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画1_14_1t "日本兵の服装は偽造か?_1"

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tohohopeacewalk

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画1_14_1t "日本兵の服装は偽造か?_1"
http://www21.atwiki.jp/tohohopeacewalk/pages/148.html
http://pipponan.fc2web.com/gazokensyo_1/ga-14_1.htm



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  [14]日本兵の服装は偽造か? ピッポ 05/3/20(日) 21:12  
  [15]Re(1):日本兵の服装は偽造か? ja2047 05/3/20(日) 22:59  
  [16]Re(2):日本兵の服装は偽造か? ピッポ 05/3/21(月) 0:24  
  [18]日本軍の便衣行為 ja2047 05/3/21(月) 21:55  
  [19]例外だらけの装備品 ja2047 05/3/21(月) 22:02  
  [20]軍装の例外[2] ja2047 05/3/21(月) 22:28  
  [21]階級証の例外 ja2047 05/3/21(月) 22:37  
  [22]Re(1):階級証の例外 ja2047 05/3/21(月) 22:37  
  [25]Re:軍装の不統一 軍隊生活の自分史サイト ピッポ 05/3/22(火) 11:01  
  [26]Re軍隊生活の自分史サイト ja2047 05/3/22(火) 21:14  
  [28]Re(1):Re軍隊生活の自分史サイト とほほ 05/3/22(火) 22:29  
  [30]Re(1):階級証の例外:第十八聯隊史より 渡辺 05/3/23(水) 1:31  
  [33]ちょっとお遊び 熊猫 05/3/24(木) 2:05  
  [34]さらにお遊び ja2047 05/3/24(木) 6:23  
  [40]日本側の武装市民 ja2047 05/3/24(木) 20:58  
  [27]腰より上の水筒の例 ja2047 05/3/22(火) 22:19  
  [68]片手剣の練習 ja2047 05/3/28(月) 22:23  
  [126]Re(1):片手剣の練習 熊猫 05/4/2(土) 22:43  
  [228]>航空隊 ja2047 05/4/15(金) 22:13  
  [272]Re(1):>航空隊 熊猫 05/5/4(水) 1:34  
  [273]Re(2):>航空隊 ja2047 05/5/4(水) 7:11  
  [82]わわ、いかん 訂正  <(_ _)> ja2047 05/3/29(火) 21:10  
  [113]Re LIFE 1937年10月11日号 ピッポ 05/4/2(土) 0:40  
  [114]Re(1):Re LIFE 1937年10月11日号 渡辺 05/4/2(土) 1:41  
  [120]Re(2):Re LIFE 1937年10月11日号 ピッポ 05/4/2(土) 14:55  
  [137]Re LIFE 1937年10月11日号 :高橋担 渡辺 05/4/5(火) 18:35  
  [343]うーん ja2047 05/5/7(土) 19:11  
  [354]戸山流と高山流 ja2047 05/5/8(日) 19:32  
  [355]Re(1):戸山流と高山流 ピッポ 05/5/8(日) 22:01  
  [359]Re(2):戸山流と高山流+鳥飼先生 渡辺 05/5/8(日) 23:39  
  [363]Re(3):戸山流と高山流 ja2047 05/5/9(月) 6:10  
  [413]服装がバラバラですが 熊猫 05/8/14(日) 1:43  
  [414]Re(1):服装がバラバラですが ピッポ 05/8/14(日) 9:18  
  [415]作業衣なんですけどね ja2047 05/8/14(日) 17:22  
  [417]そうでもないかもよ 熊猫 05/8/15(月) 22:56  
  [418]これで結論かな ja2047 05/8/16(火) 16:14  
  [422]Re(1):これで結論かな:多謝 渡辺 05/8/17(水) 0:57  
  [423]Re(1):片手剣の練習 熊猫 05/8/27(土) 10:15  
  [429]出た出た ja2047 05/8/29(月) 21:16  
  [440]否定派さんに画像サービス 熊猫 05/9/1(木) 21:01  
  [442]Re(2):片手剣の練習+銃剣=多謝 渡辺 05/9/3(土) 16:10  
  [493]短剣術の訓練 熊猫 05/9/26(月) 22:32  
  [105]パナイ号の写真 ja2047 05/3/31(木) 21:28  
  [115]パナイ号関連資料 ja2047 05/4/2(土) 10:15  
  [116]Re(1):パナイ号関連資料(謎の管理人の正体) とほほ 05/4/2(土) 10:27  
  [147]Re:謎の管理人の正体 とほほ 05/4/6(水) 14:15  
  [271]ポケットの位置は? ja2047 05/5/1(日) 9:54  
  [282]恥の写真帳 写真68 ja2047 05/5/5(木) 14:11  
  [283]帽垂れ ja2047 05/5/5(木) 14:25  
  [416]Re(1):帽垂れ 熊猫 05/8/15(月) 0:14  
  [419]Re(2):帽垂れ ja2047 05/8/16(火) 18:31  
  [420]Re(3):帽垂れ 熊猫 05/8/17(水) 0:16  
  [421]失礼!訂正します。 熊猫 05/8/17(水) 0:32  
  [424]Re(1):靴が違う? ピッポ 05/8/29(月) 18:22  
  [425]Re(2):靴が違う? msq 05/8/29(月) 20:22  
  [426]Re(3):靴が違う? ピッポ 05/8/29(月) 20:50  
  [428]Re(4):靴が違う? msq 05/8/29(月) 21:03  
  [427]「識者」ではないですが (^^; ja2047 05/8/29(月) 20:57  
  [430]Re(1):「識者」ではないですが (^^; msq 05/8/29(月) 21:28  
  [431]あーそうか ja2047 05/8/29(月) 21:45  
  [432]Re(1):あーそうか msq 05/8/29(月) 22:03  
  [433]Re(2):引導渡し ピッポ 05/8/29(月) 22:53  
  [434]Re(3):引導渡し msq 05/8/29(月) 23:26  
  [435]Re(4):夜襲にも役立ちます ピッポ 05/8/30(火) 1:31  
  [436]まだ成仏してませんが ja2047 05/8/30(火) 23:16  
  [439]地下足袋の話でしたら ゆう 05/9/1(木) 20:57  
  [441]もう一つ謎が解けたかも ja2047 05/9/2(金) 18:20  
  [437]南京戦は地下足袋を履いておりました。 熊猫 05/8/31(水) 0:15  
  [438]Re(1):南京戦は地下足袋を履いておりました。 ピッポ 05/8/31(水) 9:35  
  [559]Re(1):お腰につけたものは何? ピッポ 05/11/11(金) 20:45  
  [560]Re(2):お腰につけたものは何? ピッポ 05/11/11(金) 23:18  
  [561]Re(3):お腰につけたものは何? ピッポ 05/11/11(金) 23:24  
  [562]Re(4):お腰につけたものは何? ピッポ 05/11/11(金) 23:39  
  [565]どなたか精細な写真をお持ちでないですか ja2047 05/11/13(日) 11:02  
  [566]Re(1):どなたか精細な写真をお持ちでないですか msq 05/11/13(日) 21:14  
  [567]ちょっとどちらとも言えないですね ja2047 05/11/13(日) 22:10  
  [563]Re(2):お腰につけたものは何? 渡辺 05/11/11(金) 23:46  
  [564]Re(3):お腰につけたものは何? ピッポ 05/11/12(土) 0:10  
  [584]勝手ながら ja2047 06/4/4(火) 21:38  
  [585]Re(1):勝手ながら ピッポ 06/4/5(水) 11:00  
  [586]Re(2):勝手ながら ja2047 06/4/5(水) 12:51  
  [587]Re(3):勝手ながら ピッポ 06/4/5(水) 19:53  
  [590]Re(4):勝手ながら ja2047 06/4/6(木) 6:06  
  [591]フォロー 熊猫 06/4/6(木) 7:58  
  [595]Re(1):フォロー ピッポ 06/4/7(金) 23:03  
  [588]Re(1):勝手ながら 熊猫 06/4/5(水) 23:03  
  [589]防暑帽かな ja2047 06/4/6(木) 6:04  
  [596]鉄兜二題 ja2047 06/4/9(日) 9:10  

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[14]日本兵の服装は偽造か?  
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  ピッポ   - 05/3/20(日) 21:12 -  

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   日本兵の服装は偽造か?

東中野「南京事件 証拠写真を検証する」で、日本兵の服装とは違うと指摘している2例について、ja2047さんが、旧思考錯誤板に投稿されています。

問題対象の写真と、ja2047さん投稿へのリンクを記します。
(ja2047さんのお許しがあれば、ここに転載いたしますが・・・)

【陸戦隊員】


「南京事件 証拠写真を検証する」P88
「海軍兵士による斬首写真」

ja2047さん投稿
http://t-t-japan.com/bbs/article/t/tohoho/11/dgrseh/uqgseh.html#uqgseh

ja2047さんからの反証写真



【首を提げてポーズを取る日本軍人】


「南京事件 証拠写真を検証する」P168
「鉄帽を被り、右手に日本刀、左手に首を提げてポーズを取る日本軍人」

ja2047さん投稿
http://t-t-japan.com/bbs/article/t/tohoho/11/dgrseh/rdyseh.html#rdyseh

ja2047さんからの反証写真



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[15]Re(1):日本兵の服装は偽造か?  
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  ja2047  - 05/3/20(日) 22:59 -  

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   ▼ピッポさん:
>問題対象の写真と、ja2047さん投稿へのリンクを記します。
>(ja2047さんのお許しがあれば、ここに転載いたしますが・・・)

やー、すみません。 お手間を掛けます m(_ _)m
旧掲示板の記事へのリンクがあちこちに貼られているもので、ここへ迷い込んで来る方には、まとめて読んでいただきたくて、今さらの旧掲示板投稿にしたのです。
(実は、この手のタグの使い方をまだマスターしていないし (^◇^*  )

衣服や装備に限らず、軍用品なんて例外だらけなのが現実なのは、いわば常識であるわけでして、仮に衣服のどこかがイレギュラーな点があっても、それだから日本兵ではないという証拠になんてならないんですけどね。
逆に、軍装に不審点がないからと言って、中身が日本の兵隊だという保証もないわけで、装備を考証して写真の真贋を見分けるなどほとんど不可能なんですよ。

それが、ぬけぬけとそれをやってのけるわ、考証はまちがいだらけだわ、これで社会に影響力を持った日にはたまったもんじゃありませんからね。


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[16]Re(2):日本兵の服装は偽造か?  
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  ピッポ   - 05/3/21(月) 0:24 -  

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   日本兵の服装・装備は偽造か?3題


東中野「南京事件 証拠写真を検証する」で、日本兵の服装・装備とは違うと指摘している3例について、ja2047さんが旧思考錯誤板に投稿されています。

>やー、すみません。 お手間を掛けます m(_ _)m
>旧掲示板の記事へのリンクがあちこちに貼られているもので、
>ここへ迷い込んで来る方には、まとめて読んでいただきたくて、
>今さらの旧掲示板投稿にしたのです。
>(実は、この手のタグの使い方をまだマスターしていないし (^◇^*  )

ja2047さんの許可が得られたものと解し、ここに再構成・転載いたします。


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【1、陸戦隊員】



「南京事件 証拠写真を検証する」P88
「海軍兵士による斬首写真」


「南京事件 証拠写真を検証する」のP88で、以前ここでも話題になった「海軍兵士による斬首写真」が取り上げられています。

趣旨は「海軍陸戦隊の制服は紺の襟に白線一本であり、襟全体が白いのは明らかに服が違う」ということなのですが、この旧日本海軍の水兵服の襟(ジョンベラと通称された)、実は上着の一部ではなく、下に着る「中着」と呼ばれる衣服の一部なのです。
だからいわゆる水兵服とは別体で素材も違っており、通常は第一種軍装の水兵服の紺青色よりやや明るい青色をしています。
というわけで、写真によっては、かなり明るい色に写りますので、トーンの飛んだ写真でほとんど白に写っていたとしても、日本海軍の制服ではないという証拠にはなりません。



この写真は、1931年の天津暴動の際、租界を警備する海軍陸戦隊員の写真ですが、襟の色はかなり明るいことが見て取れます。
(「1億人の昭和史 日本の戦史 2満州事変」 毎日新聞社 P62下段の写真の右半分)

なお、KEN誌所載の「兵士」の写真ですが、紺色の略帽を被っています。
昭和12年ないし13年の段階では、この紺の略帽を支給されているのは、艦内勤務者では士官のみ、下士官、兵では陸戦隊配備に付くもののみです。

写真の兵士は鉄帽も被っておらず、正規の陸戦隊装備である肩バンドや脚絆を欠いているようですので、正規の陸戦を命じられて上陸したものではありません。
これが実際に日本兵であるとすれば、阿羅氏の「南京事件 日本人48人の証言」に登場するエピソードのように、斬首を目的に上陸したものという可能性があります。

あるいは、これは「兵」ではなく、士官が軍服が汚れるのを嫌って水兵用の服を着用したものである、という推測も可能なわけですが・・・。

ja2047さんの元投稿
http://t-t-japan.com/bbs/article/t/tohoho/11/dgrseh/uqgseh.html#uqgseh<br>


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【2、首を提げてポーズを取る日本軍人】


写真の真贋論議が南京事件研究にとって枝葉に過ぎないと思いつつ、まんまと乗ってしまうのは、本人としましても内心じくじくとしたものがあるのですが (^^;
東中野本の「検証」のようなレベルのものがまかり通るというのも何とも困った話ですので、杜撰な検証は誰かが指摘しておかなくてはならないと思ってるのです。
というわけで、有名な写真だけは、「検証」なるものの信頼度について考察しておきたいと思います。
ま、中国側の写真集には変な写真がいっぱい紛れ込んでいるように思えるのも事実ではあるのですが。

さて、「南京事件 証拠写真を検証する」のP168に、有名な「鉄帽を被り、右手に日本刀、左手に首を提げてポーズを取る日本軍人」の写真が取り上げられています。この写真ですね。

<br>
「南京事件 証拠写真を検証する」P168
「鉄帽を被り、右手に日本刀、左手に首を提げてポーズを取る日本軍人」
(http://www.nextftp.com/tarari/Matsuo/soushu.htm にもある写真)

これに対して、同書は次のようにコメントしています。
「この写真に写っている男性は、軍装、鉄兜、長靴の形状、ネッカチーフなど日本軍兵士にしては不可解な様相である。
まず襟が日本軍の詰め襟ではない。左腰に刀の鞘がない。右腰のベルトに固定されているはずの水筒がベルトの上に位置している。」


服装におかしなところがあるかどうか、ひとつづつ検討していきましょう。


1.軍衣:昭5式軍衣以外のものには見えません。
「襟が日本軍の詰め襟ではない。」と書いてありますが、それは乱暴な断定です。
詰め襟以外のものであるということが明瞭に写っているわけではありません。(上の引用写真の左半分を参照下さい) 
要は襟の形は明瞭に写っていないというだけのことです。 私には引用写真の右上のものと比較しても、詰め襟であると読むのが自然に見えます。

2.鉄兜:旧陸軍の九十式鉄帽以外のものには見えません。

3.長靴:別におかしな形には見えません
本来、士官の長靴は自前の別あつらえですから、一人ずつ形が違っても不思議はないのですが、それにしても変わった様子はありません。左足の長靴の前面に黒い縦筋があるように見えるのは、日本刀の刀身の影でしょう。

4.ネッカチーフ:これは鉄帽の紐を蝶結びにしてあるのです。
特に将校に多いのですが、鉄帽の紐を戦国武将の兜の飾り緒のように大きく蝶結びにするのは、一種の戦場のおしゃれであって、珍しいものではありません。(右上写真は「張鼓峰事件」時の歩兵第75連隊第2大隊長木村肇少佐)

5.刀の鞘:この写真では明瞭でない。腰には付けていないようにも見える。

6.水筒:日本軍の将校用水筒に見えます。(右下写真)
水筒は肩紐で、左肩から右腰に下げて着用します。そのままだと行軍中や戦闘時に動いて邪魔になるので、「胴締め」という腰ベルトを装具の上から巻いて、動きを抑えます。
「ベルトに固定されているはずの水筒」 というのは誤りです。
「ベルトで固定されている」と表現する分には嘘ではありませんが。
ともあれ、この水筒の装備の仕方は、戦闘時のそれとは思えません。

7.その他:左肩から右腰へのベルトがもう一本見えますが、これは拳銃嚢の肩紐です。右肩から左腰へのベルトは、図嚢と呼ばれる書類カバンのものです。


で、以上から結論は次の通りです。

・軍装のほとんどは、日本軍の軍装品として不審な点はない。
・これは戦闘状態の日本軍人ではない。


海軍兵の写真も同じなのですが、確実に言えることは、
「これは、戦闘状態の日本軍人の写真ではない、 戦闘の写真のように装っているだけである」
ということです。
いずれも、「記念写真」のようにして撮られたのではないか、というのが私の推定です。
 
ja2047さん元投稿
http://t-t-japan.com/bbs/article/t/tohoho/11/dgrseh/rdyseh.html#rdyseh<br>


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【3、階級証】


東中野修道氏「南京事件 証拠写真を検証する」 から、もう一つ。

P161に、有名な「銃剣刺突訓練」の写真が出てきますが、これについて
「軍服に日本軍の縦長の階級証が付いていないからニセモノ」
という推測がなされています。

わざわざ拡大写真まで付けて、これを証明している、という形を取っているのですが、この写真の肩口のところには明らかに太い暗色の線が認められます。
普通に写真を読めば、これは「階級証が写っている」と見るべきでしょう。


「南京事件 証拠写真を検証する」P161
「銃剣刺突訓練」

上に引用した写真はLIFE 1937年10月11日号に掲載された写真と、日本側撮影の写真を比較したものですが、
左側は、1938年、5月23日 徐州入城時の写真です、階級証が明瞭に写っているのと、ついでに隣に昭5式軍衣を開襟で着用して「タオル巻」した実例が出ているので引用しました。
ご覧の通り、左写真の明らかに階級証であるものと、右写真の肩口の暗色の線が、別のものであると断定するのは困難であると思います。

今回の東中野先生の本の出版目的の一つに「キャプション一つで、写真からあらぬ妄想を引き出すという行為について徹底的に批判する」ということがあると思うのですが、自分でそれをやっててはいけませんね。


なお、この”写真99”自体の真贋については私は判断を保留します。
別の部分に着目して、ニセモノではないかと疑っていますので。

ja2047さん元投稿
http://t-t-japan.com/bbs/article/t/tohoho/11/dgrseh/qwrseh.html#qwrseh

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さて、前投稿で
「なお、この”写真99”自体の真贋については私は判断を保留します。
別の部分に着目して、ニセモノではないかと疑っていますので。」
と、書いたのですが、この「別の部分」の検討が終わりました。

私が不審を感じていたのは、「銃剣刺突」を行う兵士の持つ銃が、日本軍の一般的な装備であった「三八式歩兵銃」に見えないということだったのです。
全体に短く、特に銃身の下にある木製の銃床に刻まれた左手グリップ用の太い溝が、三八式歩兵銃の半分ぐらいの長さしかない。
これは日本軍の銃ではなく、1924年式のモーゼル短小銃か、あるいはモーゼル98小銃ではないか、と疑ったわけです。

もちろん、日本軍も中国軍の兵器をたくさん鹵獲して使用してますので、たまたま持っているから、使用しているから、だけでは、そこに写っているのが日本兵ではないという確証にはならないのですが、
三笠宮崇仁親王の回想に見られるように、当時銃剣刺突の訓練が新兵の精神的鍛錬のために行われたことを考えると、鹵獲品の小銃で銃剣刺突訓練はやらないのじゃあなかろうかという気がするわけです。


当時この手の写真に登場する機会があると思われる、形状の似た小銃と、問題の写真の銃のプロポーションを比較したのが、この図です。(数字は銃の全長)
プロポーションから見て、この写真の銃は、どうやら「三八式騎兵銃」であるようです。
すると、写真の兵士が日本軍であるとすれば、この兵士は歩兵ではなく、「輜重兵」または「砲兵」と言ったものである可能性が高くなってきます。

また暇を見て、では輜重兵なり砲兵であることを前提に検証した場合に、この写真に不審なところがないか、調べておこうと思います。

しかし、
この写真が本物だったところで、ニセモノだったところで、「南京事件」、「南京大虐殺」のあるなしに関して、決定的な証拠にはならないし、
ましてや「犠牲者数がいかほどであったか」について、何も教えてくれるわけじゃあないのですけどね (--;

ja2047さん元投稿
http://t-t-japan.com/bbs/article/t/tohoho/11/dgrseh/kcgseh.html#kcgseh


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(以上 転載おわり)


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[18]日本軍の便衣行為  
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  ja2047  - 05/3/21(月) 21:55 -  

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~添付ファイル~  
・名前 : scouts.jpg
・サイズ : 96.4KB


  
元トピ消滅につき転載

実は昨年、画像による日中戦争検証シリーズを、某theBBSに連続投稿していたのですが、
元トピが事故で消滅してしまいました。
前記した「軍装なんて例外だらけだ」ということの裏付けとして、それなりに面白いテーマもありましたので、この場を借りて、再録を試みて見たいと思います。

【日本軍の便衣行為】

[15]ja2047 04/08/12 17:55
掲示板で熊猫さんがたびたび引き合いに出す「日本軍の便衣斥候」です。
もちろん、撮影当時は「不許可」扱いで掲載禁止でした。
(毎日新聞社 一億人の昭和史10 「不許可写真史」P49)


[48]ja2047 04/08/19 20:18 IXOO5KPU38J
便衣斥候の別の例、画面中央左の帽子の男がそれです。

「図説日中戦争」(河出書房新社)P8に、1933年の熱河作戦の写真として掲載されています。


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[19]例外だらけの装備品  
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  ja2047  - 05/3/21(月) 22:02 -  

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~添付ファイル~  
・名前 : variation_helmet.jpg
・サイズ : 179.6KB


  
【軍装の例外】
[93]ja2047 04/08/22 15:52

一部隊が明らかに複数の型式の違う鉄帽を装備している写真の例

上は、1937年11月18日 に
蘇州付近で突撃の下令を受ける上海派遣軍の一隊の写真です。

これが日本軍の姿であることを疑う人はいないと思いますが、
詳細に観察すると、画面向かって左端の兵士の鉄帽は、非常に
つばの短いものです。
これが、90式鉄帽の形状のひとつの典型です。

彼から見て右前の兵と、左隣の兵は、それよりもはるかにつばの広い
鉄帽を被っていますが、この二名で帽体の形状がかなり違いますね。

さらに、最初の兵から見てすぐ前の兵と左隣二人目の兵は、つばの
前方だけ大きく張りだして、さらに帽体の頭頂部に空気抜きの突起の
付いたサクラヘルメットと呼ばれるものを被っていることが解ります。

最初の兵から左3人目の兵は、全体に浅く、つばと帽体の区別が明瞭で
ない英軍の歩兵ヘルメットに近い形状のものを被っているように見えま
すが、この写真からは形状が明瞭に見て取れません。

満州事変から支那事変初期までの日本軍は、ここに上げたもの以外にも
つばの湾曲したドイツヘルメットを浅くしたような形状の鉄帽もみられ、
基本形で少なくとも4種類ぐらいの形状の鉄帽を混用しています。

他にこの写真だけ見ても、雨よけのポンチョ状のものを羽織った兵と、
そうでないものがいるなど、同一部隊の装備が必ずしも同一でないこと
が理解いただけると思います。

なお、指揮官以下、肩の階級証を外している点にも注目下さい。

鉄帽の形が違って見えるから、階級証が見あたらないから、
日本の軍服ではないという考証が見当違いであることが
理解いただけると思います。


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[20]軍装の例外[2]  
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  ja2047  - 05/3/21(月) 22:28 -  

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[797]ja2047 04/09/19 9:07 HV2057RDBSP
昭5式軍衣とも、98式軍衣とも違う軍服を着用している例として、ここに上げた写真のようなものがあります。

写真は1938年4月30日単県城入城を祝う第六師団坂井支隊ですが、
(毎日新聞 一億人の昭和史日本の戦史 日中戦争2 P109)
昭和13年6月1日制式の98式軍衣がすでに使用されており、
しかも階級証だけは昭5式軍衣のものを付けるという変則的な軍服を着用しています。

この折衷型軍衣は1938年の中国戦線の一部に特有に見られるものです。


[868]ja2047 04/09/21 21:16 HV2057RLTTS
さて、>>797 では、昭五式軍衣と、九八式軍衣の折衷型の軍服について言及しましたが、
あの写真は、私の手許にあるうちで、もっとも時期の早い、言い換えれば九八式軍衣の
制式化以前に九八式軍衣が使われていたという根拠に上げたのであって、
私の言う”折衷型”の特徴を充分に示すものではありません。

したがって、日本の軍装に一通り興味のある人でないと、意味が理解できないのでは
ないかと思います。
そこで、ここでは、「昭五式軍衣と、九八式軍衣の折衷型の軍服」が、明瞭に写っている
写真を上げます。

写真は、1938年10月22日に広東の陸軍造営部で撮影されたもので、
左が歩56連隊長の馬淵久之助大佐です。
右の方は氏名不詳ですが、これまた奇妙なものを被っています。
どうも、広東攻略戦の第21軍の写真を見ていますと、通常の布製略帽の上に鉄帽
ではなく、ファイバー製の防暑帽のような「ライナー」の上に鉄帽を被っている、
つまり、後の米軍のM1のような構成の装備をしているのではないかと、思われます。
この辺の考証を、誰か発表して貰いたいのですが、まだまとまった研究は目にしたことが
ありません。


これらの写真の軍服は明らかに九八式軍衣と同じ折り襟のデザインであり、階級証だけ肩に昭五式軍衣と同じものを付けています。

「支那事変」が予想外の激戦になったことにより、1938年6月1日の九八式軍衣の制式を待つことが出来なくなり、中国派遣部隊に制式に先行して九八式軍衣が支給されたものではないでしょうか。
>>797 >>867 に見る折衷式軍衣の存在は、そのような事情を伺わせます。


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[21]階級証の例外  
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  ja2047  - 05/3/21(月) 22:37 -  

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[1326]ja2047 04/10/09 7:00 
さて、「ヤングジャンプ」連載の本宮ひろし「国が燃える」の話題で、あちこちの掲示板が騒ぎになっておりますが (^^

確かにあれは脚色は多いし画は不正確だし、あまり本気にされても困るシロモノではあります。

そんな批判の中に、
「階級証の位置が違うから日本軍ではないと証明された写真を改竄した」
というものがありますので、面白い写真を上げておきます。

昭五式軍衣の階級証は、肩の部分に前後に長いものが付いているのが正規なのですが、実はこれは取り外し式で、外して作戦行動した写真というのがたくさん残っています。
上は1937年12月2日の江陰砲台占領時の歩58連隊の写真ですが、見事に階級証を取り外しております。

実は、上海、南京間の戦闘では、指揮官への狙撃を避けるために、次のような命令が出ていたのです。

ここでは「襟章は外せ、肩章は汚せ」となっていますが、肩章を外して行動したケースは
>>93にも見えます。 ごらんの通り、軍服に肩章が付いていません。


[1327]ja2047 04/10/09 7:08
丁集参一第三号
  服装に関する件隷下一般へ通牒 昭和十二年十月二十五日
  丁集團参謀長 田邊盛武
 
八月二十九日陸支密第五四四号に依り内地港湾出發以後に於ける
隷下将校以下の服装に関し左記の通定められたるに付依命通牒す
追て既に各部隊に於て左記の通り実施しあるものは特に内地港湾
出發を待つの要なきに付申添ふ

      左  記
一、将校以下襟章及襟部徽章を除く
二、特に必要ある場合を除くの外准士官以上は下士官兵と同一の軍衣、
靴を用ふ 但し靴に在りては自然色のものはこれを用ふるも差し支へなし
三、特に必要ある場合を除くの外参謀は飾緒を、副官は懸賞を用いざる
ものとす 但し参謀に在りては襟に星章を付し参謀の標識とするものとす

  服装に關する注意服装に関し丁集参一第三号により所要の件を定められたる處
右は今時事変に於て特に我軍幹部に対する敵の狙撃により幹部の死傷極めて多く
軍の戦力を減殺する事著しきものあるより無用の損害を除くの趣旨によるもの
なるにより徹底的に實行せしめられ度右の如き趣旨なるにより更に中小隊長及
准尉曹長に在りては軍刀を除き小銃を携帯するを適當とすることあるへきにより
各團隊長に於て適宜右處置を採らしむる様配慮あり度
又将校及び下士官の肩章は遠距離より判別し得ざる如く汚染せしめられ度

「第十軍作戦指導ニ關スル参考資料 三部ノ内其ノ三」より(防衛研究所図書館資料)


なお、「本宮ひろしは捏造が証明された陵辱写真を改竄した」という投稿が組織的にあちこちに貼られていますが、写真の引用元がタラリさんのページだというのが傑作です
 (^^;

 


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[22]Re(1):階級証の例外  
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  ja2047  - 05/3/21(月) 22:37 -  

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[1341]ja2047 04/10/14 23:31 HY5SXDVFBVI
>>1326
問題の「陵辱写真」ですが、あらためて確認すると、左胸のポケットが、
いかにも日本軍の軍衣のポケットと同じ形をしてはいます。
http://t-t-japan.com/bbs/article/t/tohoho/9/enxqrf/Rushan.jpg

肩章に続いて、襟の形について、
襟はくつろげてタオルかマフラーかを巻けばこんな風になります、
そういう写真もありますので上げておきます。
写真は1938年7月23日九江占領時の波田支隊(多分)です。
肩章はここで写真を引用したとおり、外している可能性もあります。
そう言えば有名な百人斬りの二少尉の常州の写真も向井少尉は階級証を
外しているように見えますね。


日本軍の軍服ではないという指摘については、いずれも決め手には欠けると思います。
ですが、ま、 これは例外を言えばきりがないのですが (^^;;

どちらにしても写真は確証にはならないと言うことですが、加筆して補うというのは軽率であり、褒められた行為ではないことには同感です。


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[25]Re:軍装の不統一 軍隊生活の自分史サイト  
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  ピッポ   - 05/3/22(火) 11:01 -  

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   ▼ja2047さん:
>日本軍の軍服ではないという指摘については、いずれも決め手には欠けると思います。
>ですが、ま、 これは例外を言えばきりがないのですが (^^;;

「シナ事変」「ノモンハン」「大東亜戦争」当時兵士であった人が、
軍装の不統一をいちばん胆に銘じて体験していたようですね。
下記のような方のサイトからも窺い知れます。

「ある擲弾兵の被服簿」
http://www.geocities.jp/sakura_2652/aruteki/top/top.html

軍隊生活の自分史を、軍装という切り口でまとめて、とても興味深いものです。
もっとも、ja2047さんのような知識があれば、100倍面白いでしょうが(笑)。


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[26]Re軍隊生活の自分史サイト  
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  ja2047  - 05/3/22(火) 21:14 -  

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   ▼ピッポさん:
>軍隊生活の自分史を、軍装という切り口でまとめて、とても興味深いものです。

はい、このサイトは、検索中にこれを見つけて、
http://sakura2652.hp.infoseek.co.jp/kenkyu/siryou1/siryou1.htm
大変面白く読ませて貰いました。


>もっとも、ja2047さんのような知識があれば、100倍面白いでしょうが(笑)。

いやあ、軍装や兵器について、もっとよくご存じの方はいくらでもいるのですが、
皆さん南京事件にはさわりたがらない (^^

だから、小林本や東中野本のようなお笑い本がけっこう通用してしまうのですね。

戦史に詳しい方では、こちらが早くから面白い考察をされてます。
http://homepage1.nifty.com/SENSHI/
私もだいぶ参考にさせてもらってます。


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[27]腰より上の水筒の例  
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  ja2047  - 05/3/22(火) 22:19 -  

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>「右腰のベルトに固定されているはずの水筒がベルトの上に位置している。」
 
いやー、水筒を腰のベルトより上に付けた日本兵の写真なんて、ほとんどないだろうと思ったら、出てくるものですね。

左は1939年9月13日の岳州掃蕩戦の写真(一億人の昭和史 2.二・二六事件と日中戦争 P104)ですが、兵士の水筒が胴締めより上に装着されています。

兵用の水筒なので、栓がむき出しになっており、アルミのオーバーキャップ付の将校用水筒と違うのが見て取れます。

メッセージ16の写真の将校の水筒と違うのがおわかりでしょう。
ここは、正確に標準通りの使い分けになっています。


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