ありえないのか
彼の話を聞いているとこちらまでそう思ってきてしまう。
いや、内容はそうでもないが雰囲気がなんとなくそうなのだ。
とても内容は突飛だが、なんとなく信じ込まされてしまう。
こうして書いてみるとそんな雰囲気ではないのだが。
「最近思うんだ。なんか自分の書いたことが全て知られているような気に」
じゃあ書かなければ良いだろう。
「そういうわけにも行かないのさ。でもおかしい気がするんだ。知ってなきゃ特定なんてできないはずなのに、何で知人が知っているような行動をとるんだろう」
もしかすれば知っているんだろう。とにかく、それがもし嫌なら、人の目に見えるところには書かないことだ。
「そうかなあ」
「あとそれに、何か、昔思ったことや聞いたことが違っている気がするんだ」
具体的には?
「昔聞いたと思った話が話題に上がるだろ、それで話した-話を聞いた-本人と話すと違うって言うんだ。他には聞いた話が試してみると違っていたり。そのとき試した限りではあっていたのに」
奇妙だな。前者は分からないが、後者は条件の違いではないかな。
「そうなのかなあ」
「何か世界が移り変わっていくような気がするんだ、平行世界っていったっけ。その中を、それよりももっと微妙な違い-ああいう大きな分岐だけじゃなくもっと小さな感じの-の世界を移り変わっていくような」
不思議な話だな、実に。
私には分からないが、彼はそう感じているのかもしれない。
私もそうなのだろうか。考えても見なかったのだから何ともいえない。
最終更新:2010年05月21日 17:50