「反転領域」 部会レジュメ
米村
作者について
アレステア・レナルズ。1966年イギリス生まれ。大学で天文学と物理学を学び、オランダの欧州宇宙技術センターに勤務。1990年にデビュー。《レヴェレーション・スペース》シリーズに属する長編『カズムシティ』(2001、2006日本語訳、ハヤカワ文庫SF)で2002年英国SF協会賞を受賞。翻訳されている短編には「ウェザー」(『火星の女王』収録、ハヤカワ文庫SF)、「ジーマ・ブルー」(『2000年代海外SF傑作選』収録、ハヤカワ文庫SF)などがあり、ここに挙げた二編はそれぞれ2008年と2021年の星雲賞を受賞している。
あらすじ
極地を目指す船、デメテル号。医師としてこの船に乗船するサイラス・コードは不慣れな船上で、尽きぬ不安と日ごとの悪夢に苛まれていた。しかし、そんな日々の中で自分の救ったラモスとの友情を深めていく。
トラブルがありつつも探検の終着点、大構造物の目前にたどり着いたデメテル号に乗る一行は先着していた船、エウロパ号の無残な有様を目撃する。エウロパ号に一体何が起こったのか、大構造物とはいったい何なのか、探検の果てにサイラスが目撃する衝撃の事実とは——
登場人物
〇サイラス・コード
本作の主人公。船医としてデメテル号に乗っている男。船に慣れていないため、探検に乗り気でない。乗船中は不安から逃れるために薬物を用いている。航海中は趣味として小説を書いているがコシルにダメ出しされすぎて小説を書くことに嫌気がさしている。
〇ラモス
通称大佐。メキシコ出身のスキンヘッドの大男。船内の警備を担当する。航海中にサイラスから脳の治療を受けたことで彼と友人になる。
〇レイモン・デュパン
地図製作者の若者。大構造物の構造に対して強い執着心を持つ。
〇トポルスキー
探検の発案者で隊長。高貴な生まれを自称する小太りの男で自尊心が強い。”とある筋”からの情報をもとに探検隊を結成した。
〇ファン・フユヒト
トポルスキーに雇われたデメテル号の船長。経験豊富で冷静。
〇モートロック
気のいい船員。サイラスへの態度の温かさナンバーワン。
〇エイダ・コシル
デメテル号に乗船している女性。サイラスに厳しい。
所感など
- 世界観を何度も変えてもらって楽しかった。表紙を見て次のデメテル号当てクイズをするとかなりワクワクであった
- まあこういうことをするなら真相がわかってから結末までをもっと短くした方が「何だよそんなことだったのかよ」感をかみしめる間もなくお話を終えられたような気もするが、しかし宇宙の話をしたかったのならしょうがないか
- 自分の中に自分の理想の女性像が組み込まれていて、自分がうまくできないと叱られるシステムって素敵よね。私の脳内にもいい感じのお姉さんが住んでいてほしい。
最終更新:2026年04月08日 17:17