【そんなはずではなかった-礼文利尻の旅】
第3話)礼文島路線バスを全制覇
《北海道|稚内|礼文島|利尻島》
シトシト シトシト シトシト
朝、礼文島のゲストハウスで目覚めたら外は小雨であった。お天気アプリで確認すると今日の予報は夕方まで雨!
何ということだ。今日は1日バイクを借りて島めぐりする予定であった。島にレンタルバイク屋は一軒しかなく、夏の観光シーズンは予約がとりづらいということで随分前からブッキングしていたのだが、残念ながらキャンセルせざるを得ない。正直、自然が観光資源の礼文島で雨天は何もすることがない。仕方ない。路線バス1日乗車券を購入し礼文島路線バスの全制覇をしてやろう。
礼文島のバスは本数が少なく1日4便程度なので、あるスポットに行って一定時間滞在し戻ってくる、といった行動がとれない。自ずと行ったバスでそのまま帰って来るしかないのだ。
とりあえず宿のある島の中心地・香深(カフカ)から島の北端スコトン岬を往復。小雨と強風の中、バスは北を目指す。同乗者は数名の観光客と地元民だが、中にはレインスーツに身を包んだサイクリストもいて自転車ごと乗り込んで、途中小雨の中で降りていった。かと思えば岬の手前のバス停で下車し、雨天の中トレッキングコースに挑む観光客もいる。北の島を路線バスで訪れる旅人は曲者が多いようだ。
1時間程して終点スコトン岬に到着。15分程停車して折り返す間に岬を見物するが、雨は小雨であるが何しろ風が強い。外に居るとずぶ濡れになるので土産物店で雨を凌いで、早々とバスに戻る。また1時間かけて香深(カフカ)に折り返すと、やっと風も収まってきた。
丁度昼過ぎなので漁協直営の食堂で¥1200のミックスフライ定食を頂くが、さすが北海道。鮭、イカ、ホタテ、タラ、海老、そして蟹(本物、カマボコではない!)とバラエティー豊かで感動する。
午後、礼文町の郷土史資料館を訪れた後、元地行きのバスに乗り10分程で終点の一つ手前・桃台猫台展望台で下車。ここから見る猫岩と桃岩は、なるほど本当にそれぞれ猫のように、桃のように見えるから面白い。
元地線=香深~元地:桃台猫台展望台(元地から一つ手前のバス停)から見る猫岩と桃岩
再び香深(カフカ)に折り返し、最後に知床(礼文にも知床という地名がある)往復20分のバス旅を楽しむと、夕方の利尻島行きフェリーの時間が近づいてきた。
オイラは宿に預けた荷物を受け取りターミナルに戻るが、何か体が熱い。まさかコロナ? いやそれより左足のスネが熱い。見るとむくみだしている。港の検温器に手首をかざすと37度を少し越えていた。ヤバい37.5度を越えると、公共の交通機関に乗れなくなる時代だ。
この日はかろうじて礼文島を脱出。だが、この後の旅は一体どうなるのだろう?
最終更新:2022年09月07日 09:14