ライオンハート - (2008/06/29 (日) 02:46:12) の編集履歴(バックアップ)
ライオンハート
要点 = 勇気ある顔,短剣,伸ばした手
周辺環境 = 戦場
周辺環境 = 戦場
評価:
能力値 | 体格 | 筋力 | 耐久力 | 外見 | 敏捷 | 器用 | 感覚 | 知識 | 幸運 |
ライオンハート | |||||||||
合計 |
特殊:
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設定文章
勇気ある王をして、人はこう賞賛する。
”獅子心”、と。
これから語られるのはその一人として暁の史上に名を残す、一人の王とその剣のお話。
”獅子心”、と。
これから語られるのはその一人として暁の史上に名を残す、一人の王とその剣のお話。
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”五月雨の王”は疾走る。ひたすら疾走る。
”五月雨の王”にとってもこの遠征はリスクが大きいことは百も承知だ。この包囲網を脱するにはこれしかなかったといえる。急激な領土拡張が招いたこの包囲網だったが、その一角を遠征により突き崩したその日に入ってきた報が、領主不在の領土への逆侵攻である。
”五月雨の王”にとってもこの遠征はリスクが大きいことは百も承知だ。この包囲網を脱するにはこれしかなかったといえる。急激な領土拡張が招いたこの包囲網だったが、その一角を遠征により突き崩したその日に入ってきた報が、領主不在の領土への逆侵攻である。
「報告します、第一防衛網が突破されたそうです!」
駆け抜ける王に次々と悪い報告が飛び込む。そんな中でも”五月雨の王”は凛としていた。その横には大きな一対の剣を携えた軽装の青年が並走している。
駆け抜ける王に次々と悪い報告が飛び込む。そんな中でも”五月雨の王”は凛としていた。その横には大きな一対の剣を携えた軽装の青年が並走している。
「まさたか、貴方ならどう考える?」
”五月雨の王”はまさたかと呼んだ自らの剣に問いかける。
「さつきねーちゃん、奴らは間違いなく城を包囲すると思うぜ」
「そうね」
まさたかの返事に満足げに頷く”五月雨の王”こと皐月王は一層速度を上げた。それはまさに神速の大返しであったと記されている。通常この距離ではどんなに早くても半日はかかる。それを数時間に縮めたのだ。
”五月雨の王”はまさたかと呼んだ自らの剣に問いかける。
「さつきねーちゃん、奴らは間違いなく城を包囲すると思うぜ」
「そうね」
まさたかの返事に満足げに頷く”五月雨の王”こと皐月王は一層速度を上げた。それはまさに神速の大返しであったと記されている。通常この距離ではどんなに早くても半日はかかる。それを数時間に縮めたのだ。
「報告しますッ! ……王城が包囲されましたッ!」
悲痛な伝令の叫びが届く。その報を聞き皐月王は方向を変えた。
「さつきねーちゃん、どこへそっちは崖しか……」
まさたかははっと気がついた。
「まさか、さつきねーちゃん……」
「そのまさかよ」
その顔は決意に満ちた眼差し、勇気あるものだけが見せる笑みであった。
悲痛な伝令の叫びが届く。その報を聞き皐月王は方向を変えた。
「さつきねーちゃん、どこへそっちは崖しか……」
まさたかははっと気がついた。
「まさか、さつきねーちゃん……」
「そのまさかよ」
その顔は決意に満ちた眼差し、勇気あるものだけが見せる笑みであった。
眼下に広がる燃える街と囲まれる城。皐月王の目は領民の安否を気遣いながらもその先を見据えている。
「いくよ!」
腰に携えていた短剣を抜き放ち、大きく腕を伸ばして天に掲げると号令を下した。
皐月王配下の剣と王が一斉に崖を下りはじめた。
「いくよ!」
腰に携えていた短剣を抜き放ち、大きく腕を伸ばして天に掲げると号令を下した。
皐月王配下の剣と王が一斉に崖を下りはじめた。
この一戦が趨勢を決めることになる。
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獅子心とは勇気ある王に向けて使われる称号である。剣の腕でそこに至ったのではなく、頭脳のみでそこに至ったわけでもなく。暁の志の先には燦然と煌く”勇気”があると、そう考えられている。誰もが賞賛する王で無いかもしれない。だがしかしその勇気こそは最大の武器となりうる。故に獅子の如きその心は王としての頂の一つとなる。