主観の人生
彼は、極端に、悲観的である。
私も、あまり、明るくはないが。
「悲観は良くないといっても、どうすれば止められるんだろうね」
さあね。無理だと思えば無理。逆もまた然り。
「じゃあ無理だ。ずっと人生は悪い方向に行くに違いない」
思ったようになるんじゃないか。君が最悪だと思えば、最悪だ。君が最高だと思えば、最高だ。住めば都か住めば地獄かは君次第だ。
「無責任だね、君は」
ああそうだな。解決もその手伝いすらしていないのだからな。君がせっかく質問してくれているというのに。
「せっかくとか言いながら、君は応えてくれない。もちろん答えてくれる気すらない」
君がそう言えばそうだし、君が『答える気があるんだろ』と言えば、変わるかもしれない。
「君が変われば世界が変わっても、僕は変われないから世界も変わらないよ」
君のいう世界ってのは難しいな。すべてのものは、普通、変わらないものはないぞ。逆に、それは、すごい。
「君は僕をからかっているのかい。いつものことだけれど」
いつもではない、と言いたいところだが、君の世界では、君の受け取り方が全て。私に反論する余地はなしか。
「そう、かもしれないね。君の言う通りさ。どんな良い事が起ころうと、僕が、駄目だと思えば、駄目なんだ。周りからどう見えようと、僕は幸せにはなれない。いや、僕の場合は、何か申し訳なく思って、恐縮してしまうかもしれない」
だから、何かのきっかけで、君が全ていいと思えれば、逆に、君は全て、何が起ころうと、幸せかもしれない。
「それができれば、人類の9割方はきっと、もっと、豊かだよ」
それはわからないし、知りようもないが、君には、とにかく、必要じゃないかな。
「そう、かも、しれない。それは難しいけれど」
そう、すべては、君の主観。
そういって、そこを後にした。
最終更新:2010年03月31日 23:08