他
連休で休みだったらしいので、彼と話をした。
いつも通り、とりとめの無い話をして、時間を過ごしていた。
そんな時の話だ。
蜜蜂が飛んでいるよ。もう夏のようだ。
「蜂も大変だが蟻だって、ほら運んでで行くみたいだ。皆働き時なんだろう」
そうだなあ。人は結局、それを集めて生きてるところが大きいよな。均衡が大切なのに。
「まあまあ、実際そうだとは思うけど、君みたいな生活をしてなきゃ、そんなこと思えなくなっちゃうんじゃないの」
そういうものか?蜂蜜だって茸だって食べるだろうに。
「蜂蜜か。蜂蜜といえば、他人の不幸はどんな味だと思う?」
切ないというか、かわいそうというか。でも、見知らぬ他人に、残念ながらそこまで感情移入できないな。よって、他人の不幸は何の味もしない、か、切ない味だな。
「奇妙な表現だ。でもそうかもな」
君は?
「そうだな、他人の不幸は不味い味、かな。だって、まあご愁傷様、と言いたい所だけれど、人に不幸があると、周りも影響を受けるんだ。職業上、そういうのは困るわけさ」
そうか?お役所は愚痴を吐き出すところじゃないのにな。
「そうだ、なんていえないな。実際、場所によっては、いわゆる不要な予算消化やってた時期もあるし、叩けば埃なんて出し放題さ。君のように一括りにしないで考えようとする人は少ないだろう」
買いかぶりだな。私も当然、同じ名前というだけで実情を見ずに、考えずに、ただ一括りにしないで考えることはでききっていないだろう。
「でも、皆で必要以上に厳しくしあって、皆で疲れて、皆であたり合うのはどうなんだろうな。まあ上の人が仕組んでそうさせてるのかもしれないがね」
いささか陰謀論的だな、でもそういう面もあるだろう。そそのかして仕向けて儲かるならする人間もいるのは事実に思える。
「他人の不幸は皆で悲しめば良い。幸福は分け合ってくれよ。国民が八つ当たりしあってても、いいことは無いと思うんだけどなあ」
全てが全て、そうではないさ。よき人もいるだろう、でなければ、君も私も生きてはいまい。
「それは大げさな気もしなくは無いけど、まあ、今の状態にはなれなかっただろうね」
そうだろうな。まあそれを言うと、全てが全てそうでなければ、今のそれにはならなった、という話になってしまうところもあるから、少し残念なところがあるが、でも君の意は確かだろう。
「そういってもらえるとうれしいね。誰でも肯定はたまにはしてほしいもんさ」
全員疲れている。誰も元気ではない。
そんな状況は欲しくない。
そんな言葉が浮かんでは消えた。
最終更新:2010年05月06日 19:24