2025年2月8日
出題者:かちわりの種
タイトル:「縄張り意識」


【問題】
犬の散歩が好きだが方向音痴な男は、ある日飼い犬に手を噛まれたことで、初めて通る道でも迷わなくなった。
一体どうして?




【解説】
+ ...
未知のウイルスによりゾンビが蔓延する世界。
男は家に残してきた愛犬のチョップを救うため避難所を飛び出し、ゾンビから隠れつつ命がけで自宅に戻った。
玄関のドアを開けるとチョップが出迎えに待っていたようで、すぐに飼い主の男に飛びついた。

男「元気だったかチョップ!一緒にゾンビ共から逃げ…痛っ!」

チョップは男の手に噛みついてきた。
愛犬の様子がおかしいと彼が気付いたのは、全てが手遅れになった後だった。
チョップは既に感染していたのだ。

男「ア。そンナ、うそダ…」

ゾンビ犬チョップに噛まれた男は、じきに思考を持たないゾンビと化した。
何も考えず、目的地も無く、ただ徘徊しては近くの人間や動物を本能のまま襲うだけ。
そんな彼に、決断や迷いという言葉はもう無縁だった。

《非現実》

最終更新:2025年03月04日 18:34