『邪魔を、するなぁぁぁぁ!』
「ぴきぃ!」
世界樹地下での血みどろの死合は続いていた。
氷竜が怒号と共に足を踏み鳴らせば、氷の盾が出現してスライムの炎を遮断する。
アイスシールドの耐久力は、敵の連携攻撃を許さなければ相変わらずの高性能であった。
(おのれ、やはり先刻不意打ちで首を一つもっていかれたのが痛すぎる……!)
だが、氷竜はその盾の出来栄えにただただ歯噛みする。
圧倒的な防御力を持つ盾の何が不満なのか?
共に奮戦するほむらと、長年苦楽を共にしてきた偉大なる赤竜だけは、氷竜の苦悶の表情の理由がわかった。
(おかしい、私と戦った時はもっと純度の高い氷……それこそ鏡のような盾だったはずなのに!)
(その通りだほむら。だがあいつの技は、三つの首が揃った三位一体でこそ真価を発揮するのだ!
あの傷ではミラーシールドは生成できず、ブレスの威力も減衰する……!)
本来であれば、氷竜が生み出すミラーシールドは超速で生み出される最強の盾。
万能属性を含めたあらゆる攻撃を完全反射するというチートカウンタースキルなのだが……
赤竜の言葉通り、首を失い氷の力が弱まってしまった現在では、ただ頑丈なアイスシールドの生成が限界であった。
「相変わらず邪魔なヤツじゃなぁ。そんなに冷気を吹き出して、この滾りが萎えてしまったらどうするつもりじゃ?
――まあこの程度でギンギンのワシが萎えることはないんじゃがなぁ!」
『ぬぐおおおおおぉぉぉぉぉ……!』
暴れ狂う魔王マーラの弱点は氷だというオオナズチ。
理由は冷えて縮こまって萎えるから。もう外見通りの弱点だ。
さらに再生能力とアイスシールドにより、貴虎とスラリンの攻撃を遮断できる氷竜は残された同盟軍の戦力の要であった。
しかし、さしもの三竜も首を一つ失う重傷を負った状態で『魔』そのものを司る魔王と仮面ライダーにスライムを一人で抑え込むことはできない。
そして彼の背後には、守るべき巫女まどかがいる。
盾を張り巡らせ、複数の眼で周囲を警戒しても、どうしてもまどかの防御と敵の足止めが優先されてしまう。
「そこだっ!」
「危ない! 千樹の守りっ!」
『すまないまどか、助かった!』
氷竜の僅かな死角から放たれる矢を、どこからともなく伸びてきた世界樹の枝が遮断する。
絶望的な都庁同盟軍の戦線は、まどかと氷竜の守りの布陣でなんとか崩壊を免れているのだ。
ほんの僅かな時間、二枚の盾が同時に使用された。
「ふっ……かかったな」
「なっ――」
直後、マーラが猛進する。
「くっ、僕のA.Tフィールドだけで耐えきれるのか……!」
ここで三枚目の盾、最終防衛ラインとしてカヲルのA.Tフィールドがまどかを包み込む。
「あまいのぉ、お主」
だがマーラが狙うはまどかではなかった。
盾は確かに面倒ではあるが、三人の連携があれば打ち破れるのはすでにわかっているのだ。
現状マーラ達にとって邪魔なのは、盾の隙間から援護射撃をしてくる連中である。
つまり
「ア――――ッ!?」
「ロ、ロックオォォォォォォォンッ!!!」
打ちつけられるご立派。
引き裂かれる肛門。
滴る鮮血。
思わず漏れてしまう喘ぎ声。
「お、俺は……トリンのためにも……ブレイブ……ぉほっ……」
無慈悲な一撃を受け、ロックオンの死は確定した。
だが彼は
最後の力を振り絞り、マーラへと銃を向ける。
本人の意思とは無関係に漏れてしまいそうな嬌声も噛み殺し、引き金に手をかけ――
「やらせん」「大人しく昇天するがよい」
それよりも早く、貴虎が放った矢がロックオンの心臓を射抜き、ご立派がより深くへ捻じ込まれる。
ブレイブを引き継いだキョウリュウブラックの意思を笑うかのような、あまりにも冷酷な一撃。
その体はご立派を引き抜かれると同時に、力なく地面へと崩れ落ちた。
【ロックオン・ストラトス@機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-】 死亡確認
『貴様ァァァァァァァァァァ!』
赤竜が咆哮をあげ、ファイアブレスを吐き出す。
「ぴきーぃ!」
だがスラリンの灼熱の炎の妨害により威力を下げられたそれは、貴虎の連続射撃でダメージを与える前にかき消された。
氷竜同様、彼も傷により満足のいくブレスが吐けなくなっているのだ。
「何を怒る? 戦いにおいて、遠距離攻撃を得意とするものや手負いの者を優先して潰すことは基本だろう。
ましてや貴様ら(インベス)なぞにかける情などというものは、存在しないっ!」
貴虎の言うとおり、数で劣る彼らが戦況をより有利なものにするには敵の頭数を減らしていくのが定石だ。
ロックオンは既に瀕死の重傷を負っていた。それでありながら遠距離からの攻撃を止めない彼は、邪魔以外の何物でもない。
弱った人間を蹂躙するなど、忌み嫌う者も多いだろう。
だが貴虎にも信念がある。その信念のためには手段は選ばないし、周りからの罵声を浴びる覚悟も出来ている。
「次は――」
「っ!?」
そして、次の獲物に狙いを定める。つい先程まで戦っていた、黒髪の少女だ。
「危ない、ほむほむっ!」
だが、貴虎が放った矢はラブによって弾かれる。
目の前でロックオンが惨殺され、先程の貴虎の言葉から次に狙われるのはほむらだと彼女は気がついていたのだ。
「ラブ……守ってもらってすまないのだけど……私はもう足手まといにしかならないわ……」
「何を言ってるの! こいつら倒して、みんなで一緒に地上に戻るんだよ!」
「
ごめんなさい……もう、武器も底をついて、これ以上魔法を使えば……あなた達にさらに迷惑をかけることになる……」
ほむらは息も絶え絶えな様子でラブに詫びた。
彼女の手に持つ銃は既に弾が底を尽き、手の甲に宿るソウルジェムの濁りは既に限界寸前であることを示している。
屈強なマーラと貴虎には肉弾戦では敵わないし、小さくて動き回るスライムにも効果は薄いだろう。
武器と魔法が使えなくなった時点で、ほむらは生きながらにこの場では死人同然となっていた。
「ラブちゃん、ほむらちゃんを抱えて後ろに下がって!」
「わかった!」
「これ以上……これ以上みんなを傷つけるのはやめて!」
「うぐぁ!?」
怒りのままに、まどかは世界樹の力を行使する。
世界樹の枝で切り裂くサウザントネイルと、世界樹の根を振り回して薙ぎ払うサイクロンルーツの同時使用。
本来の世界樹の王たる存在でも真似ができないような力の発現に貴虎は吹き飛ばされ、そしてマーラは僅かに驚いた表情を浮かべた。
(ふぅむ……時間経過と共に巫女の器の力が増しておるのか?
まだまだ青く、力に振り回されてると言っていいが……場所が場所なだけに、ちと不味いかもしれんのぉ)
まどかは世界樹の巫女となり、一時的とはいえ世界樹との融合も可能だ。
それはつまり、まどかの怒りはそのまま世界樹の怒りということになる。
この戦場となっているダンジョンも世界樹の一部であり、いわばマーラ達は怒りを向けてくる存在から360度を包囲されているということになる。
(こやつら、中々に粘るからのぉ……一人一人、暴れるのを屈服させてから昇天させてやりたいところなんじゃが。
必要な首はあと二つ――いやさっきの男の首をちぎれば一つか。惜しいが、ここはやはりクラウザーをヤることを優先するとしよう)
「スラリン、その男の首もワシに寄越すんじゃ」
「ぴきぃ!」
倒れ伏したロックオンの首を、スラリンが切り落とす。
もう何度目になるかもわからない惨い光景に誰もかれもが短く悔しさを滲ませた声を漏らした。
『貴様らだけは、断じて生かして帰さん!』
「おおっ!? ふむ、お主もなかなかのモノを持っているようじゃが、ワシには遠く及ばんのぉ!」
ロックオンの首を受け取ろうとしていたマーラの身体に、ウォークライが激しくぶつかる。
叫帝竜の巨体による突進を受けても、マーラはびくともしない。
だがこの戦いの最中にウォークライもそれを十分に理解しており、驚くことなく次の本当の攻撃の構えに入った。
『我が爪で八つ裂きにされて、滅びろ巨根ッ!』
雄叫びと共に、ウォークライの両腕の爪が振り下ろされる。
これまで数多くの竜を狩る者を血の海に沈めてきた、必殺のギガブレイクだ。
「ぬふぉふぉふぉふぉ! そのパワーは見事じゃが、昂ぶってきたワシのご立派にはその手の攻撃は通じぬわ!」
『なんだとっ!? うぐ、なんだこの汚らしい粘液は!?』
しかしギガブレイクは不発に終わった。
荒ぶりそのご立派をさらに怒張させたマーラの身体は謎の粘液で覆われており、爪を受け流したのだ。
これまでに多くの男女を貫き、時には激しい攻撃にさらされたマーラはとにかく現在も非常に興奮状態。
興奮した身体は先走った液体を垂れ流し、誰かを貫けばその誰かの愛液や腸液を浴びる。
そして相手を昇天させるために、マーラは己の身体から特濃の白濁液をぶちまける。
二重三重に粘液で覆われたマーラには、物理攻撃に対する耐性が勝手にでき始めていたのである。
『くっ……!』
たまらずウォークライは飛び退いた。
自分の爪が通らないのであれば、おそらく自分と同タイプの赤竜の攻撃も通用しないだろう。
タイフーンハウルであればおそらく少なからずダメージを与えられるだろうが……
オオナズチの言葉通り、万が一自身のブレスの状態異常が跳ね返されると不味い。
この最悪の魔王を前にしてスキル使用不可と麻痺などという状況は、イコール死でしかない。
「よし、今じゃ首を投げとくれ」
「ぴき」
そしてウォークライが退いたタイミングで、ロックオンの首が投げられ――
「ゴドォォォォォォォォッ!!!」
「ぴぎぃっ!!?」
それと同時に、岩陰に潜んでいたメガボスゴドラがスラリンに奇襲をしかけた。
魅せる技ではない。無骨な、しかしメガボスゴドラの身体から繰り出されるそれはまさに鉄槌――アイアンヘッド。
スラリンは軟体ではあるが、首を投げるために身体を捻り、その瞬間に軸となる部分が生まれて僅かに硬くなっていた。
そのタイミングを見計らってのふりおろしアイアンヘッドは、スラリンの身体の一部を飛び散らせるには十分な威力があった。
「スラリン!? くそ!」
「オオオ……!」
予想外の一撃に、貴虎がメガボスゴドラに矢を放つが、頑強な身体はそれを受け止めてみせる。
まだ、倒れるわけにはいかないという信念が、メガボスゴドラに力を与えていた。
「ぴ……ぎぃ……!」
「ドォォォォォ!」
まだ、この仲間の首を刎ねてまわる小さな悪魔は生きているのだから。
メガボスゴドラは、こんな時に己の攻撃力の低さを嘆いていた。
こんな小さな奴一人渾身の一撃でも殺しきれないなんて、と。
だが飛び散り容量が明らかに減ったスライムは半死半生。このまま放置してもいずれは死ぬだろう。
そういった意味では、一応当初の目的は達せたのかもしれないと、頭を振り上げ追撃のアイアンヘッドの構えに入りながらも考えていた。
『に、逃げろメガボスゴドラ! マーラがお前に狙いを変えているっ!』
――そんなことは覚悟のうえだ。
最初から、このスライムを道連れに死ぬつもりだったのだ。
結果としてそれさえできていないが、少なくとも大きなダメージは与えられた。
愚鈍な自分がマーラの攻撃をかわしきれるわけがない。ならば動かず大人しくしていた方が、マーラが余計な方向に突進せずに済む。
僅かな時間でも仲間達から攻撃をそらすことができれば、その間に氷河の再生とエタニティツリーで微々たるものでも回復できるだろう。
連続で公園を破壊されたのだけはちょっと凹んだけれども、それでもダオスは信用に足る人物だった。そしてこうして一緒に戦った仲間たちも。
後は、頼んだ――あえて、仲間たちに言葉は伝えない。
「スラリンを殺したかったようじゃが、おかげでお主の*が丸見えじゃぞ?」
「ゴドォォア―――――ッ!?」
回避行動もとらなかったため、猛突進してきたマーラのご立派は深々とメガボスゴドラを貫いた。
来ると覚悟をしていたにもかかわらず、メガボスゴドラは断末魔の嬌声をあげてしまう。
それだけを悔いながら、やがてメガボスゴドラはぴくりとも動かなくなった。
【メガボスゴドラ@ポケモン】 死亡確認
「フハハハハハハ! これで、五人目じゃ!」
硬いメガボスゴドラの首を、マーラはなんなく自分の手でちぎって見せた。
彼が仲間のためにあえて捨て身の行動を取ったということなど、きっと理解していないしする気もないだろう。
己の手元に、狂信者入りの条件である五つの首が揃ったのだ。それ以上に大切なことなど存在しない。
「う……うぅ……!」
『おのれ……』
笑うマーラに対して、同盟軍の誰もが、涙を零していた。
勝ち誇ったように、マーラはその触手で仲間たちの首を掲げているのだ。
その光景に、特にまどかの怒りと悲しみが混ざった感情は爆発しそうになる。
「みんな……!」
知的であった筈のトリンの首は、見るも無残なアへ顔になってしまっている。
その想いを伝えることも叶わなかったサクヤの首は、絶望と悲しみの表情を浮かべている。
あまりに一瞬、不意をつかれたスニゲーターの首は、何が起きたのかと混乱したままだ。
遺志を継ごうと奮戦し、それでも討たれたロックオンの首は、ただ悔しさを全面に滲ませている。
そしてまさに今もがれたメガボスゴドラの首は、どこか悲壮な覚悟を決めていたように見えた。
この僅かな時間で、かけがえのない5人の仲間が魔王に殺された。
ゴロリ、チェイス、水木、まこちー、そしてキルコ……
誤解が解け、共に戦おうとカヲルの手を握った警察組も仲間に含めるならば、さらに5人の犠牲者。
いや、この後のことを考えれば、自分たちを含めてまだまだ沢山の仲間が殺されるかもしれない。
「ゆる……さない……!」
世界樹全体が僅かに震える。
まどかの怒りに呼応するかのように、既に世界樹の根はサイクロンルーツを放つ寸前だ。
「貴虎、首は集まった。それにこの位置ならば問題あるまいて――再び連携じゃ」
「わかった。……いけるか、スラリン?」
「ぴ、ぴぎぃ!」
「――っ!?」
しかし、その怒りがいけなかった。
怒りの矛先をマーラ達に向けた世界樹は、既に攻撃準備が完了――防御に回るまで僅かな時間を要してしまう。
しかもいつのまにか、自分たちは一か所に固められてしまっている。
三重の盾が破られ、多大なダメージを受けたマラ灼熱のソニックダイン。
まどかの千樹の守りが遅れ、さらに今度は大ダメージを負っている状況で、耐えられるのか?
「さらばじゃ。本当は残ったお主たちも昇天させてやりたかったんじゃがな」
答えは――否。
「「連携攻撃―― マ ラ 灼 熱 の ソ ニ ッ ク ダ イ ン ッ ! ! 」」
凄まじいエネルギーが、既にキャンセルのできなくなったサイクロンルーツの根をあっさりと焼き払い……
同盟軍へと迫った。
「ふっ……」
貴虎は、自分の勝利を確信した。
この一撃で確実に半数以上は消し飛ぶ。万が一生き延びたとしても、もはや抵抗する力は残っていないだろう。
そいつらはマーラに処理してもらい、後はどさくさに紛れてどこかに爆弾をしかける。
そしてマーラ諸共ヘルヘイムの森を爆破してやれば、晴れてヘルヘイム問題は解決。
次はそれを手土産にビッグサイトへ向かい、ビッグサイトも爆破してやる――
『ゲネシスドライバー』を盗まれた!
「!!!???」
何が、起きた?
その場の誰もが、状況を理解できていなかった。
あまりにも一瞬のできごとであり、変身が解けて初めてその素顔を晒した貴虎も、マーラさえもが固まった。
唯一動けていたのは……その舌でベルトをからめ捕り、不味そうに咀嚼しているオオナズチだけであった。
「な……!?」
「古龍なめんなよ……これでもお前
みたいな人間よりも、ずっと長く生きてるし、死線だって越えてきたんだ。
戦場で、最後まで油断するんじゃない。油断したハンターから、我の舌の餌食になっていくのは昔から変わらない……」
「オオナズチ!?」
いつの間にか、オオナズチは前へと出ていた。
『いかん!』
「っ!」
あわててオオナズチの前方に、アイスシールドとA.Tフィールドが展開される。
しかしそれでもオオナズチはその場から動こうとはせず、そのいびつな翼を広げて仲間の前で仁王立ちをしていた。
「オオナズチあなた何をしてるの!? 炎が弱点だってさっき言ってたでしょう!?」
「ほむほむ……我は確かに変態だ。今も頭のどこかでみんなにエロ同人誌みたいなことしたいとか思ってる……
でもね、我が望む同人誌展開は、仲間と馬鹿みたいなこと話して、好みの女の子を見つけて、襲って……」
氷の盾が、熱に耐えきれず溶けて消えていく。
「我の
テクニックで女の子をメロメロにしたら、一緒に巣に帰って、またエロエロする……そんな穏やかな生活がしたかった」
A.Tフィールドにヒビが入る。
「間に合って! 千樹の守りっ!」
「自然に囲まれて、美少女が一杯いて、色々な面白い人間が集まって……この世界樹は我にとってグンマ―以上の楽園だった。
それをあんな、たった一瞬の快楽を与えただけで誰もかれも使い捨てるような、女の子どころか生物に対しての感謝の念すら持たない……
あんな、あんなイカレチン○連中に、これ以上壊されてたまるかくそったれがああああああああああああああああああぁぁぁぁぁ!」
世界樹の防壁が軋む。
オオナズチの絶叫を飲み込むかのように、破滅のエネルギーはすぐそこまで迫っていた。
「……とか言っちゃったりしてwwwwwwwこれで皆を守りきれたら我はヒーローでモテモテ間違いなしですなwwwwww」
『オオナズチ、やめろ! お前ではあの攻撃を受けきれん!』
「……あのスライムは瀕死だ。そしてあの腐れメロンはベルトが無ければ変身できないただの人間、残るは最初通りマーラのみ。
この攻撃さえ凌げば、きっと何かしらの活路が見えてくるはずだ。
んんwwwwwww我は古龍の中でも特にタフな種族なんですぞwwwwwシールドで威力が減衰してるこんな攻撃wwwww
それも一発だけwwwwwww耐えきれないwwwwwwwわけがないwwwwwwwwwwwwwww
安心してwwwwwwwできる限りみんな後ろに下がってwwwwwwwwそしてwwwwwwww
我の分までwwwwwwwww楽しい世界樹ライフをwwwwwwww堪能して欲しいんですぞwwwwwwwwwwwwwww」
「オオナズチ!」
最後の防壁が突破され、吐き出されるオオナズチの霞ブレスも蒸発していく。
(ここまでですかな……ああ、せめてさやかちゃんにも別れの言葉くらいは……)
『ヨク頑張ったネ、オオナズチ――君が死ぬ必要はナイよ』
「wwwww……え?」
『 ハ ル マ ゲ ド ン 』
謎の声。直後に『世界樹の怒り』が炸裂した。
「ぬおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!?」
「ぐああああああぁぁぁぁぁぁあ!?」
「ぴぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!?」
マラ灼熱のソニックダインを一瞬にして相殺したそれの余波は、後ろにいた三人すら大きく吹き飛ばして壁に叩きつける。
『死ぬべきなのは、サクヤや他のみんなを殺しテマドカサエ殺そうとシタ、コノケガレドモだ』
「な、何者じゃお主!?」
マーラ達さえ吹き飛ばしたそれは、異形の怪物であった。
形のことなる龍の足に翼はまだいい。6本の赤い竜鱗で覆われた禍々しい触手と、黒い眼の中でこちらを睨みつける金色の光はなんなのか。
あからさまな怪物でありながら、それが人の型を完全には崩していないというのが、その場にいた誰をも恐怖させた。
「ま、まさか……」
ただ一人、まどかだけはその正体に心当たりがあった。
『マドカハワタシヲユルシ、救ってくれタ。ユイイツ私のナゲキに耳を傾けてクレタ女神にして、新たな世界樹のカンリシャ。
私はまどかヲこのサイキョウのアメダマと共に守る者……』
「なんだと……」
『イワバ――フォレスト・レスト……オイアメダマ、同じコトバが連続ではシマリガな「エーテルリンク解除ッ!」にしゃっ!?」
眩い閃光と共に、異形の人型は消し飛んだ。
代わりに現れたのは、今は亡きスニゲーターが待ち望んでいた存在。
「あ……危なかった。危うく完全に意識乗っ取られるところだったよ全く……!」
『あ、主!?』
「にしゃにしゃーしゃ! にしゃしゃーん!」
「セルちゃん!? ……もう少し頑張れよ飴玉、折角なんだから名乗りぐらいは終えてからって……?」
ウォークライの現在の主にして、ダオスと双璧をなす世界樹の
守護者レスト。
「にしゃああああああああああああ――――――――ッ!!!!!!!」
そして眼を見開き、誰から見ても明らかに殺意に満ち満ちている世界樹の核、フォレスト・セル。
「ほっほっ……まさか、まさかここにきてこのような大物と出くわすとはのぉ……思わず滾ってしまうわい!」
「ば、ばかな……」
「ぴ、ぴぃぃ……」
ご立派をギンギンにさせるマーラとは対照的に、貴虎とスラリンは完全に戦意を喪失していた。
この巨体で一度地上に出てしまえば、世界樹を倒さずに地下に潜るのは至難の技のはずだ。
一体どうして、この規格外の怪物が地下までやってこられたのか?
ほんの少しだけ、時を遡ろう
◆
「……サクヤ? っ……! サクヤッ!」
フォレスト・セルに舐めまわされていたレストは、悪寒を感じていた。
全身を余すことなく舐めつくされるおぞましさからくるものではない、もっとおぞましい寒気。
「フォレスト・セル! 聞こえるかっ!? いますぐ、僕を、舐めるのを、中止、してくれぇ……!」
舌で転がされながら、レストは必死で叫んだ。
今の悪寒は普通ではなかった。暗く密閉されたこの口内において、確かに従者の悲鳴が聞こえたのだ。
早く行かねば、彼女が殺されてしまうかもしれない。もしかしたら、既に殺されてしまっているかもしれない。
「行かなきゃ……サクヤの声が……聞こえたんだ……!
こんな駄目な主人に……愛想を尽かさないでいてくれたあの子の、悲鳴が……っ!」
知ったことではない――正確には、まどかの命令通り治療が済むまでは外に出すわけにはいかない。フォレスト・セルはそう判断した。
「頼むよ……! これ以上、手が届く範囲だったのに、誰も守れないのは、嫌なんだ……うわっ!
くっ……! こうなったら、まどかやみんなに怒られてでもフォレスト・セルの一部を切り開いて……
そうだっ、サクヤの身に危険が迫っているってことは、一緒にいるはずのまどかも――」
「にしゃああああああああああああああああ――――ッ!!!」
その言葉で、フォレスト・セルはおぞましい雄叫びを関東中に放った。
「ぐあああああああ! 口内に僕がいるのに叫ばないでくれぇ! と、とにかくわかっただろう!?
これはまどかの危機でもあるかもしれないんだ! 頼むから僕を……
いや――そうだ。君も来ればいい。治療しつつ地下に移動すれば、まどかのいいつけを破ったことにはならないよ」
「にしゃ?」
「ああ、君が僕を地下に向かわせる見返りに、僕は君をまどかの元へ連れて行こう。
正直かなり危険な賭けではあるけど、このまま何もできずに地上にいるよりはましだ。
地価は君の方が詳しいし、まどかの気配も察知できるんだろう? 僕の身体、一時的に君に貸そう。
――エーテルリンク! 対象、フォレスト・セルッ!」
こうして融合を果たしたフォレスト・セルは、まどかの匂いを追って地下へと潜ったのである。
◆
「レストさん……ご、ごめんなさい、サクヤさんは……」
「……わかっている。それよりまどか、フォレスト・セルに命令を。
エーテルリンク中にフォレスト・セルのスキル内容は理解できた。あれは絶対の障壁を持っている――セルメンブレンだ」
「わ、わかった。セルちゃん、セルメンブレン!」
「にしゃーん!」
フォレスト・セルが叫ぶと同時に、極薄の膜の防壁がまどかや同盟軍を包み込んだ。
フォレスト・セルが持つこの障壁は、氷竜のミラーシールドさえ上回る。
ありとあらゆる攻撃全てを威力を何倍にも跳ね上げた上で、敵対者全員に跳ね返すのだ。
「まどか、君もこの障壁から外へは出ずにみんなは体力の回復に専念してくれ。いくらなんでもみんな、これ以上戦闘ができる状態じゃない」
「で、でも……」
「まどっち、ここは大人しく言うことを聞くべきですなwwwwwwwかっこつけたけど、やっぱり我も死にそうですしwwwww
それにこいつならwwwwwww我の角と同じようにあのイカレチン○も蹴り折れそうですからなwwwwwww」
「……あれは君がサクヤにあんな真似するからだよ」
「サーセンwwwww……さっきは助かったよ。でもあいつは魔王マーラ、お前でも厳しい相手だ。気をつけるんですぞ……」
「誰だよ君!?」
「wwwwwwwwwwwww」
オオナズチの笑い声をバックに、レストは振り向く。
先程のまどかの言葉、そしてぼろぼろな状態で明らかに人数が減っている仲間たち。
この場で何があったのかは、考えるまでもない。
「ほほう、そこの世界樹の化身の前にお主が先に昇天したいのかの?」
「……昇天?」
「ああ、そうじゃ。このワシのご立派で貫いて、天に昇るような極上の快楽を与えてあげよう。
そうじゃな……まずは見てもらった方が早いか」
「なっ!?」
「ぴき!?」
そう言ってマーラは触手を伸ばす。
だがそれに捉えられたのはレストではなく――貴虎とスラリンであった。
「な、何をするマーラ!?」
「……残念じゃが、お主たちはもう戦えんよ。即席のワシらよりも、こやつらの連携と信念は上じゃ。
たとえ自分が死のうともワシらに臆さず向かってきた者、リスクを背負ってでもこちらにやってきたこやつら。
そして世界樹の化身すらも手懐け、本当に巫女となりえそうなあの娘……そしてその娘の殺意に、お主らはその身体で立ち向かえるか?」
貴虎は思わず、まどかの顔を見る。
どう見ても幼さの残る顔立ちでありながら、その眼には確かにマーラの言う信念と、そして揺るぎ無い殺意が宿っている。
本来は温厚であったであろう少女をあのような眼にさせてしまったのは、何が原因か――自分達ではないか。
「くっ……だが、私はインベスどもを――
「インベス、か……悲しいのぉ貴虎。お主は確かに戦士としては優秀であったが、余りにも冷静さが足りぬよ。
――あの娘は、インベスではなく人間だぞ? お前とワシで昇天させたあのムチムチの婦警も、キョウリュウジャーもな」
「「――ッ!!?」」
魔王から告げられた、遅すぎた真実に貴虎とスラリンの顔は一気に絶望色に染まった。
自分たちが守ろうとしていた人間を、自分たちの手で殺してまわり、挙句それを喜んでいた……?
「哀れじゃな……一時とはいえ、仲魔になったよしみじゃ。
――その絶望をすぐ忘れてしまえるような、黄龍に施した快楽以上の快楽で――昇天させてやろう」
「ま――
◆
(この項目は、あまりに不適切な表現があったため、検閲削除されました)
◆
【呉島貴虎@仮面ライダー鎧武】 死亡確認
【スラリン@ドラゴンクエストV 天空の花嫁】 死亡確認
「うっ……くっ……惨すぎるわ、こんなの……」
あまりにも凄惨な光景に、貴虎たちを必ず殺すと決意していたほむらさえもが、口元を抑えて涙を零す。
「あんなん同人誌でも出した瞬間コミケ永久出禁どころか即逮捕もんですぞ……」
凌辱にはある程度耐性があるはずのオオナズチですら、嘔吐してしまっている。
彼がセルメンブレン障壁の中で霧を張らなければ、もっと多くの同盟軍が一生もののトラウマを背負うこととなっていただろう。
それでも、音までは防げない。
あれほど恐ろしかった貴虎の、あまりにも酷すぎる嬌声の数々は、確実に多くの者の耳にこびりついて離れることはないだろう。
「……サクヤにも、こんなことをしたのか」
一番至近距離で貴虎とスラリンの凌辱劇を見せられたレストは、片膝をつきつつも必死で嘔吐を堪えていた。
今の行為で確信した。この目の前の悪魔の思考には、仲間だとか成し遂げるべき目的だとか大層なものは存在しない。
ただヤるだけ、下半身脳というか、脳が下半身なのだろう。いやそもそも身体が下半身のご立派な時点で当たり前か。
とにかく、目を背けて背後を見せた瞬間――ヤられる。
(痛いところついてくるな。いくら身体が丈夫でも、こんな精神的にクる攻撃をしかけてくるなんて。
フォレスト・セルを戦わせるのは本当に最終手段だ。ここは、僕が冷静になってこいつに対処しないと……)
「サクヤ? ああ、 こ の 娘 の こ と か の ? 」
貴虎とスラリンを完膚なきまでに凌辱し、上機嫌となったマーラは戦車から生首を一つ取り出した。
「安心せい、急な割り込みじゃったから軽い絶頂死コースで――
言い終える前に、マーラのご立派――マーラの顔面に、強烈な蹴りが放たれていた。
これが(|)、こう(く)なったのだ。
『ぎゃ
あああああぁぁぁぁぁぁぁぁ! や、やめてくれ主ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!』
「本気で蹴りやがりましたよwwwwwwwだがザマァイカレチン○wwwwwww」
ウォークライが何故か絶叫し、オオナズチが笑い、残る面々は絶句していた。
「ち……本当に叩き折ってやろうと思ったのに、なんて硬いんだよこの猥褻物……っ!」
「ぬほぉぉぉぉ……いかんいかん、危うくこの痛みだけでイってしまうとこじゃった。
ふぅむ、お主の身体もワシ程じゃないにしても、相当ギンギンみたいじゃのう……」
一瞬折れ曲がったマーラは、しかしなんでもないと言った様子で、頭部から白濁液を撒き散らしながらも立ち上がって見せたのだ。
普通の相手であれば、間違いなく今の一撃で即死だったであろう。
一体魔界でどのような修行をすれば、あそこまで屈強なご立派になれるのであろうか。
この場にもっと男が多く存在していたならば、誰もがマーラに憧れたことだろう。
「じゃが……貴様ごとき若造、このワシのギンギンのバッキバキの突きで、すぐに昇天させてくれるわ!」
「そんなに『突く』のが好きなら乗ってあげるよ……
――錬成! 『グングニル』!! さあ魔王マーラ――懺悔の用意は出来ているか?」
自分のご立派を傷つけた男に対して、マーラは静かに本気の構えに入る。
対するレストもまた、マーラの心も折らんと世界樹の根から槍を作り出して身構える。
「「いくぞっ!」」
二本の槍が、激しくぶつかり合った。
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最終更新:2016年04月01日 13:44