種族:半人半魔
年齢:???
性別:男
クラス:魔剣使い
職業:魔剣鋳造師。影宮技研兵装開発部主任。
外見:後ろで結った白の長髪。銀と黒の異眼。大体は着流しにジャケット。外見で年齢を判別しづらいが、顔はそこそこに美形。
旧姓、猛神・影俊。
月飼の元老院のひとつの長男坊。
紆余曲折を経て現在では
影宮家の一員となり、影宮技研の兵装開発部主任をつとめている。
影宮の家の子らの扱う刀や、燕の兵装を作っているのも彼で、鍛冶のほか、武器造り全般に才能を発揮している。
経歴
猛神の子供らの中でも、魔王の魂に適応する素質を持つなど、歴代の中でも魔器鋳造師として幼いころからぬきんでた能力を持っていた。
代々家に伝わる秘密の工房でひたすらに技術を磨くが、その過程で影俊以外の人間は、狂気すら含むような飽くなき探求の果てに魂を削られ
その命を落としていった。
その現実から目を背けるように長い年月を、それでも続けた探求によって彼が得た能力は
さまざまな存在や術式を彼が鋳造した武器に封じ込め、さまざまな形で具現させる『封印』
自らが以前、鋳造した武器を瞬間的に創造し、さらに影俊の魔力を付与して強化させるが、短時間のみしか維持できないという欠点を持つ『幻想鍛錬』
伝承や神話の遺産を、影俊が「理解」することにより、その能力を限定的に再現し、鋳造できるが、「理解」に多大な労力を要す『抽出』
等様々。
それでも世に並び立つ数々の『名作』に己が力が及ばぬと感じた影俊は強い焦燥から魔に憑りつかれ、ついには強い魔力を宿す存在を武器に
刻むという、悪鬼の所業を行っていった。
やがて
影宮家の初代当主の強大な魔力に目をつけた影俊は、
影宮・月を己が魔剣に取り込もうと、次元の壁を断ち割って本家に侵入するが、月の強大な力の前に破れ、かろうじて命を長らえると共に、その身に憑いていた魔、すなわち狂気を払われ、正気を取り戻す。
それからは影宮に力を封じられて拘留されると共に、当時はまだ幼かった風子の世話係と、あっちこっち出かける当主の監視役を命じられる。
影俊の心のケアの為だとか、そういう素養があるとか月は語ったらしいが、彼女の稚気によるものもたぶんに含まれていたのだろうとは、任命された本人の談。
それから風子との心の交流を経て、徐々に彼は変わっていった。
それまでの人生を、狂気の沙汰とも呼べる修練、鍛錬にだけ費やしてきた彼は、長い人生の中でこの時初めて、人のぬくもりを知ったのだ。
それからの彼は、月を討伐しようとした時の人間らしさが垣間見えない時の彼の面影がまるで見えないかのように変わると共に、口にこそ出さなかったが、影宮の人間を深く愛するようになっていた。
そうして風子が20歳になった時、彼女に結婚を申し込まれた際に初めて、自分が年の大きく離れた彼女に惹かれていることに気づき、当惑する。
一時期は彼女を避けたりもしたものの、己の思いをごまかすことが出来ず、彼女と結ばれ、子供にも恵まれ(?)る。
影俊には「月からある一定距離より離れることが出来ない」という呪いが保険としてかけられていたが、この時、本当に影宮の一員になったとして、この呪いを解かれている。
これを境に、既に封印を解かれていたものの、また狂気に犯されることを恐れてはなれていた鍛冶の道に、風子の説得を経て本格的に復帰する。
彼が技研にかかわるようになったのもこの頃で、影宮に保管されていた技術をみるみる吸収していった影俊は、しばらく後、鬼丸を目指した彼独自の魔剣を作り出し、技研を代表する兵器開発主任になるほどまでに成長する。
風子と婚姻してからは少なくなったが、前線に出ることもあったのだが、90年、風子が二度と歩けない体になって以降はほぼ完全に前線からは退いた。その際、彼女の足代わりとなる魔装の開発に携わったのも彼である。
今現在は変わらず続ける当主の監視や、技研での開発を主に、息子たちをはじめとする後進の活躍を見守っている。
性格は、元は冷徹な効率主義者だったが、影宮にかかわってからは世話焼きで義理堅く、思いやりある性格になった。
風子のことを心から愛しており、時には彼女と旅行にも出ていることもあるようだ。
(念のためいっておくが、彼は風子大好きなだけで、別にロリコンじゃないよ、とは本人談。)
鬼丸を目指し、自ら鍛え上げた、あらゆる退魔の文言を刀身に刻み込んだ魔剣「鬼丸影俊」が彼の主武装ではあるが
彼は個人での戦闘より広範囲に広げた『幻想鍛錬』によって影宮の戦闘員と連携した集団戦闘を得意とする。
当主の魔力を刻み込んだ剣の欠片を体内に宿すことによって、影宮の一員であるという証と、「不老長寿」の能力の一部を受け継いでいるため、本来の年齢がわからないほどに外見は若々しい。
最終更新:2010年07月14日 00:41