「まゆみちゃん………ッ!」
「ジバンさん……」
「まきょ……」
ビル街の路地裏に身を潜めながら、ジバンは怒りと悲しみに身を震わせつつ拳を握った。
巨大化、狂暴化したはるかさんを止めるべくキルコ達と共にしばし奮戦したものの、状況は思わしくない。
ジバンの砲撃、キルコとまこちーの打撃、空蝉丸の電撃を纏った斬撃を立て続けに受けてもはるかさんは
ほとんどダメージを受けず、ジバン達の命を奪おうとさらに分裂して暴走し続けた。
だが空蝉丸がとっさにモンスターボールから繰り出したプテラが思わぬ活躍を見せ、現在は状況がこう着状態に
なり始めていた。
「アハハハハハ!?アハハハハハ!?アハハハハハ!?」
「プテラ、続けて『ねごと』でござる!」
プテラが先制で繰り出した『ステルスロック』で分裂はるかさんの周囲に鋭利な岩がまき散らされ、さらに『ねむる』
からの『ねごと→ふきとばし』の立て続けの応酬で分裂はるかさんは次々とダメージを受け続ける羽目になり
ジバン達を襲撃できずにいた。
俗に「昆布」と言われる長期戦に適した戦法である。
ちなみにプテラにはあらかじめまこちーから借り受けたきあいのタスキを装備させている辺りが抜け目ない。
だがその間にも新たな放送が流され、探し人である五十嵐まゆみの死を知ったジバンは愕然とした。
自身の妹でもある少女の自分の与り知らぬ場所での死。
その事実に主催者の野田総理の死や後釜のダースベイダーの登場といった情報はジバンの中では完全に
霞んでしまっていた。
オートデリンガーを握る両手も心なしか頼りない。
「ジバンさん、しっかりしてください! 今ウッチーさんがはるかさんを足止めしてますけど、そう長くは
もちませんよ!? 早くなんとかしないと!」
「キルコ君……」
わかってはいるが身体が動かなかった。
別に内部メカの不調とかそんな事ではない。
これは守るべき者を守れなかった自身への無力感からのものだ。
たった一人の少女も守れず、何が警視庁秘密捜査官警視正か?
もはやそんな思いばかりが彼の頭を渦巻いていた。
「まゆみちゃんが死んだのはジバンさんの責任じゃありません! 悪いのはこんな殺し合いを始めた野田総理
です! 今はなんかもう死んじゃってダースベイダーって人が代わりに出てきましたけど!」
「わかっている! わかっているんだ……ッ!!」
思わず声を荒げてしまったが、キルコは怯まなかった。
彼女とて婦警になる前は傭兵として戦い続けた前歴がある。
仲間や親しい者の死にはむしろジバンより敏感かもしれない。
「そうやってふさぎ込んでたらまゆみちゃんが生き返ってくるんですか? そんな都合のいい話があるわけ
ないでしょ!? 立ってくださいジバンさん! まゆみちゃんの為にも私達が――――」
そこまでキルコが言いかけた時である。
「SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!」
「SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!」
「おい見ろ、あんな所に妙な生き物がいるぞ?」
「ちょうどいい、アレもクラウザーさんへの生贄として捧げるぞ―ッ!!」
空蝉丸とプテラの後方から、何やらアレな発言をしながら怒涛のように押し寄せる集団が現れたのである。
その数およそ200人超。
言うまでもなくDMCの狂信者の集団である。
「ぬうっ、いかん!」
とっさに彼らに気付いた空蝉丸はプテラの背に飛び乗り、空中へと一時退避する。
その間にも狂信者の一団は逃げた空蝉丸よりも目の前にいるはるかさんの方に標的を絞り突撃する。
だがそれが不味かった。
「アハハハハハハハハハ…………!!」
厄介な一人と一匹が離れた事を確認したはるかさんは分裂を解き再び巨大な一体の姿へと変化し、狂信者達へと
怪しく輝く目を向けた。
『笑う』という行為は本来は攻撃的な行動である。
そんな言葉をはるかさんの姿を見たキルコはふと思い出した。
「食らえ妙なデカブツがーッ! ウルトラ兄弟必殺光線!!」
「アハハハハハハ!(失せろ!)」
「ウボァーッ!?」
マントを羽織った宇宙人の光線を平然と身体で受け止めつつ、それを片手で蠅のように叩き潰すはるかさん。
「次鋒レオパルドンいきます! グオゴゴゴ!」
「アハハハハハ!(はるかさんフェンシング―ッ!)」
「ギャアアーッ!?」
続けて出てきた戦車
みたいな超人も間髪入れず片手を突き出して串刺しにする。
「なるほどただの化け物ではないようだな。だがこのバスク様をさっきの野郎どもと一緒にすると後悔する事に
なる。どああ~~~っ! 華山獄握爪!!」
今度はその様子を見ていた巨漢の男が片腕を突きだし、高速回転しながら飛び出してきた。
その手ははるかさんの胴体を握りつぶし、そのまま粉々に――――
「おりゃあはは、は!? あ? い!!」
「アハハ、アハハハハハハ!(どうした、まわるんじゃないのか……)」
――――する事無く、はるかさんの身体に当たり、そのまま静止してしまった。
その腕を馬鹿にしたような目で見ながらはるかさんは掴む。
そしてその掴んだ手が運ぶ先は――――
「な……な……きさまなんの化身だ!!」
「アハハハハ!(ただのぷちどるだ!)」
バリッ! バリボリバリッ! グチャッ!
生々しい音を立てつつ、はるかさんは男を口内へと運び、そのまま捕食した。
いつもの甘噛みとかいう次元を超越した完全なる野生動物の獲物の咀嚼である。
その光景に空蝉丸やキルコは思わず目を背けてしまった。
【テンペラ―星人@ウルトラマンタロウ】死亡確認
【レオパルドン@キン肉マン】死亡確認
【バスク@北斗の拳】死亡確認
「アハハハハハハ、アハハハハハハハハハ!!」
「おのれリボンの化け物め、よくも同志を!」
「おとなしくクラウザーさんにその身を捧げろーッ!!」
怒りに燃えた狂信者達は一人、また一人と巨大なはるかさんへと特攻していく。
だがそれも暖簾に腕押し。
攻撃を仕掛けるたびに不気味に笑うはるかさんに叩き潰され、踏まれ、投げ飛ばされ、捕食されていく。
しまいには数の多さに業を煮やして分裂したはるかさんによって片っ端から喰い千切られていく始末だった。
だが信奉するクラウザーさんの為なら死をも恐れない狂信者達の辞書に後退の文字はなかった。
あるのは前進制圧あるのみ!
数分後。
気が付けば残されたのは呆然とするキルコ達と、血にまみれた市街地。
そして暗黒色のオーラすら醸し出す血濡れのはるかさんが佇んでいた。
【DMC狂信者×約200人】死亡確認
「アハハハハ!」
大量の狂信者集団がいなくなった事を確認したはるかさんは、その眼を再び空蝉丸とプテラへと向ける。
『次はお前だ』
言葉は分からないが、そう言っているようにも思えた。
「させません!」
それを阻止すべく、トンファーブレイドを構えたキルコがはるかさんの横っ面を殴りつけようとした。
これではるかさんの目をそらし、再びプテラの昆布戦法に持ち込める。
そう考えたキルコだったが、彼女は焦るあまり相手を侮っていた。
「「アハハハハハハ!(阿呆が!)」」
「なっ……」
「いかん、キルコ殿!」
同じ轍は踏むまいと、はるかさんはすぐさまキルコの方へ多数の分身を生み出し突撃させた。
テラカオス化が促進されたはるかさんはこの短時間で高度な知能を手に入れ、もはや奇妙なマスコットの概念を
超越した存在へと足を突っ込んでしまっていたのである。
もちろんそんな事情をキルコ達が知る由もない。
「ッッ! キルコストーム!!」
「「アハハハハハ!」」
ギリギリで迎撃が間に合い、分身はるかさんは次々と竜巻に吹き飛ばされていく。
だが今度は分身達が再び合体、巨大はるかさん2号と化してキルコに襲いかかった。
再度キルコストームを放つものの、その巨体は風に揺れるばかりでまったく吹っ飛ぶ気配を見せない。
空蝉丸の方も分身と巨大化を交互に繰り出される事でかく乱され、昆布戦法に持ち込めぬまま攻めあぐねていた。
残されたジバンは未だ動けず、まこちーもどうしたらよいのか分からずオロオロするばかり。
「うわああああああああああ!?」
「キルコ殿―――ッ!?」
そして遂にキルコは巨大はるかさん2号に身体を鷲掴みにされ、宙へと運ばれてしまった。
行き先はただ一つ、暗く血にまみれた口内。
何とか脱出を試みるものの、巨大なはるかさんの馬鹿力に彼女も手も足も出ない。
ああ、私、ここで終わりなんですかね?
先輩、私、流島分署には戻れそうも―――――
『タテガミライオー! バディアニマル、ガルルルルーン!』
「アハハハハガァッ!?」
「うわぁぁっ!?」
死を覚悟したキルコだったが、その思いは寸前で却下されてしまった。
突如現れた巨大な物体が、はるかさん2号を1号もろとも跳ね飛ばしたのである。
その勢いでキルコも吹っ飛ばされたが、寸前で空蝉丸にキャッチされ事なきを得た。
「い、一体何が……」
「あ、あれはもしや……」
「知ってるんですか雷電……じゃなくてウッチーさん?」
空蝉丸はその巨大な物体に見覚えがった。
以前宇宙大恐竜ボルドスとの一戦で共闘した先輩戦隊、特命戦隊ゴーバスターズの駆るマシン。
巨大な青いライオンのような姿をしたその雄姿。
バディゾード・LT-06 タテガミライオーである。
「アハハ!アハハハハハハハ!!(邪魔をするな!何者だ!?)」
一体に戻り突然の乱入者に怒りを露わにするはるかさんの問いに答えるかのように、タテガミライオーの中から
一人の人物が姿を現した。
そこに乗っていたのはエネルギー管理局所属の特命戦隊の一人――――
「そこのリボンの怪物よ! それ以上好きにはやらせないゼーーーーーーーーーーーット!!」
ではなく、何やら不自然になびく赤いマフラーを巻いたやたら熱い男だった。
「お……お前は……いや、貴方は!?」
「えっ、ジバンさんはあの人を知ってるんですか?」
「無論だ。彼を知らない正義の戦士はおそらくこの日本にはいない!」
路地裏からまこちーと共に顔を出したジバンは驚愕の声を上げながら男性の方を見ていた。
だがその眼差しは驚きよりも尊敬に満ち溢れていたと言ってよかった。
彼の名は水木一郎。通称アニキ。
レジェンドヒーローであれば知らぬ者はいない、言わずと知れたアニメソング界の帝王である。
ジバンの歌は基本串田アキラ氏の楽曲だが、彼の偉大さはジバンもしかと耳にしていた。
「アハハハハハ!!(いいだろう、貴様から殺す!!)」
この不愉快な男を今すぐ始末する。
そして皆殺しにする!
テラカオス化による殺人衝動が頭を渦巻き、はるかさんは怒りのままにアニキに襲いかかった。
だがアニキはタテガミライオーの頭上から一歩も動こうとしない。
それどころかタテガミライオーも迎撃に入る気配がない。
どうしたのかと慌てるジバン達だったが、その理由はすぐに明らかになった。
「♪飛ばせ鉄拳 ロケットパンチ!!」
「アハガァッ!?」
ディバックからマイクを取り出したアニキは何を思ったか突然自身の持ち歌の一節を歌い始めた。
するとアニキの背後に巨大な幻影のような物体が浮かび上がり、その幻影が拳を発射してはるかさんを殴り
飛ばしたのである。
よく見ると幻影の姿はスーパーロボット、マジンガーZの姿そのものだというのが確認できた。
「♪今だ 出すんだ ブレストファイヤー!!」
「アハァァァァァァァァァァ!?」
続けざまに幻影の胸の放熱板から発射された熱線がはるかさんの身体を焼き尽くしていく。
たまらずはるかさんは分裂して回避を行ったが、アニキは慌てることなく歌い続けた。
「♪必殺パワー サンダーブレーク!!」
「「「アハァァァァ!?」」」
今度は幻影の姿が偉大な勇者へと変貌し、全方位に繰り出された雷がはるかさん全員に降り注いだ。
これでは被害が広がると判断し、再び巨大化して一体になるはるかさん。
そろそろ説明せねばなるまい。
これぞアニキが自身の熱いスピリットを燃やす事で独自に生み出したスタンド『ザ・アニキング』。
その能力は『アニキがこれまでに歌い続けてきた物語の英雄達の姿へと自在に変化し、その能力を行使する事』である!!
黒焦げになりながらもめげずに立ち上がってきたはるかさんだったが、その後は散々の一言だった。
マグネットパワーで動くロボットにサバ折りをかけられ。
5体合体のロボットにヨーヨーを叩き付けられ。
何人もの仮面のヒーローに蹴りを叩きこまれ。
鬼畜そうな赤い巨人にトゲ付き鉄球をぶつけられ。
脳髄むき出しの黒いロボットに銃撃でハチの巣にされかけ。
終わった時にはボロ雑巾に近い状態でヨロヨロと地面に這いつくばっていた。
「よし、とどめだゼーーーーーーット!」
「いやあの、流石にもうやめたげてくれまs―――――――」
「♪雲を裂き 風を巻いて 夢を夢を夢を~」
キルコの制止もむなしく、アニキは追い打ちとばかりに歌い始める。
幻影の姿は何やら猿っぽいゴルファーのような姿へと変わっていった。
「♪夢を勝ち取ろう!!」
『ワイは猿や!』
「アハハァァァァァ―――――――――ッ!?!?」
幻影の振り下ろしたゴルフクラブを叩き付けられ、はるかさんは遥か彼方の空へとナイスショットされてしまった。
おそらく落下地点にホールがあったら旗に包まれていただろうが、流石にそれはないだろう。
誰もがその時そう思った。
「助けてもらってありがとうございます! やりすぎな気もしますが……」
「礼には及ばないゼーーーーーット! 礼なら俺をこの場所に連れてきてくれた彼女に言ってほしいゼーーーーット!」
「彼女……でござるか?」
「ああ。俺は元々暴走するDMCの信者達の目を覚まさせるためにビッグサイトに向かっていたんだが、途中で
彼女と出会い、そして君達に出会ったんだゼーーーット!」
戦いを終え、改めて恩人であるアニキに礼を述べるキルコ達。
だが話によると彼は自分の意志でこの場に来たのではなく、ある人物の導きでこの場に来たのだという。
するとその問題の人物が、タテガミライオーの中からキルコ達の元へと歩いてきた。
「どうも~、みなさん初めまして! 間に合ってよかったよ!」
「この子は……ロボットか?」
「あれ……どこかで見た事あるような……」
現れたのは、緑色のツインテールが特徴的な機械の少女。
しかしそれはキルコ達も知っていた『彼女』ではない存在。
彼女達とジバン達が出会ったのは果たして偶然なのか。
それはまだ、誰にも分からない。
【一日目・23時30分/東京都・中央区】
【田村直人@機動刑事ジバン】
【状態】健康、深い悲しみと無力感、機動刑事ジバンに変身中
【装備】マクシミリアン、電子手帳、パワーブレイカー、ニードリッカー、オートデリンガー
【道具】支給品一式、ダイダロス
【思考】基本:野田総理を倒して殺し合いを止める
1:まゆみちゃん………
2:アニキ達と接触する
3:もし次に戦闘になったら、自分は戦えるのか?
4:東京都庁は後回しにしてビッグサイトに向かう
5:野田総理の本拠地を探す
6:黒幕はバイオロンではなかったが、ためらわず戦う
※五十嵐まゆみの名前が出てから後の第3放送の内容をよく覚えていません
【音無キルコ@新米婦警キルコさん】
【状態】疲労(中)
【装備】トンファーブレイド
【道具】支給品一式
【思考】基本:野田総理を成敗して殺し合いを止める
1:ジバンさんやウッチーさん達と協力して悪党を成敗する
2:とりあえずアニキさん達と話してみる
3:はるかさんの行方が気になる
4:東京都庁の魔物も気になるが、まずはより多くの被害を出してそうな
DMC狂信者を成敗する
5:野田総理の本拠地を探す
6:ハル先輩達、無事かなぁ?
【空蝉丸@獣電戦隊キョウリュウジャー】
【状態】疲労(小)
【装備】ガブリチェンジャー、ザンダーサンダー
【道具】支給品一式、獣電池(プテラゴードン×6)、使用済み獣電池(トペランダ、プクプトル、フタバイン)モンスターボール(プテラ)
【思考】基本:野田総理を倒して殺し合いを止める
1:ジバン達に同行する
2:アニキ殿達と接触する
3:はるかさんが気がかり
4:ビッグサイトに向かう
5:野田総理の本拠地を探す(九州が怪しいと睨んでいる)
6:キング殿達と合流したい
※プテラの現在の習得技は ねむる、ねごと、ふきとばす ステルスロック の4つです。
【まこちー@ぷちます!】
【状態】健康、深い悲しみ
【装備】きあいのタスキ
【道具】支給品一式
【思考】基本:まきょー
1:空蝉丸達と行動する
2:赤いマフラーの人(アニキ)達と話してみる
3:真とちひゃー、
765プロの面々の死に深い悲しみ
3:はるかさんが心配
4:襲われたら全力で戦う
【水木一郎@現実】
【状態】健康だゼーット!
【装備】赤いマフラー、マイク、ライオアタッシュ、LT-06タテガミライオー
【道具】支給品一式
【思考】基本:俺の歌で殺し合いを止めるゼーット!
1:ジバン達と接触してみるゼーット!
2:DMCの信者達を俺の歌で改心させるゼーット!
3:そして殺し合いの主催者も懲らしめるゼーット!
4:そのためにも仲間を集めるゼーット!
※スタンド『ザ・アニキング』を呼び出す事が可能です。
アニキの歴代の持ち歌のヒーロー達をヴィジョンとして呼び出し能力を行使できます。
【フェイ・イェンHD@スーパーロボット大戦UX】
【状態】健康、等身大
【装備】ジェイド・フォーキー
【道具】支給品一式、ドラムセット、獣電池(トバスピノ)
【思考】基本:殺し合いを止める
1:このメカっぽい人や眼帯の婦警さんと話してみる
2:アニキと共に自分の歌をみんなに届ける
3:死んだ『あの子』のためにも必ず殺し合いを終わらせる
4:SATSUGAIとか言ってる人達は必ず止める
5:東京都庁がなんか気になる
※アニキの持ち歌はほぼマスター済みです。
※獣電池にブレイブインできるかは不明です。
ドスンッッッ!!
「アハ……ハハハ……ハハ……」
アニキの手によって吹っ飛ばされたはるかさんは、しばらく空中散歩を楽しまされた後、地表へと激突した。
巨大化していた身体は先ほどのダメージにより普段の大きさへと縮小している。
もはや体はボロボロだったが、戦意だけはまったく衰えていなかった。
これもテラカオス化の影響だろうか。
ここがどこなのかは今はどうでもいい。
この体の傷が癒えたら、あの暑苦しい男は必ず殺す。
一緒にいたデカいライオンも殺す。
ロボット刑事も眼帯の女も金色の侍もまこちーも殺す。
SATSUGAIとか叫んでいた連中も殺す。
とにかく全員殺す。
叩き潰して殺す。
踏み潰して殺す。
噛み砕いて殺す。
分裂して蹂躙して殺す。
殺して殺して殺して殺して殺し潰す。
もはやはるかさんの脳内には殺意という感情がほとんどを占めはじめていた。
その時である。
怨嗟にまみれたはるかさんの背後から何者かが歩み寄ってくるのを感じたのは。
誰だ?
いや誰だろうが関係ない。
目の前に現れた者は誰だろうが殺し潰す。
捕食すれば少しは回復の足しになるだろう。
そう結論付け、はるかさんは振り返ると同時に背後の相手に飛びかかろうとした。
「アハ(死n――――――― !?」
その間わずか0.05秒。
宇宙刑事の蒸着が完了してしまうレベルの時間ではるかさんは気付いた。
夜の暗闇の中で相手をはっきり認識する必要などなかった。
目の前にいる相手が何者なのか。
そして自分が過ちを犯した事に。
「空から急に何か降ってきたかと思ったら――――――」
勝てない。
今の『この人』には。
早く謝れ。
這いつくばって服従するんだ。
「まさか貴方だったとはね、はるかさん」
「アハハ………」
強者はより強い強者に屈服する。
テラカオスはより強大なテラカオスに屈服する。
この瞬間、暗黒のぷちどるは一匹の従者と化した。
【一日目・23時30分/日本・埼玉県】
【天海春香@アイドルマスター】
【状態】健康、テラカオス化進行中、それにより春閣下化
【装備】カブトゼクター&ライダーベルト@仮面ライダーカブト
【道具】ドレイクゼクター&ドレイクグリップ@仮面ライダーカブト、ゼクトマイザー@仮面ライダーカブト、支給品一式
【思考】基本:この救いようのない世界を征服し、絶対的な支配者となる。
1:傘下に入らぬ者は殺す
2:はるかさんを介抱し、傘下に加える
2:765プロの皆の死に深い悲しみと怒り
3:
天の海を往き、春を香らせる
※ゼクトマイザーは伊集院北斗のデイパックに入っていたのを回収しました。
【はるかさん@ぷちます!】
【状態】ダメージ(極大)、日光を克服、テラカオス化進行中、新型ナノマシン服用、暗黒化
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:アハハハハ……
1:春香に服従する
2:傷が癒えたらあの男(水木一郎)は必ず殺す
3:とにかく全員殺す
※テラカオス化の進行により、巨大化と分裂を自分の意志で行えるようになりました
最終更新:2014年03月03日 02:41