SF研読書会レジュメ 「とある飛空士への追憶」

担当:刺身

1. 作者 犬村小六

  1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。ゲームクリエーターとして『幻想水滸伝III』『THE EYE OF JUDGMENT』『プリンセスメーカー5』などの制作に参加する。2004年にファミ通文庫でPS2用のゲーム『Remember11 -the age of infinity-』のノベライズ作品を刊行し作家デビュー、04年のうちにゲームノベライズ作品を数作発表するも、05年から06年までの間、作家としての作品の発表が無くなる。07年にガガガ文庫からオリジナル作品、『レヴィアタンの恋人』シリーズを刊行。08年に『とある飛空士への追憶』を発表。

2. 当作品について

『このライトノベルがすごい! 2009』の作品総合ランキングでは10位を
得し、書泉ブックタワーのブック売り上げランキング(2007年10月15日 - 2008年10月12日)では1位を記録している。続刊の希望が多くの読者から上がったことから、この作品の世界を舞台にした新たな物語『とある飛空士への恋歌』(注1)が刊行された。またラジオドラマ化もされ、2009年5月7日からニッポン放送『宇宙GメンEX』内「アニコボ」で放送されている(平野綾による朗読)
モチーフは『ローマの休日』と『天空の城ラピュタ』
注1:世界観(というか文明レベル等)は同じだがほぼ無関係。つか欠片も関係ないような・・・

3. 登場人物

  • 狩乃 シャルル
  主人公。超エース。ベスタドと呼ばれる差別人種。
  • ファナ・デル・モラル
  ヒロイン。容姿は「光芒五里に及ぶ」と評されるほどに美しい姫様。個人的にはエカチェリーナ2世を思い出した
  • カルロ・レヴァーム
 皇子らしいよ?⑨、すなわちバカ。素晴らしき馬鹿。馬に蹴られて死んじまえ
  もうやめて!艦隊のHPは0よ!


4. あらすじ

 バカ皇子のバカな行為で艦隊に大打撃を受けたレヴァーム皇国は失敗を秘匿しつつファナをカルロの元に届けるための極秘計画「海猫作戦」を立案する。その任務を任せられたシャルル。空を飛んでいるうちに閉じられていたファナの心も戻り、シャルルに惹かれてゆく。シャルルもまた、ファナを連れて逃げたいという思いに苛まれる。バカのせいで作戦ばれてたり、幾度の空戦を潜り抜けたどり着いた目的地で二人が選んだ選択とは?

5. 個人的総評

 ひさびさにフツーにイイハナシダナーという話を読んだというのも手伝って非常におもしろかった。正直ガガガからこんな話が出てくるとは思わなかった。シャルル→昔、姫に会ったときの記憶を糧に生きてきた⇔ファナ→このシャルルとの飛行のことを胸に生きていく、な対比がよかったかなーと。個人的にはシャルルとファナはあれ以後会っていない、と思っているのだが皆さんはどうだろうか?あとイラストの森沢晴行さんいい絵描くなーと。最後まで読んだ後に表紙を見て、表紙がラストシーンになってるのをみてちょっと感動した。
ホントどうでもいいことだけど世間知らずなファナ姫様はちゃんと怪我の手当に海水使っちゃダメだってわかってたんだね・・・海水使ってたら・・・ブルブル

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最終更新:2009年06月05日 00:04