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チラ裏:_shiromaru_ 保存SS『海の見える町にて』

Character:(???,???)

――『逃げろ、なるべく遠くまで。いつとも知れぬ未来にまた「仲間」として会おう。』――

あの方はそう言って、一度ご自身の仲間と離ればなれになられた。
何故あの時……。
ある一つの疑問を抱いたが、式として余計な口出しはしない。

コップに入った麦茶の冷たさが、今は唯一の目覚ましだった。
浮かぶ氷を見つめ、時折コップを揺らして音を鳴らしてみる。
まだ、目が覚めない。

一度尻尾を振ってみると我に返り、二度尻尾を振ってみると、何を思っていたか忘れてしまった。
でも、やっぱり目が覚めない。

散歩でもして目を覚まそう。
そう思い、飲みかけの麦茶をその場に置き外へと出る。
外は涼しい風が吹き抜け、沈みかける夕日が眩しく輝いていた。

海まで歩く道では、ひぐらしが一斉に鳴いていた。
カラスの声も、どこか遠くから聞こえてきた。

海を見ていると、心が落ち着く。
こうしていると、覚めた筈がまた眠りへと移りそうだ。

明日はお散歩出来るかな?
今日の夕餉はどうしようかな?
お団子屋さん、まだやってるかな?

早く帰らないと、夕餉の支度が間に合わないかな…
でも、風が気持ちいいな…
ああ、もう一度…
あの時………



「またこんな場所で寝て…
 全く…風邪でもひいたらどうするんだ…
 やっぱり、夕餉は作っておいて正解だったな
 …後で…一緒に団子でも食べに行くか…
 毎回背負って帰る身にも…よっと…なってほしいものだ
 ま、軽いから良いか…さ、帰ろう」
最終更新:2011年07月30日 01:26
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