関係あるとみられるもの

上白澤慧音(東方永夜抄。スペルカード「高天原」)
八意永琳(東方永夜抄。)
射命丸文(東方風神録。スペルカード「天孫降臨の道しるべ」)
茨木華扇(東方茨歌仙)
霍青娥(東方神霊廟)
稗田阿求(東方求聞史紀ほか)
宇佐見蓮子 マエリベリー・ハーン(秘封倶楽部「伊弉諾物質 ~ Neo-traditionalism of Japan.」)

住所

山頂   宮崎県西諸県郡高原町
登山口1 鹿児島県霧島市霧島田口2583-12(高千穂河原ビジターセンター。JR日豊線「霧島神宮」から徒歩2時間。路線バス有)
登山口2 宮崎県西諸県郡高原町蒲牟田3-251(皇子原公園。JR吉都線「高原」から徒歩1時間。車ならより山頂に近い「天孫降臨駐車場」有)

高千穂峰

※国道223号沿い「御池」から見た高千穂峰。神々しい。

宮崎県から鹿児島県にかけて連なる霧島連峰の南部にある山。標高は1,574mで、霧島連峰の中では韓国岳(からくにだけ)に次いで2番目の高さを誇る。
通常、連峰体を形成する中で最も標高の高い山(最高峰)を指して「主峰」と呼ぶことが多いが、高千穂峰は韓国岳をさしおいて主峰と呼ばれることがある。
それは、韓国岳が霧島連峰の奥まったところにあるのに対して、高千穂峰は平野部からもその美しい威容を見上げる事ができるためであると考えられる。

高千穂峰は、日本神話の中で天孫降臨(てんそんこうりん)の舞台として登場する「高千穂」の、最有力候補地の一つであると考えられている。
天孫降臨は天照大神より命令を受けた天孫=天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命(アメニギシクニニギシアマツヒコヒコホノニニギノミコト)が、
葦原中国(アシハラナカツクニ。地上のこと)を統治するべく地上に降り立つという事件である。『古事記』おける天孫降臨の段を現代語訳風にすると次のとおりとなる。
ただし、天孫=天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命のことは、以下この記事では「ニニギ」と呼ぶ(長くて面倒なので。)


高天原に住まう天照大神(アマテラス)より「国つ神(大国主ら)に代わり日本を統治せよ。」という命を受けたニニギは、地上の葦原中国へ下ることとなった。
その道中にあたる天の八衢(あまのやちまた)にさしかかった時のこと。ニニギら一行は行く手を阻む、やたら発光している物に出くわした。

ニニギは部下のアメノウズメを呼び「お前メンタル強いよね?あそこで光ってるやつに、"くっそ偉い神が通る道で光ってるお前誰?"って言ってやって。」と命じた。
アメノウズメが謎の発光体に近づき、「くっそ偉い神が通る道で光ってるお前誰?」と尋ねると、発光体は次のように答えた。

「わい猿田毘古。国つ神の一人。くっそ偉い神が通ると聞いて迎えに来たやで。」※猿田毘古は伊勢出身なので関西弁でお送りしています。

かくして猿田毘古(さるたびこ)とかいう案内役にみちびかれたニニギは、無事に下界へとたどり着いた。ニニギは大いに喜び、アメノウズメに猿田毘古の名を負うよう命じた。
「名を負う」とは、アメノウズメの名を改め、新たな名の中に猿田毘古の名の一部を加えることを意味する。こうすることで、猿田毘古の功績を後世まで残そうと言うのである。
また、アメノウズメを猿田毘古の神妻とするという意味だと解釈されることもある。猿田彦とアメノウズメを合祀したり、境内に社を並立している神社は、大体このスタンスだろう。
後者の意味で解釈するなら、ニニギのお言葉は「気に入った、家に来てアメノウズメをF●●Kしていいぞ!」という意味になる。セクハラとパワハラのコンボである。ブラック高天原。

東方projectにおいては、高千穂上空に存在する神々の国=高天原(たかまがはら)になぞらえた、上白澤慧音のスペルカード「高天原」が登場する。
また、ニニギに従った部下の一人にオモイカネがいることから、八意永琳が天孫降臨の当事者である可能性がある(東方儚月抄とは矛盾する)。
さらに、猿田毘古と天狗は同一視されることがある。射命丸文もスペルカード「天孫降臨の道しるべ」を使うなどまんざらでもなさそうである。

このほか、天孫降臨の顛末によって「猿田毘古の名を負った」アメノウズメの一族は、以後「猨女君(さるめのきみ)」を名乗るようになり、代々朝廷に仕えたという。
『古事記』の編纂に加わった稗田阿礼(ひえだのあれ)は猨女君の一族とされており、すなわち稗田阿求もまたアメノウズメの血縁者と考えられる。

また、霧島連峰の山々には古くから仙人郷伝説が存在する。「山中で集落をみかけた」「笑い声が聞こえてきた」といった怪奇現象との遭遇例は後を絶たない。
神話、異郷伝説の折り重なる地として、高千穂峰の周辺は幻想郷的雰囲気をたたえた場所の一つであると言う事が出来るだろう。

※あやややや

天逆鉾(あめのさかほこ)

※ささってる。

高千穂峰の山頂には豪快に鉾が刺さっている。こんな珍奇な山は世界にいくつも無いはずなのだが、山もろともなぜか知名度はわりと低い。
坂本龍馬が新婚旅行で訪れ抜いてしまったという逸話のおかげで、一部の偏った知識をお持ちの方々の間では常識でもある。
天逆鉾には天の沼矛(あめのぬぼこ)、金剛宝杵(こんごうほうしょ)、天魔反戈(あまのまがえしのほこ)などの呼称と様々な伝承を持つが、
記紀神話における恐らく原初のエピソードは、次のとおりである。

日本の国土がまだ不確定で漂っていたころ、伊邪那岐(イザナギ)と伊邪那美(イザナミ)がドロドロとした国土の沼に矛をさしてかき回した。
その矛を引き抜くと、矛から潮水がしたたり落ちた。この雫が積ったものが、島(オノゴロ島。紀伊海峡の友ヶ島か?)の原型となった。
二神はオノゴロ島に降り立ち、蛭子・淡嶋・そして日本列島の国土を次々と生み落していった。

※紀伊海峡にうかぶ友ヶ島。写真は淡嶋神社の境内近くから撮影したもの

東方projectにおいては、次の一節に高千穂峰と天逆鉾が登場する。

「はいこれ」
メリーは小さな石を差し出した。その形は、釣り針とも鍵とも言がたい形容しがたい形をしていた。明らかに人工物である。
「これがイザナギプレートから見つかった人工物、伊弉諾物質よ」
「んー、なんでそう言い切れるの?」
「私には見えるもん。2500万年前に伊弉諾が作った日本の姿が」
(中略)
「ねえ、私にも見せてよー。その映像」
(中略)
メリーは蓮子の目に手を当てていた。こうすることで、不安定だがメリーのビジョンを共有する事が出来るのだ。
「メリー!この場所、見たことがあるよ!」
「この逆さに刺さった鉾は、高千穂の天逆鉾ね。伊弉諾命と伊弉冉命が大地をかき回したという鉾よ」
「え?この世界に実在するの?」
「高千穂峰の山頂に刺さっているのよ。もの凄く不思議なのに、誰もまともに研究しようとしないの」
(中略)
「じゃあ、きっと天逆鉾も本物ね。この伊弉諾物質と同じ石で出来て居ると思うわ。確かめなくっちゃ」
「良いわね。今度、メリーの快気祝いに行こう。天逆鉾が本物だとすると……、もしかしたらここの近くにも伊弉諾物質があるかもしれないわ!」
二人の想像力はとどまるところをしらない。
「休憩したら次は戸隠に行って見ようよ。あそこには天手力男命のぶん投げたという天の岩戸があるんだって」
「天の岩戸といえば、高千穂の……」
「そう、きっと天の岩戸も伊弉諾物質だわ!そうと決まれば行こう、戸隠へ」

                            ※「伊弉諾物質 ~ Neo-traditionalism of Japan.」より。一部文書入れ替え

以上は、秘封倶楽部の楽曲集『伊弉諾物質』のブックレット中に収録されている宇佐見蓮子マエリベリー・ハーンのやりとりである。
鳥船遺跡で怪我を負い、精神病の疑いで信州のサナトリウムに強制連行されていたメリーが、以前より電波ゆんゆんになって退院できることとなり、
それを迎えに来た宇佐見蓮子と一緒に、ついでの観光で善光寺(長野県長野市)を訪れるといった内容で、上記はその後半の一部である。

サナトリウムに一か月近くも隔離され、すっかり情弱になっていたメリーは、自分が入院していた間に何か面白いニュースはなかったかと蓮子に尋ねた。
蓮子は、日本海のメタンハイドレート採掘場から古代の地層が発掘され、その一部が人工物に見えるということで話題になったことを紹介した。
メリーらは古代地層の人工物の話と伊弉諾物質を通し、2500万年前に伊弉諾らが国生みを行ったことは「事実」であるという確信にいたり、
次の目的地をして同時代の神話である天の岩戸伝説の残る戸隠神社を訪ねることを決めたようである。

※でかい
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最終更新:2016年10月19日 20:29