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時刻が22時に差し迫った要塞ビッグサイト。
その敷地内の一つにあるテントの内部で、三人の狂信者と一機のロボットバイクは情報を交換していた。
ホモどもが持ち帰ったテラカオスという怪物の情報を探っていたセルベリア。
そして草加もといサイドバッシャーの言葉により、明らかに狂信者としては異質な行動を取っていたゼロ(ルルーシュ)を探っていた切歌とレジーナ。

「蒼の源泉…聖別…テラカオス、そして主催とは違う目的で動くカオスロワちゃんねる……」
「この殺し合いにそんな秘密があったんデスか……」
「信じられないけど、いちおう話の辻褄は合うわね」

しかし、三人の乙女を驚愕させた決定打は、草加の言葉であった。

『ああ、確かに俺は見たんだ。
大災害の発端らしいニルヴァーナの生き残り、ウエムラのビデオレター。
そして証拠を見つけた俺の持ち主を殺そうとした怪物と女を』

草加はセルベリア・切歌・レジーナは信用……否、利用できると思い、あえてパーティー会場で見た真実を語ったのだ。
この殺し合いのそもそもの発端、カオスロワの意味、大災害を唯一防げるテラカオス、そしてカオスロワちゃんねるの闇に蠢くもの。
もちろん、自分が支給品ではなく無機物への憑依能力を得た参加者であること、そもそも持ち主であるバドは狂信者ではないことを隠して話したが。

「なんでさっきは私たちにそのことを隠してたんデスか?」
『おまえたちが、この殺し合いのどこかに潜伏しているカオスロワちゃんねる管理人……長いから“提督”とでも言っておこうか。
切歌たちが提督の手先だった場合は俺が破壊されるだろ』
「あ」
「……なるほど、このビッグサイトの中なら私か切歌たちの誰かが提督の手先だったとわかっても、騒ぎを起こせば狂信者仲間が殺到して提督の尻尾も掴めることに賭けたというわけか」
『流石元軍人さんは話が早い』

幸い、セルベリアも切歌・レジーナも提督の手先ではなかったようだ。

「大災害の原因は誰かが意図的に起こした蒼の源泉の暴走。
それが本当なら許せないデス……大災害で引き起こされた殺し合いでクラウザーさんやマリアは間接的に殺され、調とは離れ離れ、右京さんたち多くの狂信者も死ぬハメになったんデスから」
「切歌、怒りたい気持ちはわかるけど今は抑えて」
「気持ちは同感だ。クラウザーさんほどの素晴らしい歌を歌える方や数万を越える信望者が、ひと握りの者の思惑のせいで殺されたも同然なのだからな」

三人の狂信者は怒りを共有している。
殺し合いを開かれたことでクラウザーさんが死ななければならなかったことが一番頭に来ているようだが、この三人は大災害時にも大切な人々が喪うか、行方知れずになっている。
聖別たるカオスロワを開いたのはベイダーら主催陣営だが、それ以上に犠牲を強いる聖別を開かざるおえない状況に追い込んだのは他でもない“提督”なのだ。
見つけ次第、最優先でSATUGAIしたい殺意が芽生えていた。

「サイドバッシャー、その提督の手先に纏わる情報は他にないか?」
『提督の方はスマホの通話越しで辛うじて男とわかること、女の方は透明になる能力でもあったのか、どっちも声しかわからん。
録音機能なんて都合の良い物は俺の身体にはないが、聞けば一発でわかると思う。
そいつらはまだしも巨大サボテンみたいな緑の怪物は特徴的すぎるからすぐわかると思うが……』
「いちおう狂信者側に属する魔物狂信者(モブ)にサボテンボールとかサボテンダーがいるデスけど……」
『う~ん、こいつらじゃないな。もっとデカくて汽笛みたいな鳴き声でインドラと吠えていた。
名前はメーガナーダと見えない女に言われていた』
「そんなに目立つならすぐ見つかるハズなのに、ネットじゃそんな怪物の目撃情報は一切無いわね……」
「というより、誰かが見かけても情報を隠蔽するように、カオスロワちゃんねる自体に仕向けられているのだろう。
ますます、このSMSがきな臭くなってきたな」

サイドバッシャーは少なくともメーガナーダの情報は握っていた。
だが一致する存在がカオスロワちゃんねるの掲示板上には一レスも無い。
それはテラカオス化に纏わる情報も同じであり、ふわふわしているものばかりで核心に迫るレスが見当たらない。
何も知らない参加者ならまだしも、テラカオスを少しでも知った参加者からすれば違和感バリバリだ。
共有されるべき情報が便所の落書きレベルにもないのである。
情報操作の線は確かにあるようだ。

「セルベリアおばさん、このことをすぐにディーに報告を!」
「ゼロも提督かその手先の線も捨てきれないわ! すぐにでも調査を!」
「……いやまて、ディーがその提督であるという可能性も捨てきれない」
「信者仲間を、それもクラウザーさんの蘇生を提案したボスを疑うの?」
「提督がクラウザーさん信者を装った偽信者である可能性も捨てきれないんだ。
ましてやディーは狂信者集団を発足してからビッグサイトから一歩も動いていない」
「それは狂信者をまとめるリーダーデスから……」
「だが、人数では桁違いなビッグサイトは前線に比べれば安全圏、カオスロワちゃんねるを管理する余裕もあると取れる。
たまに杜撰な作戦を通したり、そもそも狂信者側の全滅を前提においた作戦さえあった。
第一、神でありながら沖縄の異常気象をクラウザーさんの力だと持て囃しているのも怪しい」

セルベリアはディーを草加の言う提督ではないかと怪しんでいた。
ディーに同調していたドリスコル、突然接触してきたゼロも怪しいが、両方死ぬ可能性がある最前線送りになったので提督である可能性は低い。せいぜい手下止まりだろう。
どのみち、防衛部隊であるセルベリアたちはビッグサイトからは動けないので戻ってくるまで正体を確かめる術がない。

「せめて決定的な証拠さえあれば、他狂信者の賛同も得られて、全力で企みを阻止することもできるが……証拠がない内は逆に情報操作で仲間の狂信者に追われるハメになる」
『メーガナーダはこのビッグサイトはいなさそうだし、提督も手下もビッグサイト以外のどこかにいる可能性もあるがな』
「まだ関東圏内のどこかにいるなら良いけど、過疎地に引きこもってたら最悪ね」
「うう、私としては同じ信者は信じたいデスけど……」

ルルーシュに唆された部分も多いとは言え、他の上層部の人間を信用できないセルベリア。
同じクラウザーを信仰する仲間を信じたい切歌。
ルルーシュへの疑念を捨てきれないレジーナ。
そして三人には隠しているが提督への殺意を漲らせる草加。

しかし、ネットが信用できなくなった以上、提督を探す方法が現状の四人にはなく、ネット以外の追加情報でもない限り捜査の進展はないだろう。
黒幕が存在していることはわかっても、正体と居場所を掴む術がない。

(提督の目的はなんだ?
わざわざ主催に隠れてこそこそ真実を知る者を暗殺し、情報操作を行った。
ならば主催には知られたくない目的があって行動をしているハズ……
テラカオスには主催も知らない隠された力があるのか?)

セルベリアは無言でテラカオス化したと思わしき少女の死体を見るが、答えは出ない。

狂信者たちは提督による水面下妨害も手伝って圧倒的に情報が足りないのだ。
この中では大きな進展を齎した草加でさえ、テラカオスが具体的にどうやって大災害を抑えるのかまでは知らない。
彼女らがこれ以上、真実にたどり着くには答えが不足していた。

「仕方がない、いったん考察は打ち切りだ。まずはゼロの正体と思惑から調べるぞ」
「ゼロは今、最前線デスけど」
「半数のカギ爪団構成員がビッグサイトに残っている。
ゼロに何かされている可能性もある以上、確かめる価値はあるだろう……ん?」


セルベリアが切歌とレジーナに指示を出そうとした時だった。
ただでさえ暗い夜空が、星さえ見えなくなるほど暗くなったのだ。

 ◆


同時刻、ビッグサイトの敷地に地下から侵入できた影薄組もまた、マンホールの傍から異様な空を見ていた。
小町とデモニカを纏う四人は驚きの表情で空を見ているが、影が薄いのと仲魔としてデモニカの中に入っているため、周囲の狂信者がそれに気づくことはない。
というより仮にステルス状態でなくても、狂信者たちも皆唖然として空を見ているため、侵入者が誰であっても気づかないだろう。

『なんだい、こりゃあ……』

何かとてつもなく巨大な物体が、ビッグサイトの要塞を空から覆い尽くしているのだ。

「コイツは……千葉に現れた例の邪竜じゃねえか!」
「それがどうしてこんなところにいるんすか!?」

空を覆う者の正体は狂信者や拳王連合軍に宣戦布告をし、何らかの目的でイチローたちがいる浦安を覆った超巨大竜ギムレー。
それがどういうわけか、ビッグサイトの空の上まで移動してきていたのだ。

ビッグサイトの狂信者たちはすかさずギムレーに向けて対空砲やら魔法、MSなどで迎撃を行う。
無論、影薄組の周りでもそれは同じだ。

『ま、まったく効果があらへんぞ!?』

しかしギムレーには全く効いている様子はない。
影薄組たちからはさほど離れていない位置にいる巨人化した大日本人こと松本、彼と同じ感想を狂信者たちは口にしていた。

そして、狂信者たちへのお返しに邪竜のブレスが放たれんとしていた。
それはワイルドハント率いる狂信者集団すら一撃で全滅させた超高威力攻撃。

「まずいよ……こっちを攻撃してくる!」
「早く逃げないと」

そのブレスの矛先は偶然にも影薄組たちがいたエリアにも含まれていた。
影薄組の五人は急いで周辺から離脱しようとする。

『うわあああああああああああああああああああああああああ!!!』

数瞬後、大日本人の叫び声と共に邪竜のブレスはビッグサイトより東側を焼き払い、大日本人と数千人ほどの狂信者を一瞬で蒸発させた。


 ◆

「よし、少しは黙ったな」

本体である巨竜の上に乗るギムレーは、キノコ雲が上がったと同時に迎撃の手を止めた地上のビッグサイトを見てそういった。

ギムレーがここに単身で来た目的はオシリスの生死を問わない奪還。
オシリスの能力がテラカオス化したなのはの拡大化した能力を止めるために重要なファクターであったし、そうでなくとも洗脳されたり能力だけ抽出されて狂信者に利用されれば対主催にとって危険であるからだ。
そのため、交渉という名の脅迫をしにきたのだ。

案の定、狂信者は反撃をしてきたが邪竜としての能力を解き放ったギムレーには蚊が刺したほどの威力しかなく、止めるには不十分。
あんまりうるさいと狂信者の元締めと話し合いができないので、攻撃で多くの狂信者に消えてもらった。
それが功をなしたのか、狂信者は効果がない攻撃を流石にやめた。
地上の狂信者共がワイルドハントたち同様、恐怖に慄いているのがギムレーにはわかる。
もっとも、多大な魔力が集中しているため、日本を巻き込んだ誘爆の危険があるビッグサイトそのものへの攻撃はできなかったが。
なお、影薄組は存在感が薄すぎたため、ひと握りの対主催が狂信者の巣窟に潜入していたことは流石に気づかず、攻撃の巻き添えを食らわせてしまったことには流石に気づいていないようだ。

「さて、交渉に入るか、スゥー……」

ルフレ(人)としてのギムレーと、本体(竜)としてのギムレーは深呼吸をすると、厳かでドスの効いた口調で狂信者たちに告げた。


『狂信者どもに告げる。

生死は問わぬ、貴様らが捕えたオシリスの天空竜を我に差しだせ。

早急にできぬのならば、貴様らの神と崇めた存在を蘇えらせるカテドラル――ビッグサイトをこの手で粉砕する』


ギムレーの突然の脅迫にビッグサイトは騒然とする。
狂信者どもの恐怖が邪竜であるギムレーにとっては心地良いものであったが、目的は最後まで忘れない。
オシリスは救助対象であると同時に、彼の持つ魔法・罠無力化能力はテラカオス化したなのはを止める可能性がある数少ない存在なのだ。
仮に殺されていたとしても、その能力に狂信者が目をつけないわけがない。
狂信者をこれ以上、のさばらせないためにも、オシリスを取り戻す必要があった。

そしてギムレーの要求から一分経たない内にビッグサイトに設置された外部スピーカーを通して、赤いロボットに乗せると似合いそうな男の声が聞こえた。

『私は狂信者まとめ役をしているディーだ。
……要求を飲んだ場合と飲まなかった場合、君はどうするつもりだ?』

顔は見えないが、焦りの見えない声で質問がくる。
流石に総大将だけにそこらの下っ端よりは冷静を保てるか、などと思いつつ、ギムレーは空から返答する。

『要求を飲んだ場合は、キサマらの居城……この場でのビッグサイト破壊を先延ばしにしてやろう。
我には急用があるのでな、数時間程度は狂信者どもの絶望する顔は後回しにしてやろう。

だが飲まなければ、この場で破壊の限りを尽くす』

ギムレーの一言が数千人規模のモブ狂信者が一斉に失禁するほど、底のない恐怖を与えた。
少なくとも精神的に強くない者や、彼の人となりを知らない限りは、本能的恐怖で逆らえないレベルだ。

『正気か?
ビッグサイトを破壊すれば集めた魔力が暴走し、少なくとも関東は滅びるかもしれないぞ』

真である。
高位の魔法に精通する者ならビッグサイトを破壊するのは危険だと肌で感じられるほどの生体エネルギー(マグネタイト)が集中している。
ギムレーにもそれがわからないわけではない。が。

『知れたこと! その程度の魔力なら我を殺すには不十分だ。
それに我は破壊と絶望を糧に生き、死を司る邪龍!
他の者共の命など知ったことではないわ!』

嘘である。
例え特定の武器以外は鉄壁の耐久力を誇る邪龍とて、ビッグサイトが間近で爆発すればただではすまないことは理解している。
無論、イチリュウチームの仲間を含む他の対主催の命さえ無碍に散らす気はない。

しかしこの場は引いたり弱みを見せたら負けだ。
嘘をついても邪悪の仮面を被ってでも、味方の運命を左右するかもしれないオシリスを取り戻さなくてはならない。


『……なるほど、断らせていただく』
『なに…?』

ギムレーの言葉による脅迫では、ディーは揺らがなかった。
今度は少し語気の強い形でディーは言葉をぶつける。

『貴様にオシリスを返したところで、後に牙を向いてくるのは明白。
最悪、オシリスを返した直後に契約を破棄して襲いかかってくる可能性さえある。
何より、クラウザーさんを蘇生させるためのビッグサイトを襲撃したことは、クラウザーさんに中指を立てたことと同じ。
万死に値する行為だ』


次にディーは、攻撃の手を止めていたビッグサイト中の狂信者に呼びかける。

『狂信者たちよ、SATUGAIを再開せよ。クラウザーさんが見ているぞ。
あの方のために命を捨てられぬ不届き者にクラウザーさんの歌を聴く資格はない!』

実質的な交渉の打ち切り宣言と同時に、邪龍ギムレーの体に再び無数の攻撃が放たれる。

(やれやれ、狂信者の愚かさからして予測ができなかったわけじゃないが、まさかここまでとは)

様々な攻撃が全て巨大な邪龍の体に命中するが、ギムレーは本体も人間体のどちらも涼しい顔であった。
地上に蟻のように群がっているモブ狂信者どもには確実な怯えが見え、ほとんど全ての攻撃がうろたえ弾であった。
一部は本能的な恐怖に負けて逃げ出している者もいる。
ビッグサイトにいる兵力がいくらあってもギムレーを倒すにはとても足りない。

(だが、諦めるわけにはいかない、オシリスは戦力としても仲間としても、見捨てるわけにはいかないからな!)

ギムレーは攻め方を変えた。
ビッグサイトからは遠い位置にいる狂信者やトーチカなどの建造物はブレス攻撃で焼き払う。
今、できるだけ破壊と死を齎せば、あとで仲間と攻め込んだ時に楽にビッグサイトを陥落できるだろう。
さらに……

「お、おい! あの龍ゆっくりと落ちて来ていないか?」
「まずい、ビッグサイトが、クラウザーさんが潰されてしまう!」

今の焦るような言葉は名も無きモブ狂信者が放ったものだ。
ギムレーはビッグサイトに対しては徐々に空から接近する形で無言の圧力を仕掛ける。
ゆっくり落ちることで交渉に応じなければビッグサイトをそのうちに潰すというポーズであり、仮に倒したところで、落下したギムレーがビッグサイトに直撃し、結局狂信者は終わるのだ。
ほぼ全ての狂信者がこの事態に焦る。
しかもだんだん近づいていくことで流れ弾がビッグサイトに当たるのを恐れて攻撃の手も緩めていった。

「さあ、根比べと行こうかディー。
早くしないとビッグサイトが僕の手で潰されるよ」

爆発の危険があるのでビッグサイトを本気で潰す気はないが、そうでなくとも狂信者など「いつでも潰せる」ことを仲間や対主催に示さなくては行かない。
潰されないにしろ、ギムレーの体がビッグサイトに少しでも触れたら狂信者は敗北したも同じ、全国の狂信者の士気は間違いなく急下降するだろう。
現状でも「もうダメだあ、おしまいだあ」という声が狂信者の中から聞こえる。

その絶望が、ギムレーにとっては心地良かった。


 ◆

混乱するビッグサイトの中、その玄関口にて。

『はあはあ……危うく全滅するかと思ったよ』
「助かったぜ、こまっちゃん!」

小町ら影薄組は、ギムレーからの攻撃を回避していた。
一撃でも喰らえば全滅確定の攻撃ではあったが、小町が咄嗟にCOMPから出て距離を操る程度の能力を使用。
自分を含めた五人をビッグサイトの玄関口まで引き寄せることで回避したのだ。

ビッグサイトの混乱もあり、影薄組は尚の事、小町の姿はまだ見られていない。
見られたとしても小町がいたところの兵隊は全滅しているため、潜入は結果的に気づかれてないだろう。

「まずいですね……あの竜がだんだんここに落っこちてきています」
「黒子くんはホント病的なまでに冷静っスね……」
「ここぐらいしか逃げ込む場所がなかったとはいえ、どうするの?!」

ちなみにギムレーが対主催である影薄組の存在に気付かなかったとはいえ、向こうから攻撃を受けたのは事実。
ビッグサイトも潰す気であるようだし、現状は味方として見ない方が良いだろうと影薄組は胸中で思った。
そんな竜にモタモタしているとビッグサイトを潰すと言われているのだ。
施設が潰れれば狂信者どころか都庁軍も聖帝軍もイチリュウチームも関東にいる参加者は問答無用で全滅してしまう。
そうなる前になんとかしなければならなかった。

「あの邪竜をここを潰す前に倒すという選択はないな。
単騎でここにこれるぐらい戦闘力はかなりのものだろうし、倒してもここに落っこちまう」
「小町さんが戦ったら狂信者に存在がバレて潜入作戦がおじゃんになるっす」
「戦闘そのものを避けた方がいいみたいだね」
「じゃあ、あの邪竜が落ちる前にクラウザーの蘇生手段を探して制圧、それが出来次第すぐにビッグサイトを離脱するのはどうでしょうか?」
『あたいは黒子の案に賛成だ。当初の目的に添ってるし、狂信者を倒して全員生き残るにはそれしかない。
ビッグサイトが外だけじゃなく、内側も混乱している今がチャンスだ。
早いとこ探し出すよ!』

予想だにしてなかったギムレーの出現はピンチと同時にチャンスを影薄組にも齎した。
混乱によってまだまだ時間がかかるかと思った狂信者本拠地心臓部への近道ができたのだ。
ここから蘇生手段を探したり、エネルギーと溜め込んでいる何かを奪うか壊すかすれば影薄組は目的を達成でき、狂信者がなくなれば次の大災害から世界を救う道が大きく開ける。
時間との勝負ではあるが、確かに希望への道もできたのだ。


「ええい、カトンボか喧しい!」

ギムレーの周りにはいつかしかMSなどの無数の飛行可能な兵器が蝿のように飛び回り、上面から攻撃を加えていた。
下や横からの攻撃だとビッグサイトが巻き添えになってしまうため、ギムレーの巨体で流れ弾が飛ばない上からの攻撃に切り替えたのだ。
確かに巨大すぎるギムレー(竜)は基本的に攻撃を避けられないが、だがそこらの量産機のビームが何千発打ち込まれようと、蚊が刺した程度の打撃にしかならない。

「邪竜の鱗」はダメージ半減に加え、即死攻撃と反撃を無効化。
守備・魔防50に加え物理攻撃半減スキルにより確実に物理ダメージが1/4にされる。
とにかく硬い。 半端無く硬い。少なくとも防御力と抵抗力だけなら残存参加者でも1、2を争う硬さであろう。

「僕を倒すのなら、ファルシオンを持ってくるか、サイヤ人でも連れてくることだな! 消し飛べ!!」

最強の武器である「邪竜のブレス」と絶対命中効果を持つ「赤の呪い」。
そしてルフレ譲りの攻撃上昇スキルである「華炎」に確率上昇スキルである「神の器」の効果によるダメだしで攻撃はほぼ必中。
瞬間火力に関してはイチローナッパやフォレスト・セルの例もあるので最強とまでは行かないが、上位クラスには違いない。
それら反則級スキルの一斉砲火により、狂信者の機体郡を殲滅していく。

「弱い、弱すぎる……!!
さあ! 考え直すなら今だぞ、ディー! オシリスを返せ!」

狂信者を焼き殺しながら徐々にビッグサイトに近づいていくギムレー。
一方のディーは沈黙を続けており、返答がいつになっても返ってこない。

(……本気でビッグサイトが、クラウザーの蘇生手段を失ってもいいのか?)

表面上は余裕の顔を見せているが、内心では反応がまるでないディー相手に不安を覚えている。
流石にビッグサイトを破壊してしまうと大爆発を起こしてしまうので、現状での破壊は本位ではなかった。
しかし、そうこうしている内にギムレーの肉体とビッグサイトが接近する。

(考えが読まれたか……?
いや、交渉は引いたら負けだ。
ビッグサイトの内部の破壊はまずいだろうが、表面を傷つけるぐらいならば……!)

やろうと思えば翼で撫でて壊せそうな距離にまで近づいたビッグサイト。
ギムレーは狂信者にもっと揺さぶりをかけるためにビッグサイトに傷をいれんと、翼の一枚振りかぶる。




「な、なに!? この寒気は…なんだ!?」


瞬間。ギムレーに悪寒が走る。
否、悪寒ではない。
何か一気に力を奪われるような、毒を盛られた感覚が直下から感じたのだ。

さらに邪竜の翼の内、一枚が地上から飛んできた青い閃光とともに、切断された。

「なん……だと……!?」

切断された翼は幸いにも、近くの海に落ちてビッグサイトに被害は出なかった。
ギムレー(竜)はここにきて初めて痛みによる悲鳴をあげ、ギムレー(人)は驚きを隠せなかった。

邪竜の防御力については、先ほど説明下通りの鉄壁であったハズ。
その鉄壁がただの一撃で、破られたのだ。

目の前の、蒼い大剣を握る銀髪の半人半魔の女によって。


 ◆

突然の襲撃を受けたビッグサイトに対し、セルベリアは出撃を余儀なくされた。
ギムレー相手にはエースと言えど切歌たちで勝てる見込みは薄い。
そこで竜殺剣ドリスを持つセルベリアが向かうことになったのだ。

ビッグサイトの屋上からギムレーの翼に飛び乗ったセルベリアは、乗っていた翼を一枚切断した直後に邪竜の背中に飛び乗った。

「貴様はいったい!」
「クラウザーさんを信望する者、セルベリア・ブレスだ」
「この強さ……狂信者でも上位クラスの者か……!」
「この竜の上に平然と乗っている人間……おまえがこの竜にとって大事なキーマンであると見た。
 クラウザーさんのためにもSATUGAIさせてもらうぞ」

ヴァルキュリアが使用する槍の代わりに、ドリスを人間の方のギムレーに構えるセルベリア。
人間体ギムレーもまた周辺の雑魚は本体の竜に任せて、攻撃の妨害をしてくるセルベリアとの一対一の戦いを選択する。

(あの蒼い剣、竜を殺す力に特化しているのか!
あの剣のせいで僕の力は……厄介なものを!)

剣から帯びる力からギムレーはセルベリアの剣が竜殺しの力を持っていることを理解する。
これは大正解であり、竜殺剣ドリスはあらゆる竜の力を弱める剣。
難攻不落な結界を切り裂き、人知の及ばぬ存在であっても不死身であっても、それが竜であるならば殺せるレベルまで強引に引き下げる魔刀なのだ。
余談だが、ギムレーとは違うベクトルでチート能力の持ち主である竜が、都庁で創られた竜殺剣によって討たれている。
それほどまでに竜殺剣はドラゴンにとって危険なのだ。

(だが……戦闘力を完全に奪うまでの力はないようだ!
さっきは油断したが、今度はそうはいかない!)
「赤の呪い&華炎付き、ダークスパイク!」

利用できる限りのスキルで強化した闇の針をセルベリアに向けて放つ。
だが、それらはセルベリアにあっさりと躱され、次の瞬間には肉薄されていた。

「なに!」

そして次の瞬間には回避する余裕もなくギムレーの右腕が鮮血を撒き散らしながら宙を舞い、さらに追撃の蹴りがギムレーの腹に入り、床もとい竜の背中に叩きつけられる。

「くっ……! おのれえ!」
「遅いな、その程度の迎撃速度ならば見切るのは容易い」

更なる追撃を交わすために迎撃に闇の魔法を使うが、セルベリアはその攻撃を軽々と躱し、射程外まで逃げられてしまう。
戦いは仕切り直し……いや手傷を負わされただけギムレー側が大きく不利であった。

幸いなのはギムレーは右腕も切られても冷静な判断力を失ってなかったということだ。
次なる攻撃に備えて数秒で戦力分析を行う。

(スキルがほとんど発動していなかった……あの蒼い剣、ファルシオンよりも数段危険じゃないか!)

ファルシオンとは、邪竜に対して有効打を与え封印できる剣である。
だがセルベリアの持つ竜殺剣ドリスはそれ以上の性能を誇っているようだ。
ドリスによって攻撃に必中効果や攻撃上昇スキルはほとんど力を失っていた。
第一、普通に装備の持ち主ならばギムレーの背中に乗っただけで闇の力に引き裂かれて瀕死の重症を負うが、セルベリアは剣に保護でもされているのか、全くダメージを受けていない。
少なくとも今のギムレーの戦闘力は首輪をはめられた時と同じくらい能力が制限されていると見ていい。

(だが……それだけなら、僕の鉄壁の防御力がこんなに簡単に破られるハズがない。
あの女自体も、防御力を無効化するスキルを持っているとみた!
あと接近されたらきっついニオイがした。能力を底上げする強化系の何かを使ったな!)

その推測は正しく、セルベリア自身もまた、スキルやアイテムで強化をされていた。
まずセルベリアはドリスコルから借りた時間が進行しないシミュレーターや、倉庫にある悪魔の能力を永続的に上昇させる「力の香」「魔力の香」「体力の香」「速さの香」「運の香」を限界まで使い、レベルや能力をカンストさせるまでに強化。
そして体内に埋め込んだマガタマで「貫通」を手に入れたため、耐性の無視が可能になった。
ところが「貫通」のスキルが突破できるのは耐性だけで、高防御を貫くスキルではない。


しかしセルベリア自身もそれを知っており、自身が持つ戦闘力をより完璧にするための布石としていた。
そこで手に入れた特殊能力(パーソナルポテンシャル)、その名も『貫通攻撃』である。
『貫通攻撃』こそ防御力を完全無視し、どんなに硬くした相手でも被弾すれば紙のように貫くことができる。
反面、こちらは「貫通」と違って耐性は貫けない。

だがスキル「貫通」とポテンシャル『貫通攻撃』をかけ合わせれば、ギリメカラのような物理反射系防御を主体とした敵でない限り、防御力などあってないようなものと化す。
物理反射系の敵とあってしまった場合もヴァルキュリア固有の槍ビームで対処すればいいため、多くの敵を屠ることができる。
ここに竜殺剣まで加わればドラゴンキラー・セルベリアの完成である。

そしてもう一個、補足するとすれば……

「攻撃が全く当たらない……素早さに差がありすぎるのか!」

ギムレーのファルシオンなどの竜特攻武器以外の弱点を上げるとするならば、「機動力」の低さである。
低いと言っても格段に遅いというわけではないがこれは意外と大きく、手練からの攻撃はまず避けられず、攻撃に関しても追撃が間に合わないこともしばしばだ。
ギムレーはその弱点を必中や鉄壁のスキル構成で補い、回避がほぼいらないほどの反則級の命中率と防御力・火力を確保していた。
ところが完璧だと思われた戦闘スキル構成も竜殺剣で抑えられ、セルベリア自身のスキルで神装甲は一気に紙装甲に。
高い火力もまた、当たらなけらばどうということはない。
鍛えてなかった機動性の無さがここでは仇になってしまった。

「ぐっ、がはっ!!」

よって狂信者を追い詰めていたつもりが、今では一方的に追い詰められることになった。
僅か数分の間でほぼ無傷のセルベリアに対し、ギムレーは為す術なくボロボロにされていった。

 ◆

「一人で来たのが失敗だったな。」

竜の背中に倒れ伏すギムレーを見つめながらセルベリアは呟いた。
ギムレーは既に両腕を切断され、片足をもがれ、治療でもしない限り継戦は不可能であった。
少なくとも人間体のギムレーの方は敗北したのである。
本体はまだ残っているが、地上の狂信者との戦闘に手を裂かれており、そもそも加勢したところで戦闘が自分の背中で行われているため自分自身を撃つ危険があるため迂闊に手が出せなかった。
とはいえ、思考を司っている人間体が傷ついている分、本体もまた攻撃の手が明らかに緩まっていた。
おまけにドリスを持ったセルベリアが背中に乗っている分、邪竜の方も防御スキルを抑制されてモブ狂信者による打撃を受けていた。
人間に換算すると蚊に刺される程度の攻撃が、今にはキラービーの針に刺された並みの激痛となっている。


「クックック……」
「何が可笑しい?」

深い手傷を負わされても不敵に笑うギムレーをセルベリアは気味悪いと思う。
この笑いはテラカオス化した仲間を殺そうとした結果、仲間からの信頼を失ったことへの自嘲か?
最強だと疑わなかった自分がこうもあっさりと反撃を受けて無様に転がっていることへの失望か?
否。

「いや、気づいたのさ。
これだけボコボコにして、なぜトドメを刺さない? セルベリア・ブレス」
「……」
「おまえたち狂信者は恐れているんじゃないか?
僕を殺せば竜の方が落下してビッグサイトを本当に押しつぶし……クラウザーの蘇生手段を失わせてしまうことを!」
「……!」

よく考えてみれば、ギムレーを殺すだけなら人間体でなくても本体の竜の首を落とせばいい。
少なくとも今のセルベリアの能力ならそれが可能だ。
だが彼女は竜自体の攻撃も(初撃を除いて)、控えていた。
人間体に関しても手足はもいでも首や心臓のような急所は狙わなかった。

「おまえの目的は僕を殺害することじゃなくて時間稼ぎか制圧……リスクがある内は殺せたくとも殺せないハズだ!」
「……」

セルベリアは沈黙を貫いていただ、微かに眉が動いていたことをギムレーは見逃さなかった。
図星のようだ。
おそらく戦闘をしている裏で、ビッグサイト内部ではギムレーを追い返す手段か蘇生する装置をどこかへ移動する手段を考えているのだろう。
セルベリアがここに送られたのは竜への有効打を持つという他に、時間稼ぎができるということもあったのかもしれない。

(向こうが時間稼ぎをしたいのならば、それを利用してやる。
このワンピースに出てきそうな体型の爆乳脇みせ女を倒す策を考えるか、もしくはイチリュウチームに逃げる作戦が思いつくまで、こっちも時間稼ぎをさせてもらう)

セルベリアにも何かしらの弱点があるかもしれない。
もしくは逃げ道はあるかもしれない。
前者はともかく、後者はオシリスを助けられない状態でイチリュウチームの戻るとはやてがうるさそうだが、竜に関して共通の弱点となる装備があるのなら情報を持ち帰るだけでも損はない筈だ。
そのためにもまずは唯一無事な口を動かし、敵であるセルベリアとの対話を試みる。
この際、どう思われても構わない。
策が閃くまでの時間を稼ぐことが大事であった。


 FIGHT
 ESCAPE
⇒TALK
 AUTO 


「大災害以降、あらゆる蘇生魔法が使えなくなったというのに。
おまえたち狂信者は本当に死者が、クラウザーが生き返ると信じているのか?」
「『さん』をつけろ」
「げふっ!」

ギムレーの腹にセルベリアの蹴りが入る。
これもまた死なない程度に手加減されているが、いつタガが外れて本気の蹴りになるかわからないので(不本意ながら)ギムレーはクラウザーをさん付けで呼ぶようにした。

「蘇生は可能だ。
詳細は話せんが、実際に冥府への扉を開くことができた。
その時はクラウザーさんを見つけらなかったがな」
「ほう、眉唾じゃなきゃだが、それはすごい。で、今は開けないのか?」
「一度の発動に大量の生贄が必要なのだ、一度開いたら大量の生贄を狩りなおしていく必要がある。
専門家の見立てだと生き返れるのは一人だけ。クラウザーさん以外は生き返れると思うなよ」

あくまで重大な内容は話さない範囲でセルベリアはギムレーに向けて話す。
話にはいちおう応じてるようだが、警戒は一瞬たりとも怠っておらず、ギムレーに剣は向けたままだ。

「随分、熱心なようだけど、クラウザー…さんがそれで喜ぶと思うのか?」
「それは生き返してみないことにはわからんし、喜ばれるなら我々は感無量。
嘆かれたら大人しくクラウザーさんに土下座した後に自分をSATUGAIするさ」

「……それに、私たちが生きがいを見つけるにも、死にがいを見つけるにもクラウザーさんの歌が必要不可欠だからな」
「おまえたちはそこまでしてクラウザーさんに頼らないと生きていけないのか?」
「否定はしない。
狂信者というのは元々ファンであった者の他にも、多くが大災害や殺し合いで大切な物を失った者だ。
私も日本に難民としてやってくる前は一軍人だったが、祖国も守りたかった人も全部失った。
もはやクラウザーさんの歌なしでは生きていくことも死ぬことの意義も見つけられない。
おまえたちが殺した天子も同じだ。
クラウザーさんという希望があったからこそ、あの方一人のために命を投げ出せた」

セルベリアはいつしか狂信者の信仰の意味について熱く語っていた。

「それが手を血に染めることであってもか?」
「それが例え手を血に染めることであっても、人は希望なしでは生きていけない。
狂信者とは本質的に弱者だ……おまえのような強者にはわからんだろうが、何かにすがらないと生きていけない。
強者ならば仮に殺し合いが終わった後の世界でも生きているだろうが、狂信者は違う。
クラウザーさんがいなければ、殺し合いがあろうがなかろうが、生ける屍となり死ぬことに意味も見いだせなくなる。
だからこそクラウザーさんからは何を言われようとも構わない覚悟で生き返さなければならないんだ」
「他の者から大切な者を奪ってもか?」
「そうだ。
狂信者は悪と罵られても構わないし、恨んでくれてもいい。
だが、全ての希望であるクラウザーさんを否定させたり、蘇生を妨害することだけは絶対に許さん」
「うへえ……すごい狂信ぶり」
「褒め言葉として受け取っておく」

ギムレーはセルベリアの狂信ぶりに驚く。
ヒャッハー集団なので全員がセルベリアみたいな理想を掲げて殺しをするタイプとは思えないが、理性を持ちながら「狂っている」者もいるようだ。

「フンッ、大層な御託だけど、殺し合いを使って利益を得ようとする奴に良いように利用されているだけじゃないか?」
「なに?」
「盲目的にクラウザーさんに尽くしているみたいだが、視野の狭い奴は利用されるよ……殺し合いを利用して利益を得ようとする奴……周りに身に覚えがないかい?」



「…………」
「あれ? って、ぎゃああああああああああああ!!」

直近に喋った言葉が何かの逆鱗にでも触れたのか、近くにあったギムレー(竜)の鱗を強引に剥がされた後に四方を囲むように閉じ込められた。
鱗でできたテントの中にはセルベリアも一緒だったが、中で仲間の狂信者にも見せられないほど凄惨な拷問でもするつもりなのか?

(ヤバイ、地雷踏んだか……?)

セルベリアの表情には鬼気迫るものがあった。
比較的冷静だとはいえ所詮はイカれた狂信者。
一度プッツンさせてしまえば、暴走して殺しに来ることは目に見えている。
言葉選びをミスしたと思ったギムレーだったが、それを後悔する前に、重い物がドンッと落ちた。



「え……?」
「おまえを殺すのはもう少し先だ。
テラカオス、カオスロワちゃんねる、聖別……この中で聞き覚えのある言葉はないか?」

ギムレーの目の前に落ちたのは半分に割れた魔理沙……テラカオス化した参加者の骸。

ギムレーの誤算は、狂信者であるセルベリアが情報交換を求めてくるとは思わなかったことだ。


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痛みの唄②
最終更新:2019年10月06日 21:23