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医者の気鬱

言葉

彼は、医師だったらしい。初耳だ。
今日知らされたことだった。

「医者って何だと思う」
医療分野の専門家、とされる人間だろう。
「そうか。でも専門家は正しいのか?」
そうじゃなきゃ困るだろ。まあ、本当に分かっているとは思えない人間も中にはいのかもしれない、とは思うが。
「専門家ってのは、間違うためにあるようなもんだろ。いや、まともな専門家ももちろんいるだろうが、違う意味でとってくれ。やっぱり、特に外科とか-まあ内科でもあるが-直接する事が上手なら技術者って言った方が合っているだろ。それ以外でも、技術は要求されるし、知識ももちろん必要だ」
そうだろうな。
「専門家ってのは俺が思うに知識だけだ。そういう駄目な専門家はどこにでもいるが、医者にもいる。成長の限界は予想が外れるし、温暖化は的外れだ。言いたいのは、他人の知識だけで机上の空論をこねてても始まらない、ってことだ。専門家は分析も大切だが、自分で実験なり調査なりもしなきゃなんねぇはずなんだ」
要は、専門家ですというような顔をしてばかりで、自分で考えてもいないような奴は信用するなと。
「そうだな。専門家って言葉にだまされてんじゃないかと思うんだよ。医者だって人間だ、なんていい分けはしたくねぇがな」
言葉に騙されていると。見掛け倒しもいいところか。
「全くだ。そんな連中が増えてるとか聞くと、もう、なんかな」

言葉とは、そのようなものなのだろうか。

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最終更新:2010年04月14日 18:39
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