朝薙・千陽(あさなぎ・ちはる)
種族:人間
年齢:16歳
性別:女
ウィザードクラス:夢使い・ディフェンダー
属性:天・水
ワークス:学生
ライフパス:神の御子、口が上手い、弟妹
外見:黒髪黒眼。黒髪ロング姫カット。糸目ジト目の類の細目。
   月匣の中では渦を巻く光が眼の中で輝いている。
   制服をきっちりと着こなしているが、常にネックレスを下げている。


かつて鉱山島として栄え、今は地脈を利用した術式教育の場として繫栄している真波。
その真波の二つの名家の一つ、繁華街を擁する真波東部を治める朝薙家の長女にして跡継ぎ。

経歴

真波にて権力と古い因習に縛られた名家、朝薙家に朝薙・千影と双子の姉妹として生を受ける。家の名跡と役割を継ぐ者は一人と決められていたことから、双子は忌み嫌われるもの。跡継ぎである長女の千陽と次女の千影は双子でありながら親族たちから扱いに差をつけて育てられた。部屋、食事、持ち物から扱いに至るまで、跡継ぎといずれ出ていく娘との差をつけられた双子が、自己防衛の手段としてとったのが入れ替わりだった。

千陽と千影は一卵性双生児。いくら扱いに差があれど持ち物ごと入れ替わってしまえば、見分けのつくものなどいなかった。数少ない味方であった両親にすら秘密にした入れ替わりは互いの心身を保って成長する意味があると同時に、限りなく姉妹の境界を曖昧にする行為でもあった。

この生活の終わりは想像以上に早かった。双子が小学校を卒業するころ、親族の強硬な意見に耐え切れず、一人を島外に出すこととなった。そこで姉妹は約束をした。島に残る千陽はいつか千影が戻ってきても良いように、妹の居場所を作っておくと誓いを立てた。千陽がウィザードとしての力に目覚めたのはまさに別れの時だった。まるで、もう妹と異なっても良いかのように、或いは明確に境界が定められたことを示すように、夢と現、境界と逃避を操る夢使いの能力に覚醒した千陽は、親族の期待を一身に受けて朝薙を継ぐ立場を明確にしていった。

幸いなことに彼女には、家を継ぐという立場において共通の幼馴染がいた。夕薙・志乃。朝薙家と対を成し、かつて鉱山のあった、今は地脈の中心点でもある島の西部を治める夕薙家の一人娘である。家を継ぐことに肯定的か諦念的かの差異はあれど、幼馴染として姉妹ともども親しくしてきた志乃と立場が等しくなった以上、より親しくなっていくのは必然だった。18歳になった時、家のお役目が明かされて、志乃も千陽も家業と生業、文化と因習を引き継いでいくのだと、そう感じながら千陽は島から出ることのないまま高校へと上がった。両親、お金、立場、友人。妹に何を残せるか考えながら。

性格

正直者の嘘つき。複雑怪奇な思考をしたうえですぐにネタをバラしたり、相手を誘導するようなことを言った上で誘導していることを明かしたり、曲者じみた思考の持ち主だが、自分の言うことを赤裸々に語っているようにも見えるので、信用度は高い。所謂、身も蓋もないタイプだと思われている。サブカルチャーが好きでマンガやアニメのネタに嬉々として乗ってくるところがあるが、田舎民ゆえに知識が体系立てられていなかったりする。

自己犠牲的なように見えるが、実際のところは「明日、世界が滅びないか」とか「もし、島の橋がテロで爆破されたら」などと考えている、諦念的夢想家。志乃と親しくなってからは、突然何もかも嫌になった志乃を連れて島から出る妄想とか、妹がいなくなってからは島外で幸せに暮らす妹の夢想など、心ここにあらずということが多い。
派閥としては伊織・石動連合所属対朝薙・夕薙過激派。

中二病じみた言動を装うことが多いが、こちらは幻想と現実の境界が曖昧なほど、夢使いとしての力を扱いやすいと考えている為。自分の能力に名前を付けたり、相手の攻撃がまるで効いていないかのような言動を取るのも、言霊が現実になると考えている為。本当はとても恥ずかしい。参考文献としてスマート0-Phoneの中身がマンガで圧迫されている。

特徴

島外の夢使いの全身タイツっぷりに震撼し、検討の結果、流石にこれは無理だとなった為、制服の上から黒の襟立マントと制帽をつけた似非軍人スタイル。マントから伸びた金色の鎖は一種のコスプレ。三日月のように改造された箒に横座りして移動し、三日月を満月にするように回転させながら盾にして敵の攻撃を払う。
長い修練期間を積んでいるが、実戦経験に乏しい。

  • 「自動制動(オートマティック)」
便宜上、名前を付けることで効力を高める実験その1。本当に高まるので性質の悪い奴。
無効化した攻撃に対して水流でカウンターを仕掛けるという行動に名前を付けて自動化したもの。
自分の力だけで無効化する必要が無いあたり、能力と言い張れないのが玉に瑕。

  • 「移り気な色彩(カラーズ)」
便宜上、名前を付けることで効力を高める実験その2。
相手の攻撃に呼応する言霊で自らが受ける攻撃の虚実、属性を変更する。
宣言する色に対応する属性に変更は可能だが、専ら使う色はBLUEと光。

  • 「単純なる掃滅(シンプル&クリーン)」
便宜上、名前を付けることで効力を高める実験その3。
見知った属性、見知った攻撃を打ち消す。先の2つの能力と組み合わせることで効力を発揮する。
飄々とした態度で受けることを装っているが、消耗が激しく連発できるものではない。

関係

相対する家の跡継ぎにして幼馴染。関係的相似。
お互いに同じ使命を帯びていると考えている為、被害者意識での連携があると同時に家の意向に唯々諾々と従うことは無いとからかいやジョークを披露する間柄。志乃のウィザードとしての実力は皆目見当もついていないが、助けを求められたら二つ返事で飛び込む程度には深い仲。

異なる道を歩むことになった双子の妹。精神的双児。
入れ替わりを頻繁に行っていたことから、どちらが島に残ってもおかしくはなく、妹が外で自由に暮らしていることが18歳以降の希望の一つであった為、戻ってこられると情緒が破壊される。

幼馴染にして互いに弱みを握りあうライバル。
友人関係の中でマンガやゲームのネタが通じるのが伊織しかいない為、教室では一番よく会話する。ついでに学園の闇についてよく吹き込んでいる。妹がいなくなった後、一番荒れているときに傍にいたことと、伊織グループの力により一気に真波の開発が進んだことにより、遅れてきたシンデレラの魔法使いか何かだと夢想している。
最終更新:2025年05月17日 02:57