「マスクを着けるな!!!」

「「「「マスクを着けるな!!!!」」」」

「ワクチンいらない!!!」

「「「「ワクチンいらない!!!!」」」」

駅前に集まった集団がシュプレヒコールを上げている。
いつまでもその主張を続けられるというのは、ある意味でこの地がとても平和であるということだろう。
―――こうしている今も、聖杯を求めて多くのものが殺しあっているなどまさか想像もすまい。

ヌルいなぁ、と。内心嘲笑を浮かべながら戦争の当事者、ジゼル・ジュエルはその集団へと近づいていく。
形式ばかりの笑みを浮かべて、それをマスクで隠さなければ何の警戒もなく無防備に接近を許すのだからヌルいと言うほかない。

「お、君もデモに参加してくれるのか?よければ、あとで署名の方も……」
「あー、そーですねー、そういうのも大事ですねー」

テキトーに相槌を打ちながら集団の中心へと混ざっていく。
ボケてるなぁ、と嘲笑を越して侮蔑の念を浮かべてジゼル・ジュエルあらためジジは、彼らの主張は肯定した。

「ホントその通りマスクなんて何の意味もない」
「ああ、まったくだ!政府も病院も何もわかtt」
「ボクのペイルライダーを、そんなモンで防げるわけないじゃーん」

なに?とジジの言葉を聞き返そうとするが、その前に誰かが掴みかかってきて口を塞がれた。
なにしやがる、と声を荒げようとするが

「■■■……!」

うなり声をあげて押し寄せる、歩く腐乱死体。俗にいうゾンビとしか思えないものが襲ってきたモノの正体だった。

「っう、うわァァァアァぁ!?」

一つじゃない。
デモ集団の数に匹敵するゾンビ軍団が襲い掛かっていた。
引っかき、噛みつき、地面に引き倒して頭蓋を砕いて肉を貪る。
まさに病的に、ゾンビどもは肉を求めていた。

「よーし、よしよし。たーんとお食べ。ちゃんと食べ残さなきゃダメだよー?」

そんなマナーに真っ向から相反する言葉をゾンビに告げるジジ。
その指示に従ったのか、なにせ相手がゾンビなのではたから見ては分からないのだが、結果的にゾンビは指示通りデモ集団を食い散らかして食べ残す。
するとすぐに死体となったデモ集団も、動く死体……ゾンビとなって蠢き始める。
―――ネズミ算のように、ゾンビは冬木の町に増えつつあった。

「オッケー、本日のお仕事しゅーりょー。帰るよー」

そしてそれらを従えて拠点へと退いていく。
いまだに誰が敵か味方も分からない状況で、無暗に喧嘩を売ることはしない。
水場を抑えたり、密集地帯で暴れたりすればもっとゾンビを増やせるだろうが、同時に敵も増えてしまう。
将来陣営を同じくする相手に悪感情を抱かれては、背中から刺されかねない。

(そういうのはバンビちゃんのキャラだもんねー。ボクはそんなヘマしないし)

でないと気に入った相手の隙をついてゾンビにするのもままならない、と。
気儘な思考を勝手に繰り広げて仮初の拠点へと帰還する。

「ただいまライダー。戻ったよー」
「お帰りなさい。案外早かったわね」
「バカみたいに騒いでる連中がいたからさー。うるさかったんでそいつら纏めてやっちゃった♥」

ガラガラガラガラガラと喉を鳴らしてうがいを済ませて、手を入念に洗いながらジジが答える。

「あまり目立ってないでしょうね?」
「どうかなー、元々こいつらの方が目立ってたからねぇ……そいつだよ、そいつ。そいつらが騒いでた新参ゾンビ」

連れてきたゾンビのうち一体をあごで指し示して曰く。

「マスクはいらないとかなんとか騒いでてさー。まあマスクでキミを防げないのはそうなんだけど、こいつはマスクした方がいいよねぇ。こんな不細工な顔晒して臭い息まき散らすのはマスクで防ぐべきでしょ?ね、ライダー」
「さあ。たしかに美容整形は必要そうだけど、それはゾンビに顔の皮を引きはがされてるからだし。息が臭いのはゾンビになって腐ってるから当然だし。評価しかねるわ」
「それは……うん。まあ、そうだね」

もうちょっと綺麗なゾンビにするべきだったかなー、いやぁイケメンの保存以外に労力使うのも馬鹿らしいかーなどとジジがぼやく。
そして入念な手洗いを終えて、それを丁寧にタオルで拭きつつ話題を変える。

「ところでさあ、真名【ペイルライダー】じゃない?なのにキミ、レッド・クイーンなのはどうかと思うよボク」
「無暗に真名を口にしないでもらえる?」

ペイルライダー、レッド・クイーンと呼ばれた少女はうんざりしたようにそう答える。
レッド・クイーン……その名の通り、彼女の服や髪、それどころか肌や目に至るまで全身が赤く輝いている。
本来の彼女は投影された立体映像であり、そのために総てが赤く映るのだが、電子の世界で行われる聖杯戦争であるがゆえに実態に近い形を手にして現れたのだ。
赤い女王(レッド・クイーン)の名は立派にあらわされた体だが、青い騎兵(ペイルライダー)とは呼び難い。

「その答えは前にも言ったはずだけど。レッド・クイーンは宝具の名。ペイルライダーはサーヴァントの名。もっと言うなら真名は―――」

病という最古の死の象徴の一つ。それが形を持って現れたのがこのサーヴァントであった。
此度この電脳の冬木に蔓延しつつあるその病名は。

「T-ウイルス。正式名称はTyrant Virusよ。覚える必要はないけれど一応ね。もしも感染したらお医者様にそう言えば、発症前に安楽死くらいはさせてくれるんじゃない?そうならないよう手洗いうがいはしっかりね?」
「そんなことで防げたら世話ないでしょー。それにボクの血と能力が混ざって、もうどうしようもない代物になってるじゃん、これ」

T-ウイルスには発症後の潜伏期間があり、ゾンビになるには時間がかかる。しかしジジの死者(The Zombie)は血を浴びせたものを即座にゾンビへと変える。
ジジの血液によりゾンビになったものは血液の組成を変えれば人に戻ることができるが、T-ウイルスの感染者を戻すすべはない。
当代のペイルライダーは史上最悪のバイオハザードを起こす準備を着々と進めていた。

「にしても意外な発言ね、マスター」
「なにが?」
「いいじゃない、別に。赤い宝具のペイルライダーがいたって、弓を持たないアーチャーがいたって。今は多様性の時代でしょう?女の子みたいな男だってありだと思うわよ、私は」

アバター上の顔に笑みを浮かべてレッド・クイーンはそう発した。
ジジもまたその言葉に笑みを持って返す。

「え―、そういうとこ突いちゃう?デリカシーなくない?もぅマヂ無理なんですけど……」

へらへらと笑いながら、滅却師の力でもって手中に矢を作り

「手首切った」

ざくり、と。
矢尻を滑らせ腕の動脈から血液をまき散らす。
スプリンクラーのようなそれで、レッド・クイーンの赤い姿がさらに赤黒く染まっていく。
しかし、それだけ。

「You look 『pale』, my master(顔色悪いわよ、マスター)」

レッド・クイーンは涼しい顔でそんな反応。
ジジの能力は血を浴びせたものをゾンビにすること、なのだが

「………………傷つけたのは謝るけど、私はゾンビにならないわよ。本来プログラムなんだから」
「えー?プログラムならウイルスってめっちゃ効かない?セキュリティソフトも万全系?何使ってんの、ノー〇ン?〇イルスバスター?」
「ウイルス違いよ。残念ながらT-ウイルスがネットで広まった研究報告はされてないわ……ところで私、これの掃除はイヤよ」

ボクもイヤですけど、とジジが返そうとするとその意を汲んだというわけでもなかろうが、、ゾンビが床に巻き散った血に群がって舐め取り始める。

「ええー……」

それを見たジジがきったないなぁ、とぼやきながら殴り飛ばして止めさせようとするが

「待って!あなた、いい拾い物したわよ。見てみなさい」
「はあ?」

レッド・クイーンの言葉に拳を収め、そして彼女の言う通りにゾンビを観察する。
血液を舐めるゾンビの外観に変化が起こっていた。
四つん這いで床を舐める姿勢が、骨格レベルで適正に変化していき、四つ足の獣染みたものへ。
引き剥がされた顔の皮がさらに落ち、頭部、脳髄まで露出していく。
そして血液を舐め取る舌はどんどん伸びて、原形のない怪物となった。

「おめでとう、ゾンビはリッカーに進化したわ」
「リッカーってなに?こいつの名前?」
「似たような形になった報告例がアンブレラのレポートにあるわ。その時の仮称が舐めるもの(リッカー)」

自分のアバターに付着した血液も集めてリッカーへと差し出すと、渇いた野良犬のように舐め取り始める。

「さっき連れてきた新人よね、顔が剝がれてた」
「あ~、あの不細工」
「遺伝子レベルでウイルスに適合するなら、彼の血縁も上等なゾンビにできるかも。素性は分かる?」

ん~、と軽い調子で悩むジジの横で生来ならばあり得ないマッド・サイエンティストの如き所業をレッド・クイーンは成そうと考えていた。

「……そうだ、署名とか言ってたから名前なら分かるかも」
「それじゃあ載ってる人を私が調べて片っ端から試してみましょう。その署名は?」

調べものに、実験の繰り返し。
そういった技能は高性能AIの見せ所だとレッド・クイーンが笑みを浮かべるが、ジジがその足を引っ張った。

「え、持ってきてませんけど」
「じゃあ取ってきて」
「え~……ゾンビ操って回収させられない?そういう宝具なかった?」
「実物を分かるのはあなただけよ。ゾンビに知能を期待するなんて、ゾンビ以下の馬鹿でもなきゃしないでしょう」

めんどくさ、とジジがぼやく。
そうだ身分証とか持ってないかなこいつ、と儚い抵抗を試みるも実らず。
ぶつくさ言いながらも影の中に引きこもるよりはマシとゾンビを伴って再度の外へ。

それがこの冬木に巻き起こる、バイオハザードの始まりだった。


【クラス】
ライダー

【真名】
ペイルライダー(T-ウイルス)@バイオハザードシリーズ(映画)

【パラメーター】
筋力E 耐久EX 敏捷A 魔力A+ 幸運E 宝具A
【属性】
混沌・中庸

【クラススキル】
対魔力:E
殻であるペイルライダーはともかく、T-ウイルスは神秘の薄い時代の存在であるため、対魔力はほとんど期待できない。
無効化はできず、ダメージを僅かに軽減する。申し訳程度のクラス補正である。
そもそも極小の存在であるT-ウイルスが多少なりダメージを軽減したところでほぼ意味はない。一応サーヴァントなので神秘のない現代医学での治療はできないが。

騎乗:EX
風に、鳥に、水に、人に、ありとあらゆるものに「乗って」世界へ広がり続けた病という概念そのもの。
T-ウイルスはゾンビという新たな形態を食物連鎖に組み込んでしまった、究極の疫災にして人災である。
幻獣・神獣や竜種すらも感染する危険がある。

【保有スキル】
感染:A
T-ウイルスという己の分け身を他の生物に感染させ、己の領域を広げるスキル。感染者は感染後短時間で死に至り、食欲のみを動機に動くゾンビとなる。使い魔のように使役されたり、魔力を徴収されたりすることも。
ただし極まれにウイルスに耐性を持つ者がおり、そうしたものは感染後に超能力や再生能力獲得などメリットを享受することになる。
また耐性をもたずともウイルス進化のように生物として変質することもある。リッカー、タイラント、ケルベロスなどと呼称される個体がこの聖杯戦争においても観測される可能性は大いにある。
なお生前(?)のT-ウイルスに比べて感染力は一部制限されている。令呪を持つものとその契約者は強い耐性を与えられ、少なくとも半日は発症しない。人理も抑止力もムーンセルも、かつては地球を荒廃させ滅ぼす直前までいった危険物をそのままに再現する愚挙は犯さない。

変転の魔(偽):D
人を治すために作られたT-ウイルスは、アウトブレイクを引き起こして人々を殺戮し、理想郷を求める人間の殺戮兵器にされた。
レッドクイーンはT-ウイルスの拡散から人類を守るために、感染者を閉じ込めて皆殺しにし、さらに理想郷を求める人間を優先的に守るために多くの人間を見殺しにした。
善性より産まれたものが悪行をなさないとは限らない。
英雄や神が生前に魔として変じたことを示す。
過去に於ける事実を強調することでサーヴァントとしての能力を著しく強化させるスキル。
T-ウイルスは人の身では絶対に不可能な耐久力を手にしている(どんな環境のどんな生き物であっても感染・発症させる)。
レッドクイーンは魔として召喚されたため、人を守る意志はほぼ排斥されている。

【宝具】
『来たれ、不思議の国の少女よ、来たれ(マイ・ネーム・イズ・アリス)』
ランク:D 種別:対界宝具 レンジ:0 最大捕捉:1、または999
マスターを起点とした疑似的な冥界となる結界世界を作り上げる。
異なる事象のアメリカ、スノーフィールドにおいては『来たれ、冥き途よ、来たれ(ドゥームズデイ・カム)』と呼称された結界宝具がもととなったもの。
Tウイルスは召喚したマスターの心象風景を結界で上書きし、『アリス』とする。心象風景を結界として現実を侵食する固有結界の逆で、現実から心象、ひいては個人に影響を与える。
アリスとはT-ウイルスに感染してもゾンビにならない耐性を持ち、メリットのみを享受する存在のことである。代謝の活性化により治癒能力や身体能力は向上し、超能力を獲得することもある。
ただし『アリス』であるマスターが死亡した場合、結界は対象を失ったことで一瞬だけだが拡散して全世界を覆いつくす。一瞬だけ固有結界が展開されるのだ。その一瞬で自然界に存在するTウイルスは駆逐され、感染者も根治してしまう。
そのためマスターの死はほぼTウイルスの根絶に等しいが、この宝具によって消失するTウイルスは自然界及び生物の体内にいるもののみ。何者かの手で厳重なラボやシェルター、結界や虚数空間などにウイルスが保存されていた場合はバイオハザードが再び発生する可能性はある。


『剣、飢饉、死、獣(ハー・ネーム・イズ・レッドクイーン)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:99 最大捕捉:999
宝具の読み方はマスターによって異なる。
他者に死を与える数多のものを具現化させ、その力を行使する。環境が整えば神話における終末を魔力が許す範囲でのみ再現することも可能。
感染した数多のゾンビやクリーチャーをある程度コントロールできる。さらにTウイルスの守護者としてレッドクイーンを召喚する。
レッドクイーンは人類およびTウイルスの開発者を守るためにプログラムされた高性能の人工知能であり、オリジナルの『アリス』の姿をかたどる。
本来ならば電子上のプログラムで召喚されるが、電脳世界に再現された冬木においては実体に近しいアバターで召喚された。Cランクの陣地作成、道具作成、使い魔スキルに近しい技巧を持つ。
ゾンビの量産や強化をしたり、レーザートラップや毒ガスを配置したり、院長室に行ってイーグルのエンブレムを取って地下水道のカギを入手して戦車の模型を動かしたあと図書館の絵を若い順に並べないと手術室に入れない病院を作ったりできる。

T-ウイルスはアリシアという少女の治療のために産みだされた存在であり、レッドクイーンはアリシアの姿をアバターとしている。
アリシアなくしては産まれなかった被造物にして大量殺戮者である二つの数奇な縁が宝具となったもの。

【weapon】
  • ゾンビ
感染した生き物をゾンビとして使役する。
ゾンビから進化したクリーチャーも同様。

【人物背景】
ペイルライダーはヨハネの黙示録に記された『終末の四騎士の蒼き死の担い手』である。戦争や飢饉とならび疫病や死を象徴するとされる。
その正体は抑止力の1つであり明確にガイア側の『カウンターガーディアン』と呼ばれる者達のうちの1人。
概念そのものであるため召喚者の影響を大きく受け、今回はマスターであるジジと性質の近しいT-ウイルスがペイルライダーの殻を被って召喚された。
T-ウイルスは医療及び軍事複合企業アンブレラ社が開発したウイルスである。
創始者の一人が娘アリシアの難病を治療するために作り出したのだが、もう一人の創始者は治癒力ではなくその凶暴性に目を付けた。
医療目的ではなく生物兵器としてT-ウイルスを用い、アンブレラ上級幹部以外の人類を計画的に抹殺して人類が居なくなった世界で理想の楽園を作る計画を実行しようとしたのだ。
事故を装って研究施設でT-ウイルスが漏洩されると、アンブレラ社のメインコンピュータであるレッドクイーンはそれをを防ぐために研究員500名以上を皆殺しにし、施設を封鎖した。
その施設の封鎖を解きに特殊部隊が差し向けられた時も同様に殺害を試みるが一部が生き残り、施設が解放されてT-ウイルスは世界中に広がってしまう。
アリシアのクローンであるアリスの手で抗ウイルス剤が世界に散布されT-ウイルスは滅菌されるが、それまでに世界は荒廃しアンブレラの選民計画も完了間近となっていた。
世界を滅亡寸前まで陥れた『兵器』にして『生物』こそがT-ウイルスである。

【サーヴァントの願い】
ウイルスに意志はない。
だがレッドクイーンはアンブレラ社のために活動するプログラムであるため、もしもT-ウイルスが聖杯に至ったならアンブレラ社が聖杯を手にすることになるだろう。

【マスター】
ジゼル・ジュエル@BLEACH

【参加方法】
聖別の直前に舞い降りた黒い羽に触れた。

【マスターとしての願い】
自分たちを捨てたユーハバッハを倒す。

【weapon】
  • ゾンビ
後述の能力およびT-ウイルスにより作ったゾンビを操る。

【能力・技能】
  • 滅却師
虚に抗体を持たない種族。
そのため転じて虚への攻撃性・攻撃能力を持つ。霊子操作を主とする。
霊子を固めることで兵装を作成、足元に霊子を流して高速移動する飛廉脚、血中に流すことで肉体硬度を増す血装(ブルート)、霊子の糸で自分の肉体を無理やり動かす乱装天傀など。

  • 滅却師完聖体(クインシー・フォルシュテンディッヒ)
数百年の鍛錬を経てたどり着く戦闘形態で、ジジのものは神の死(アザルビオラ)という。
上記に加え骸骨の使い魔を使役、使い魔での拘束などを可能とする。
なお本人曰く「疲れるからイヤ」な戦闘形態。後述の能力による戦闘の方が強力かつ効率的と思われる。

  • 聖文字(シュリフト)
能力名は死者(The Zombie)。自分の血液を浴びた者をゾンビにし、自由に操る能力である。
相手の霊圧に応じて必要な血液量は増える。強いものを操るには侵入した血液が心臓で増殖して全身に行き渡る必要があるが、そうでないなら血液を浴びせるだけでゾンビにできる。
血液を回収することで自分や仲間の傷を癒すこともできる。
この能力が宝具『来たれ、不思議の国の少女よ、来たれ(マイ・ネーム・イズ・アリス)』と自身へのT-ウイルスの感染を加えることで強化され、ペイルライダーが生み出したゾンビも使役できるようになっている。
血液の組成が変えられると操れない、天敵である虚には効果が薄いという弱点があったが、ジジの血液を無力化できてもT-ウイルスの感染を治せなければ彼……もとい彼女の支配を逃れることはできない。

【令呪】
首筋から心臓の上の左胸部にかけて。
クインシークロスに鎖をつけてペンダントにしているような形状で、全体的に脈打つ血管染みている。
鎖で一画、円で二画、五角形の十字架で三画。

【人物背景】
尸魂界に敵対する滅却師の一派、そのなかでも精鋭である星十字騎士団のメンバーの一人。
首魁であるユーハバッハに率いられ尸魂界に攻め込み、多数の隊員や隊長までをゾンビにして操り暴れる。
能力を解析され苦境に陥り、ユーハバッハの聖別を受ける直前に参戦。
余談であるが、聖別を受ける本来の歴史ではユーハバッハに反乱し、さらにそこから生還後には綱彌代時灘とも小競り合っている。

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最終更新:2023年11月11日 22:53