「どおりゃあっ!」
「ぶぺぇ!?」
桑原の放った拳が、狂った男の顔面をとらえて粉砕する。
「くそ、なんなんだよこいつら、次から次へと湧いてきやがって……」
「狂信者と言われるだけはあるね。僕らだから狙ったんじゃなくて、生きてれば誰が相手でもいいみたいだ」
「めんどくせぇ連中だよ本当に……ま、なのはが見たっていうやばい連中よりは数段マシだが」
「う、うん」
彼らは首相官邸を拠点としていた対主催グループであったが、突如謎の全裸のオカマに襲撃され窮地を迎えていた。
しかしメンバーの一人、なのはが所持していた千年タウクの力と、彼女自身が目にしたオカマ達の強さの情報が鍵となった。
原理は不明だが、魔力の収束を妨害する濃霧。おそらくこれが原因であの歪みし豊穣の神樹すら敗れてしまったのだろうと、
慌てて駆け込んできたなのはに対してユーノは冷静にその結論に達することができた。
何がなんでも彼女を守る、ただそれだけの信念で、怒りの感情以上に彼はまだ冷静であることができたのだろう。
しかしながら、冷静であるが故に彼は自身の無力さに怒り震えた。
神樹の戦闘能力は自分達グループの中でどころか、おそらく参加者全体から見ても最上位であろうことは想像に容易い。
その神樹が敗れ、さらに魔力を使った攻撃を封じられた状態で、未知の襲撃者に正面から挑んで勝てるのか?
答えは否。
力が欲しい。心の底からユーノは思った。
しかし無いもの強請りをしている余裕などあるはずもなく、彼は一つの決断を下した。
それすなわち敵前逃亡、戦略的撤退。
なのはからの報告で既に瀕死の状態であった神樹とエリカを見捨てるような決断であるが、ここでただ何もできず全滅するわけにもいかない。
幸いにして、次元刀と持つ桑原と強力な風で障害物を力づくで壊して進めるハス太がいるのだ。
敵がいるであろう正規の階段からは逃げず、新たに作り上げた道から地上に脱出、一縷の望みで、生きていればエリカ達を助けてそのまま逃走。
これがユーノが立てた作戦であり、それは迅速に決行された。
「やたらこっち方面から狂信者が向かってくるが、どうなってるんだ?」
「多分だが、さっきからドンパチやってた都庁で敗けて撤退でもしてんじゃないか?
なにしろなんでか知らないが、都庁のバケモンに神樹がくっついて共闘してたんだ。あんなん勝てる奴いねえだろ……」
ただ彼らにとって嬉しい誤算だったのは、神樹が死亡せずに離れた地で健在であったことだ。
彼が都庁の怪物と共闘し、都庁を破壊しようとする連中を巧みに薙ぎ払っていたのは遠目でも十分に確認することができた。
これらから判断できるのは、おそらく都庁の魔物が瀕死の神樹を救い、おそらくエリカも無事であろうこと。
神樹が都庁の怪物と共に戦っている点からして、少なくともネット上の情報のように、出会った瞬間戦闘になるようなこともないだろう。
神樹の仲間であることを告げれば、対話の余地は十分にある。うまくいけば、オカマ達を倒す力にもなってくれるかもしれない。
二人と合流する目的もあり、ユーノ達は追っ手に警戒しつつ、都庁を目指している最中なのだ。
「もうちょいで都庁だが……ハス太、例の連中につけられたりはしてないか?」
「う、うんだいじょうぶ。邪悪な気配はかんじないよ。でもそのオカマさんからしてもきっと神樹さんがいきてたのは想定外だと思うんだ。
ぼくたちと同じように、都庁をめざす可能性はやっぱりあるよ……」
「敵の目的が首相官邸そのものだった場合とかは追ってくる可能性は低いけど、残虐かつ極めて高い戦闘力を持っているのは間違いない。
仮に追ってきていたとしても、戦力や情報の共有のためにもやはり神樹との合流は欠かせない。ここはとにかく都庁を目指すしかないよ」
「SATSUGAIせよ! SATSUGAIsぐわああぁぁぁ!?」
「だあああぁぁぁ! ほんっとに邪魔だなこいつら!」
どこからでも湧いてでる狂信者を蹴り倒し、一同は都庁へと近づいていく。
もう間もなくで大激戦区都庁、そして放送の時間だ。
果たしてそこで彼らを待ち受ける運命とは?
「ふふっ……」
誰もが少なからず不安の感情を抱くなか、なのははただ一人小さく笑っていた。
無論彼女とて不安がないわけではない。ただそれでも、最悪の未来……千年タウクが見せた悪夢が回避できたことが嬉しくて仕方がなかった。
これまでも千年タウクはなのはに恐ろしい未来を見せてきたが、その未来はことごとく外れている。
正確には、未来を知ったなのは達がタウクの未来を変えているのだが。
もし、首相官邸で真っ向からオカマ達に挑んでいれば、勝ちこそすれユーノは謎の怪物となり犠牲者が出ていたかもしれない。
だがこうして自分たちは戦うことを避け、都庁へ向かっている。これにより、また千年タウクの見せた未来は変わったのだ。
もっともこの未来改変に関しては、神樹が死亡しなかったという点が大きいのだろう。
恐ろしい外見の神樹を治療したと思われる、都庁の心優しき誰かにも、なのはは感謝していた。
もはやネットを確認するまでもなく、DMC狂信者と戦争を繰り広げている都庁は確かに危険地帯ではあるが、
その神樹を癒してくれた者や神樹本人がいれば、オカマ達への対抗手段ともなりうる。
目の前の脅威さえどうにかすれば、改めて世界滅亡の危機を回避する方法を探すことができる。
「……」
ここでなのはは、大丈夫と思いつつも千年タウクに触れた。
もはやタウクの見せる未来に恐怖しすぎることはない。これまで変えてきたのだから、きっとこれからも変えられる。
むしろ先を知ることで、より慎重な行動を心がけることができる。
そんな思いから、以前よりも軽い気持ちで、この後に役立てるつもりで、そっと、触れた。
未来がいつでもいいものだなんて、変えられるものだなんて、誰が言った?
□ □ □
都庁に辿りついたなのは達を待っていたのは、あまりにも予想外の展開であった。
「君はすぐに治療する必要がある」
都庁の地下へと連れ去られるユーノ。
「さあ、尻を出せ」
「ひいぃぃ!?」
多くの者が見る中、ズボンを引きずり降ろされる彼の表情は怯えきっていた。
当然晒されるのは尻だけではない。なのは専用の、ショタテングダケ改めマンモスもだ。
「や、やめてくれ! どうしてこんなことを!? う、うわあああぁぁぁぁ!?」
「暴れんな、暴れんなよ……安心しろ、私の
テクニックはマーラを超えているからな」
おぞましい触手の化け物が、ユーノの身体を拘束する。
それを見つめる都庁の人間達は、止めようともしない。むしろ真顔で見つめている。
「ふ、やはり巨根ランキング一位は俺で不動のようだな」
赤いドラゴンだけは何故か勝ち誇った笑みを浮かべていた。
「た、助けて……」
「……これは、君と、君の仲間を助けるために必要な行為なんだ」
助けを求めるユーノに対して、金髪の青年は諭すようにユーノの肩に手を置く。
しかし軽く置かれたように見えて、怪力でユーノの一切の身動きを封じている。
「あの子は、君の大切な人なんだろう? それなら今すぐ治療を受けるんだ。
治療が遅れて、肝心な時に大切な人のそばにいられないで……守れないなんて、喪うなんて、嫌だろう!?」
「そ、それは……」
なのはを引き合いにだされ、
拒絶反応を示していたユーノの動きが一気に鈍る。
妙に実感のこもっていた声色に、たまらずユーノは青年に向き直って質問を試みる。
ぶしゃっ!
力説しすぎた青年の肛門から、大量の血液が吹き出した。
そのまま青年は崩れ落ち、尻を押さえながら悶えている。
「え……治療って、こうなるの……!?」
倒れ伏した青年が、これは別件のせいだからと言うがもはや信用ならない。
ガチガチと歯を鳴らしながら、ユーノは青ざめた表情で反対側にいた少女に助けを求める。
桃色の長髪が愛らしい、優しそうな少女だ。
「大丈夫だよ。きっと貴方も、お尻で気持ち良くなれるから。初めてでも、きっと大丈夫!」
そんな少女から告げられたのは、無慈悲な言葉。
加えてやはりがっちりと肩を押さえつけられている。逃げ場が、ない。
「それでは、治療を開始します。特急コースで、私の超絶技巧の舌テクをご堪能ください」
「や、やめ――あ、あっ、アァァァァ―――――――――ッ!!?」
絡め取られたユーノの肛門に、化け物の舌が捩じりこまれていく。
そしてやがてユーノの表情は恍惚としたものへと変化し、マンモスまでもがノーズ・フェンシング状態となり――
□ □ □
「い、いやあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「どうしたのなのは!?」
千年タウクが見せた近い未来の光景に、たまらずなのはは叫んだ。
なんということだろうか、このまま都庁に向かえば何故だかわからないが、ユーノの後ろの初めてが化け物に奪われるというのだ。
よくもそんな酷い真似を、などとはユーノの前の初めてを奪ったなのはからすれば強くは言えないのだが……
今の自分とユーノは恋人同士、ユーノ自身もまんざらではなかったと言ってくれたのだから、あの事件はノーカンだ。
このままでは、恋人がレイ○されてしまう。なんとしてでもこの未来の回避方法を探さなくては。
「ま、また未来が見えたの……! このまま都庁に行ったら、ユーノ君のお尻が裂けちゃうの!」
「はぁっ!?」
「だ、大丈夫だよなのは。今更怪我なんて恐れていないよ。それに仮にそうだとしても……」
「駄目なの! なんだか知らないけど、ユーノ君の顔が蕩けてたの!
前に野外プレイとか言ったけど、そんなの比じゃないよ! ユーノ君のマンモスもすごく荒ぶってたの! 堕ちちゃうかもしれないんだよ!?
私以外の人にお尻穿られてよがるなんて、そんなの絶対だめだよ!?」
「ちょ、なのは! 声が大きいよ……!」
取り乱し叫ぶなのはと、それを宥めるユーノ。
そしてちょっと刺激的な言葉に若干引き気味な桑原、レオリオ、ハス太の三名。
あまりにも意味不明な未来は、かつてユーノが化け物になる未来以上になのはを混乱させる。
だが彼女は知らない。恋人が化け物になる悲劇を現状もっとも早く回避できる可能性こそ、恋人の後ろを捧げることだということを。
未来は変えるべきか、否か。新たな未来の分岐点は、すぐそこだ。
【
なのは組】
【高町なのは@魔法少女リリカルなのは】
【状態】健康、19歳の身体、混乱
【装備】レイジングハート@魔法少女リリカルなのは、千年タウク@遊戯王
【道具】基本支給品一式、タイムふろしき@
ドラえもん
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:新しい未来も変えたいけど、どうすれば?
1:死んでしまったヴィヴィオたちのためにもこの殺し合いを終わらせる
2:ユーノ君がいれば何も怖くない!
※千年タウクの効果によって、高町ヴィヴィオの存在と日本に世界を襲った大災害が起こる未来を知っています。
※タイムふろしきを使ったので、19歳の肉体に成長しました。
※未来の自分が使っていた技の一部が使用可能です。
【ユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのは】
【状態】健康、19歳の身体、
テラカオス化進行中(低速)
【装備】なし
【道具】基本支給品一式
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:なのはを落ち着かせて都庁に向かいたいけど……
1:なのはを絶対に護るためにも、もっと力が欲しい
2:大災害の情報を集める
3:野田総理の死の原因を探りたい
4:なのはを悲しませた主催者たちは絶対に許さない
※タイムふろしきを使ったので、19歳の肉体に成長しました。
※PSP版の技が使えます。
※本人の知らない内にテラカオス化が進行しています。
※首相官邸にて、いくらか主催陣営の情報を手に入れた可能性があります
※後ろの初めてを奪われる未来が存在するようです
【ハス太@這いよれ!ニャル子さん】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、ガソリンの入った一斗缶
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:都庁へ向かい、神樹とエリカと合流したい
1:ニャル子ちゃんたちは大丈夫かな
2:オカマさん(
天魔王軍)たちを警戒
【桑原和真@幽遊白書】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、大量の食糧
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:都庁へ向かい、神樹とエリカと合流したい
1:怒鳴りつけた借りを返す為にも、ハス太を護る
2:あまりにも邪魔なのでDMC狂信者もどうにかしたい
【レオリオ・パラディナイト@HUNTER×HUNTER】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、医療道具一式
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:都庁へ向かい、神樹とエリカと合流したい
1:主催と大災害に関係があるのだろうか?
2:東京都のカオス具合に少し恐怖
※ゴンの死に気づいていません
※首相官邸より、医療道具一式を拝借してきました
最終更新:2016年09月08日 15:09