偶然
三日連続で、少年に遭遇した。奇遇だなと思う。
しかも、三日連続で他の立っている人間は居らず、空いている席が少年の隣だけだった。
その上、今日は他の人間はなぜか降りてしまった。
ちょうど、車両に、他の人間もいなくなり、近くにいたので話しかけてみた。
というより、なんというか、同時に、声をかけた。
お互いに退屈だったらしい。
「退屈だな」
ああそうだろう。私もだ。
「運命って信じるのか?あんたは」
知らんな。偶然かもしれん。
「どう思うのさ」
偶然の集積ともいえると思うし、信じれば、それは奇跡とか運命って言ってもいい。違うか?
「そうかもしれないけどさ。こんなに会うのは不自然だろ。おかしい」
私は君を付け狙ってもいないし、君の従者でもない。君だって同じだ。きっと偶然だ。
「そうだとしてもね。あやしい」
偶然に意味を見出せば、それは運命だし、決まっていたと思い込めば、それも運命だ。決めるのはその個人だ。
「あっそ。でもいつも会ってしかも今二人きりっておかしくない?」
そうかもな。偶然が重なれば、そう思えて不思議じゃないな。
その後、互いが降りる駅も一緒で、途中もしばらく同じ道を通る事になった。
奇妙なものだ。奇遇というかなんと言うか。
不思議な事もあったものである。
最終更新:2010年03月27日 09:25