員殺したの?」
「いや、俺はではない……少々、気が荒い奴がいたからな。
……それとここにはそいつはいない」
「貴方主催者ね……しかも、
第4回放送をした」
「……そうだ、それとここでは首輪外せる……いや、もうその首輪爆破係はいない」
「あら、そうなの? なら……」
徐に首に手を掛けて、首輪を引っこ抜く。
爆破威力の境界を操り、ゼロにしたが本当に爆発はしなかった。
「それでなんでこんなことを私に伝えるの?」
「……あの男からの指示だ……」
次の瞬間、真田は光速移動で紫の背後を取った。
しかし、紫は即座に反応して墓石をスキマから取り出して、ガードを取る。
「――疾きこと風の如く……加えて動くこと雷霆の如し」
「なっ!?」
が、木刀によって墓石は無残にも両断された。
雷のような自身の光速移動+風の超スピードによる見えないスイング。
「どうした、顔色がすぐれないようだが?」
「やるわね……!(どういうことなの……これがテニヌなの?)」
、
石の強度が駄目なのか?それとも木刀の強度が異常なのか定かではない。
しかし、紫はあせりの色を隠せない。
「……流石、主催者の一人と言ったところね」
「そういえば、もう一人の潜入者のほうを心配しなくていいのか?」
「どういうこ―――」
紫が何かを言いかけた瞬間だったか……
紫の耳にもその爆発音にも似た音が聞こえてきた。
「言っておくが、俺よりも彼奴の方が危険だぞ?」
「…………」
だが、ここで真田から思いもよらぬ一言が放たれた。
「見逃してやろう」
「……何ですって?」
「聞こえなかった? 見逃してやると言った……これ以上仲間を失いたくないだろう?」
屈辱だった。
しかし、それでいて図星だった。
これ以上あんな思いはしたくはなかったのだ、もう二度と。
「この雪辱は必ず……十倍返しですわ……!」
「楽しみにしている」
紫は奥歯を噛みしめる。
しかし、それを見て真田はドヤ顔……不敵な笑みを浮かべる。
紫はスキマを使い、真田が居る部屋から移動していった。
「……貴婦人の相手はつらい……」
紫が出て行った後に一人、ため息を吐いた。
それも『名無し』の指示だったのだ。
もし『八雲紫』が来たら、こういう対応しろと指示があったのだ。
そして後に聞かされた主催者本部が100%ピンチになると。
「……たるんどる……」
誰に言うでもそう呟く。
それは自分に対してなのか、他の主催者に対してなのか……それとも……
そして、真田は連合穏健派本部を跡にした。
【真田弦一郎@新テニスの王子様】
【状態】左目に眼帯、首輪解除
【装備】黒いジャージ&テニスボール&テニスラケット@新テニスの王子様、神威がくぽが作った木刀
【道具】支給品一式、鎧輝@クラッシュギア、不明支給品、ぶっ壊れた特別支給品
【思考】
基本:ただ勝つのみ
1:さて、どうするか……
2:リュウセイに会うかどうかは……
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「でりゃぁぁぁぁッッ!! 麒麟・真極ッ!!!」
分身には分身。
拳が、肘が、膝が、全身の使えるところ全てを打撃武器と化す。
そして、阿修羅の如き連撃で全て分身を潰しきった。
「……貴方の能力……見切った……!」
「ほう言ってみろ?」
息が切れかけながらも、その眼はしっかりと『名無し』を捉えていた。
戦いの最中に『名無し』の能力の全貌を完全に把握した。
「貴方の真の能力―――それは『この殺し合いの参加者全ての能力を使役することが出来る』でしょ?」
「ご・名・答! それくらいできないと、
ラスボスにはなれないっしょ!」
「だろうね……じゃあ、前言撤回。私は今回のラスボスに会ってみたくなった。
……なにしろ、こんなアホ
みたいな能力を持つ奴を捨て駒にするような奴だからね!!」
「そうかい―――『なら、私の屍を超えてからにしな』」
『名無し』が因果律操作によって。……
自分が『この殺し合いの参加者の能力を使える』という運命に設定した。
つまり、『名無し』は全ての参加者の能力を制限無しで使える。
それは参加者が増えれば増えるほど、能力の数が飛躍的に上昇する。
所謂チート。
「『ド派手に朽ち果てろ』」
迫る炎と雷撃。
美しい弾幕のように乱れ飛ぶ剣や矢、メス、銃弾。
よく見ると『名無し』の完全に怪我も治りきっている。
吸血鬼や蓬莱人の並の完全再生(パーフェクトリバース)
時を止めて、破壊光線を放ち、空間を歪めて、無数に斬撃を放つ。
暴れまわる幽霊たちからところ構わず霊撃が放たれる。
アームロックを掛けようとする影も中にはあった。
全ての攻撃を10/に集中させるが………当たらない。
(『詐欺判定か!? いや、空気化か!?』)
「眼には見えぬが、確実にそこには在る……
――――故に捉えるのは難しいぜ、私は!!!」
空気のようにその場と同化する。
当たらなければどうということはないと言う言葉を地で行く。
しかし、そこで『名無し』の顔に変化が起こった。
「『もう茶番は止めだ』……死にな。
―――天地創造(ビギニングオブザコスモス)」
張り付いた『微笑み』が取れた。
あるのは無慈悲なまで『蔑みの表情』。
全能の神ゼウスの力を発動させる。
「1日目 暗闇がある中、神は光を作り、昼と夜が出来た」
暗かった胡桃の森に光が灯る。
「2日目 神は空を作った」
胡桃の木々の合間から空が見え出してきた。
「3日目 神は大地を作り、海が生まれ、植物が出来た」
新しい大地と新しい海が黒き胡桃の森を破壊した。
「4日目 神は太陽と月と星を作った」
新しき太陽、月、星が地に落ちる。
「5日目 神は魚と鳥を作った」
黒き胡桃がすべて駆逐されていく。
「6日目 神は獣と家畜と、神に似せた人を作った」
現れる獣と家畜共、そして人にカタチをした何かが現れた。
「7日目 そして、神は休んだ」
七日間にも及ぶ超波状攻撃。
それを食らった10/の身体はボロボロに……
「――――ジャスト一分だ。いい夢は見れたか?」
「邪眼か……ガハッ……!?」
……なるという夢を見せられた。
しかし、一週間の世界の創生分の(精神的な)ダメージをもろに受けた。
鮮やかな黒色だった髪は、一部の色素が抜け落ちていた。
精神攻撃は基本である。だが、その目は死んでいなかった。
「……知っているでしょ、今回は後出しの方が強いってことを……」
「ぽっと出は嫌わるぜ?」
「貴方は切り札(ジョーカー)を私より先に切った……
だが、私から見りゃ……そいつはブタ以下のクズ手だ……!」
しかし、精神状態は既にボロボロ。
いつ崩壊してもおかしくないギリギリのところで踏みとどまる。
最期の最後で大博打を賭ける。僅かな可能性をその一転に賭ける。
「私も切り札(ジョーカー)を切らせてもらう……!
…………レヴァンティン待機モード解除!!」
『Jawoh!』
「!?」
ドスの代わりに右手に持ったのは近代兵器、
所謂、インテリジェンスデバイス。
「レヴァ剣だと? というか君の支給品はいくつあるんだい?」
「貴方が諦めない心、揺るぎない精神力の持ち主であることは重々承知した。
だからこそ……言っておきましょうか……私のランダム支給品は108つあるぞ!」
「嘘だろ!?」
「
ごめん、今のは流石に嘘だ」
「だが、今更デバイス如きで……」
「おいおい、私を誰だと思ってんだ?
ただの玩具(カブトボーグ)を兵器(ボーグカブト)に改造出来んだぜ?」
肥大化していくレヴァンティン。
その大きさはもはや斬艦刀クラスではない。
大量広域先制攻撃兵器クラスの大きさと化した。
「レヴァンティンッ、オーバードライブッッ!!!」
『Jawoh!』
全てのカートリッジを射出。
この一撃に己が持つすべての力を終集結させるッ!!
純粋な能力では『名無し』が圧倒的優位だった。
特殊能力も『名無し』が圧倒的に優勢だった。
だが、今は負ける気が全くしない。
そういう流れというか空気を今、この瞬間、この手に掴んだ……気がする。
「限界を超えてッ!! 斬り散らせッ!! 奴よりも速く……ッ!!」
レヴァンティンを光の如き速さで振り切る。
双覇龍を従え、全てを薙ぎ払う、乾坤一擲の一撃を放つ。
残った分身ごと、全て『名無し』ごと一刀の下に斬る。
「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉッッ!!!!
これが全力全壊……一発逆転、起死回生のぉぉぉぉぉぉぉ……!!!」
さらに加速して、加速して、加速する。
それに比例するように刀身がさらに伸びていく。
『名無し』は避ける気力などもう残っていなかった。
いや、まるでこの瞬間を待っていたようだった。
…………………………………………笑っていたのだ。
「――――奥義、真覇光刃閃ッ!!」
『名無し』の世界が斬られた。
「獲ったぞッ!! 『名無し』、いや……」
10/が何かを言ったようだったが聞き取りづらかった。
「貴方の因果は今、此処で私が断ち切るッッッ!!!」
「―――見事だよ」
――――因果の楔が抜け落ちた。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
流石に死んだだろう。
自分でも分かるほどのオーバーキルだってのは知ってる。
「……やるねぇ、やっぱり危険だよ君という、存在は……」
「生きてんのかい!」
「でも、私はここでGAME OVERだ……君の勝ちだよ……」
……命からがら彼は生きていた流石チート主催者。
「………私も所詮は『盤上の駒』だったんですね」
「そうだよ……この世界にいる時点で皆平等だ、あるのは生きるか死ぬかだ。
……それが参加者だろうが、主催者だろうが、モブキャラだろうがね」
「「死は誰の前にでも平等だ」」
……同じことを言った。
私と彼は似ているんだな、やっぱり。
「君は他の主催者を倒す気か?」
「まさか、そんな気は更々ない……
私がすべきことは完遂した……後はゆっかりん達に任せて自重するさ」
「……いいよなぁ、美人と一緒に行動出来て……」
私はこれ以上の咎を作る気はない。
「……なら、元の世界に帰る気かい?」
「元の世界だって? ハハハ……そんなものは私には無いよ。
所詮、私はキャラクター……
混沌の物語で生まれたキャラクターに過ぎないよ」
「………メタ発言、自重しなさい」
「……ああ、そうさせてもらう」
私一人だけで脱出する気にも全くならない。
「……私には名前が無いが……それでも私のことを覚えていてくれるかい、宿敵?」
「無論だよ……今、貴方を縛っていた因果の楔は私が断ち切った……私の中で生きろ」
「ああ、精々そうさせてもらうとしよう……
……私は楽しかったよ、十分満足だ、色々あってね……最後に『本気の』君とも戦えたしね」
「そいつはどうも……最後の最後でわざと手抜いたくせに……
……主催者の自分が死ねばハッピーエンドになるとでも思ったわけ?」
「…………手厳しいねぇ………」
私の皮肉に、彼は苦笑を浮かべた。
無茶苦茶だってのはよく分かったような気がする。
「……でも、嫌いじゃないよ、そういうのも、分の悪い賭けも……」
「命落としたら意味がないだろうよ……だから、私は分の悪い賭けが嫌いだ。
……生きているから、私『達』は世界に繋がれているんだよ……」
「ハハ……実に正論だよ……ああ、私はもう限界だ……」
「……なら、最後の台詞くらいビシッと決めてくれよ、盟友……」
最後に『名無し』が私の身体に寄り掛かって力をくれた。
けど、流石に【因果律操作】は流石に出来なそうだ。
いや、出来なくてもいいだろう。そんなのは私の上の次元にいる人たちがすりゃいい。
彼が歩んだ記憶が……感情が流れ込んでくる……彼が生きたという証は私の中に確実に残っただろう。
そして、彼は私の耳元でそっと囁いた。
「あなたと合体したい」
【『名無し』/@TCBR 吸収確認】
『名無し』の最後の台詞はアクエリオンだった。
女の私の言う言葉じゃねぇだろうよと野暮な突っ込みはほっといて私は彼を受け入れた。
というよりも本当に彼が私の中に入ってきた、うん、魂は消滅したしいいか。
「……終わりましたか……」
彼を受け入れたことによって少しは体力が少し戻った気がする……
……それにしても、これからどうしようか?
さっきも言ったが彼が居なくなった今、他の主催者を倒す気には全くなれない。
傍観者には……もう戻れそうにないしなぁ……色々とアレだしね。
んっ、股間のあたりがモゾモゾする、これまでになかった感覚だった。
私は恐る恐る股間の辺りを確認する。
…
……
………私に……
…………私にとてもとても立派な一物が生えていた。
「――クックックッ……。
―――ハッハッハッハッハッハッ……。
――――アーッハッハッハッハッハッハッハッ!!!!
………………………………………………………………………………」
お の れ 『 名 無 し 』 ゆ る ざ ん !
我 幾 度 転 生 し よ う と て 貴 様 だ け は 絶 対 に 許 さ ん ! !
これほどまでに自分がしたことに後悔したことがあっただろうか?
いや、無い!!! ちくしょう!! 私が一体何をしたって言うんだ!!!
あなたと、合体したい……ってそういうことだったのかよ!!!!
何が合体だ!! 悪魔合体じゃねぇですかぁぁぁ!!!
訳が分からない……ああ、訳が分からない話だ!! どういうことだよ、本当に!!!
試合に勝って、勝負に負けた気分だよ!! つうか、嫁に行けなくなったぁぁぁぁ!!!!
「私、空気だったけど……WILD CHINKOなふたなりになった……強く生きよう」
―――後のWILD CHIN娘である。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「貴方……『名無し』は?」
「『奴』の因果は私が断ち切った……うぅ……」
「主催者の一人を倒したってことなの? なんで泣いてるのよ?」
「……泣いてなんか……ないです」
部屋の結界にも似たガードが張られていたが戦いが終わり解除された。
ズタボロになった10/の身体を紫が支える。
この時、10/の眼には確かに涙らしきものがはっきり見えた。
「……ここは爆破させます」
「はい?」
「……一分、一秒が勿体ない、ハヤクハナレマショウ、バクハサセマス」
「そ、そうなの(相当精神的にきてるわね)」
そして、二人は基地を離れていった。
その後、10/は基地爆破のスイッチを押した。
「―――任務了解」
_ .. _
/ \
/, '⌒ l.r‐-、.`、
/ ( 八 ) ヽ
( ー-' `ー-' ノ
ー┐ (_八_)┌-'
`ー┐┌┘
-======' ,=====-
-====' ,=====-
-==' ,==-
______ ,r-‐ -‐、_______
※あくまでイメージ図です。
「―――任務、完了」
「外道ね」
「あそこにはもう行きたくない」
そして、紫はスキマを出現させた。
「さぁ、行くわよ!」
「……はい……」
二人は行く、更なる戦場へ。
【
三日目・8時15分/ヒマラヤ山脈・連合穏健派本部跡地】
【八雲紫@東方Project】
【状態】首輪解除、レジスタンスリーダー代行
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品一式
【思考】
基本:『生きて』主催打倒に動く
1レジスタンスの生き残りを探す。
2:連合の穏健派の生き残りも探す
3:真田には雪辱を晴らす
※レジスタンスの幹部です。
【10/@TCBR】
【状態】全身にダメージ(大)ある種の絶望、WILD CHIN娘、脱空気、首輪の爆破機能と能力制限機能を解除
【装備】レヴァンティン、九字兼定
【道具】支給品一式×2、自作のコンピュータ、トランプ、ドス(短刀)@現実、
マテリアルブレード、エターナルリング、ティーセット一式、その他不明
【思考】基本:???
1:紫をサポートする
2:8/が気になる。
3:6/……ファントム……妖夢が本格的に心配になってきた。
4:マスターアルバートの言ったことが気になる
5;バグラモン達とは敵対するかもしれんが、関係ない。
6: お の れ 『 名 無 し 』 絶 対 に ゆ る ざ ん !
※『名無し』が持っていた主催者としての知識を得ました。
※『名無し』の魂を刻みこみました。
※WILD CHINKOが生えました。(効果は特にないです)
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
一方、その頃……
「ククク……8ァー8ッ8ッ8ッ……!!」
「どうしたんですか? 久々あったら随分と様変わりしちゃって?」
「死んだぜぇ……死んだぜぇ……べらんめぇに殺してやったぜぇ……」
穏健派本部にいた連合の兵士を殺したのは8/だった。
それどころじゃない……真田と『名無し』以外全員を殺したのだ。
ただ殺意が湧いたから殺した、ただそれだけだった。
「6/を殺した奴も分かったぜ……!」
「!? ……ッ!? 本当ですか!?」
「だが、奴のCV8大塚明夫だ」
「ふざけんな、グリーンヘアーの私に勝てると思ってんのか?」
「8ッ8ッ8ッ……違いねぇな」
二人の鬼札が歩き出す、
ただ、己の目的のために。
【三日目・8時15分/???】
【
初音ミク@VOCALOID】
【状態】人間?、ドS、文人さんこそが正義だ!
【装備】ヒートロッド、アームドセイバー@仮面ライダー響鬼
【道具】支給品一式、レジスタンス関係者の名簿
【思考】基本:6/を殺した奴をこの世の全ての苦しみを味あわせて殺す!
1:愛しの文人さんのために主催のジョーカーとして名簿の奴らを殺す
2:他の参加者もいたぶる。
3:取り合えず目の前にいる奴は殺す
※媚薬らしい薬を飲まされて鬼じゃなくなりました
※ただし『人間』じゃなくなった可能性があります
※主催側のジョーカーになりました
【8/@TCBR】
【状態】フル改造済み、ジョーカー化、特殊加工の首輪
【装備】大量の銃火器と刀剣類
【道具】なし
【思考】基本:『見敵&必殺(サーチ&デストロイ)』
1:ミクと行動する
2:もっと血が見たい
※主催側のジョーカーになりました。
最終更新:2012年03月14日 00:42