季節の話題
たまには、季節特有の話もするべきかと思う。
まあ、いつも通りの季節感の無さでもいいとは思うが。
「テレビ見てると今日辺りは卒業式もやってるみたいだったな」
懐かしい話をしてくれるじゃないか。卒業ねえ。
「ま、卒業式なんて泣かずに、『やっと終わったぜ』ぐらいにしか思わなかったけどな」
まだいいじゃないか。私なんか人が泣いていると笑いたくなる性質でね。周りが泣いてるのに、一人だけ笑い転げていたが。
「泣いてると笑いたくなるのか?なんとも言えないな」
いや、そういう意味ではないさ。天邪鬼なんだ。周りが泣いていれば笑いたくなるし、周りが憂鬱なら晴れ晴れとした気分に、周りが楽しんでいれば退屈している。そういう人間なんだ。といって、人の泣き顔を見たいとかそういう類ではない。誤解しないでくれよ。
「そういえば、そんな事前もそういってたか。悪かったな」
そして話は学生時代の話に。その後、夢の話に。
「いいよなあ、夢とか希望に満ち溢れてなくても、まだ時間があって自由で選択肢がある」
夢か。『夢という時の横に人と書いて読んでみろよ。『儚い』って読むんだぜ』なんていってた奴がいたよな。
「ははは、今となっては懐かしい話だ」
確かにそうだな。
「あの頃は将来の夢なんて感じで少しは考えてたのかなあ。おれはなんだったっけなあ」
君はたぶん詐欺師だ。
「ああそうか、そんなこと言ってふざけてたなあ。君は確か、いや、思い出せない」
ならば言わないでおこう。しかしそれがいま会社員と非常勤だからな。
「やっぱ、きっかけで将来なんか変わっちまうよなあ、いや、俺は真面目に考えてなかったけど」
私も君と同じようなものだったがな。
懐かしい気はするが、戻れはしない。
後ろを向いているばかりではいけない。
しかし、昔の事というのは、大抵、美化されていて居心地がいい。
今が悪いとなおさら、浸りたくなる。
ただ素晴らしいだけの、何の嫌な事も存在しない幻想に。
どっぷりとつかりたい。
らしい。
今の事も考えたらどうだろう。
昔の経験から何かに気付くのはいいが、思い出に浸るのは、しすぎては、いけない。
そんなに居心地のいいものから、誰が戻ってきたがるのだろう。
浸りすぎて、今を見失っては、いけない。
思い出は、過去の栄光に過ぎない。もしくは失敗、憂鬱に。
最終更新:2010年03月17日 14:45